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ザトウクジラの絶食

テレビを見ていたら、ザトウクジラは冬の間、ハワイに居て半年間、食事しない、と言ってました。爬虫類でもない哺乳類が冬眠もせずに半年間もエネルギーを取り入れないなんて信じられません。基礎代謝量のエネルギー補給も必要だと思います。いったい、どうなっているのでしょうか?

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回答No.2

どうなっているか?…と言われても「そうなっているのです」としか答え様がないですが…。確かに「半年間も絶食!」と聞くと俄には信じられない気持ちになるのも無理は無いですが。しかしながら、人間以外の動物だと1ヶ月以上の長期期間に渡って絶食するのはそんなに珍しい習性でも無く、むしろ割とありふれた生態なんです。 例えばシロクマのメスは、子育て期間の約半年間ほどを完全に絶食状態で過ごします。夏の間にアザラシを狩ってその脂肪たっぷりの肉を食べて食い溜めする事によって皮下脂肪を蓄え、12月くらいから雪穴を掘って中に籠もり2頭の赤ちゃんシロクマを出産、その後は約4ヶ月間ほど穴の中で授乳を行いながら子育てをし、暖かくなって子熊が寒さにも耐えられる様になる翌年の3月くらいまで完全に絶食状態です。因みにその間、メスは一切の排便や排尿も行いません。 このため事実上、メスのシロクマは "子熊のためのミルクサーバー" となっており。このため夏場の通常時、体重が200kg前後のところを食べに食べに脂肪を蓄え、出産前には倍近い400kgまで体重を増やしてから、出産&子育ての絶食期間に突入します。つまり絶食によって200kgも体重が増減する訳です! また同じく極寒の地に生息するコウテイペンギンのオスは、やはり繁殖期になるとオスが卵を抱えて温めるのですが、その時期は極寒の南極の冬の-60℃!という息も凍り付く寒さの中。この時、メスはオスを一人巣に残して海に旅立ち、産卵で使い果たした体力を回復させるためにメスだけが海で魚を獲って食べています。そしてオスは無事にメスが帰って来るまでの4ヶ月間をじっと吹雪の中、卵を守り続けてひたすら絶食状態で待ち続けます…!この時、運悪くパートナーが海で事故に遭ったり、或いは天敵のシャチに襲われた場合は…共倒れになり、そのペンギン一家は全滅します。 彼らに比べればザトウクジラのメスの場合、確かに巨体を維持するには莫大なカロリーが掛かりそうですが。シロクマやコウテイペンギンに比べれば暖かいハワイの海ですので、極寒の極地と違って体温維持に割くカロリー消費が大幅に節約出来ますので。まあ楽とは言いませんが、そこまで絶望的な感じでも無い様な気がします。それでもメスは授乳などに体力を消耗するので、出産前に比べて体重が2/3くらいまで減るそうです。 こういった長期間の絶食習性を持つ動物の場合、基本的には絶食前に食い溜めして皮下脂肪などのエネルギーを体内に溜め込み、絶食中はそれのみを使って生命活動を維持します。人間というか霊長類の仲間は絶食に弱いタイプの動物種なので、飲まず食わずだと1週間持たないですが…それ以外の動物種の場合、割と1ヶ月くらいまでなら絶食状態で耐える事が出来る動物の方が多いですね。恐らくホモ.サピエンスの前身だと思われる原始霊長類の祖先種はアフリカの森林出身だと推測され、そこは栄養たっぷりの果実があふれる環境だったため、余り食い溜めする様な身体変化の進化が起きなかったのだと思われます。

tahhzan
質問者

お礼

なるほど…結構、そのような例があるんですね。自分の脂肪を燃やして生存するなんて、ピンときませんね… 実は、私は2週間の絶食経験があるのですが、限界でしたね…それが(笑) いかに、人間が絶食に弱いかを身をもって体験しております(笑) それにしても、何も物を食べなかったら時間の経つのがむちゃくちゃ長く感じますが、ザトウクジラは、よく、そんな事に耐えれるな、と変なところで感心しております ^-^ ありがとうございましたm(_ _)m

その他の回答 (2)

回答No.3

寒い海と暖かい海の間を移動していますが、 寒い海では断熱のために大量の脂肪が必要となるので厚い皮下脂肪ができます ただ、暖かい海ではそれは不要なのでその脂肪をエネルギーにして活動しています よくできたシステムですよね

tahhzan
質問者

お礼

確かに、ハワイの海だと暖かいでしょうね。なるほど。ありがとうございました。

tahhzan
質問者

補足

化学の際はありがとうございました。明日あたり、いただいた回答とにらめっこしながら勉強させて頂きます ^-^

回答No.1

えっ? 鯨も魚も泳ぎながら寝てますが(^^;)……だから冬眠しているとも言えます。 冬眠中の哺乳類は秋までに貯めた脂肪を分解して代謝 Energy を得られますので食餌は殆ど不要です。 ザトウクジラは皮膚下に分厚い脂肪層を持っていて体内が海水から断熱されていますので極地方の零度近い海域でも問題なく活動できます。 一方、他の哺乳類のように汗をかいて排熱するという事ができないので、暖かい南方の海で活発に活動すると体内の熱が蓄熱して死んでしまいます。 淀川に現れたヨドちゃんが殆ど動かずに死んでしまったのも、日本なんて温帯地方の川に迷い込んでしまってはちょっと動いただけでも熱に侵されて体力を失ってしまうからなのだろうと思います。 肺呼吸しているのに浜に打ち上げられた鯨に水をかけて延命させようとするのも、皮膚が乾いてしまうからではなく、排熱できずに蓄熱して熱死してしまうのを防止すべく水をかけるのであって、暖かい海水をかけても蒸発による吸熱ぐらいでは焼け石に水だろうと思います。 胎児は脂肪層がそれほど分厚いわけではないでしょうから暖かい海で越冬する際に子を産み授乳させますが、その間に必要な Energy は冬眠用に貯め込んでいる脂肪で賄えてしまいますので食餌する必要はないようです。 でも冬眠中は必ず絶食しているというわけではなく、充分な食餌を得られず脂肪層形成が不足している鯨は冬眠域でも食餌しているようですね。 https://www.youtube.com/watch?v=iVG5Lb-Y5zw&ab_channel=earthwind%26%E4%B8%89%E5%AE%85%E5%B3%B6

tahhzan
質問者

お礼

排熱ですか…なるほど。あれだけ、分厚い脂肪があれば、そうでしょうね。意外でした。それにしても、ヨドちゃんは、今頃、どこの海の下に横たわっているんですかね… ありがとうございました。

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