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低体温療法 バルビツレート療法について
何のために低体温療法を行うのですか?どんな効果があるのですか?低体温療法ってどれぐらいの期間行うのですか?低体温って大体どれぐらい低体温にするのですか? 何か副作用が無いのですか? バルビツレート療法で使う薬剤はどのようなものを使うのですか?大体どれくらいの量を使いますか?また、バルビツレート療法の効果も教えてください。よろしくお願いします。
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両方とも治療を行った経験のある医師です 体温療法は脳保護目的に重症頭部外傷、低酸素脳症、心臓外科手術等で行われています バルビツレート療法は重症頭部外傷など頭蓋内圧亢進時またはけいれん重積などに対して行います 効果 頭部外傷に対しては34度程度の軽度低体温が平成6年ごろから日大の林先生を中心にさかんに行われました。外傷後組織障害の進展を抑制する、というもので、動物実験の結果などに基づくものでしたが、その後 臨床の効果についてはまとまった報告が出ず、議論のあるところで、効果はかなり限定的なものではないか、最近はやや敬遠されています 文献をお探しの際はゼヒ日付にもご留意ください。ここ数年のものと5~10年前では評価が大きく異なっている場合があります 具体的方法については以下の参考URLを参照してください http://med2.sb.gunma-u.ac.jp/97/CC97/0507yamagishi.html http://www2.kpu-m.ac.jp/~picu/nerve/ner-d.html 脳保護最優先の治療法ですから多くの合併症があります 肺炎 電解質異常 不整脈 イレウス(いわゆる腸捻転)肝機能障害 床ずれ等等 期間については経過(頭蓋内圧)次第では多少増減があるでしょう 心臓外科手術時はもっと体温を下げますし、期間も手術中だけです 効果のほうも確定的です http://www.kokura-heart.com/2004live/seminar1b.html バルビツレート療法については使う薬の種類の名前がバルビツレートなわけですが、 商標名ではイソゾール量は1アンプル250mgを導入時は2から4時間 維持期は8時間程度で静注だったとおもいます(手元に資料が無いので自信なし) 効果としては間違いなく頭蓋内圧は下がります。しかし、脳血流も減ってしまいます。 低体温よりは管理は楽ですがそれでも呼吸器管理は必要です かなり信頼できるコクランデータベースによると、かならずしも結果を改善する効果は明らかでないようです http://www.niph.go.jp/toshokan/cochrane/JP/REVABSTR/JP/jp000033.htm けいれん重責についてはもっと結果は良いと思いますがそれでももともとが死亡率の高い疾患なのでここのケースで悪い結果になる可能性は少なくありません。 両方とも標準的治療となるにはあまりにも結果が出ていない治療法です。
お礼
ありがとうございました。大変参考になりました。