豊かさには二通りあります「物質的豊かさ」と「精神的豊かさ」です
「物質的豊かさ」は 、戦後、物資の乏しく、貧しい生活から、
多くの人が逃れたいと求めてきた「豊かさ」です。
戦後の著しい復興、科学技術の進展はわが国に大きな
「物質的豊かさ」をもたらせました。
これは科学技術の進む限り、どこまでも尽きることのない欲求
として人間は持ち続けるでしょう。人間だけが追求する欲求と
いえるでし ょ う 。
「物質的豊かさ」は状況によって、わずかなことで幸せを感じ
ることができますが、限りない質と量への欲求につながって
いきます。また、豊かさとは、お金さえあれば、何でもで
きると思う人もいるでしょう。しかし普通のまじめな人は、
仕事せずに趣味三昧の生活に幸せを、真の豊かさを感じること
ができるでしょうか。決して経済的に豊かでなくとも、
家族が健康で、楽しく思える生活が送れることに幸せを感じる
人も多いと思います。このような心の幸せを感じる人は 、
同 時 に 心 に「 豊 か さ 」を感じて生活していると
思います。これが「精神的 豊 か さ 」で す 。
こ の「 精神的豊かさ」にはまた質の異なるものがあります。
例えば自分の好きな音楽や演劇を鑑賞し、静かに読書を楽し
むこと、このような文化的な時を享受できることに、
「豊かさ」を感じる人もいます。
真の「豊かさ」とは、これという定義があるわけではなく、
一人一人の価値観や心の持ち方にあります。言い換え
れば自分で満足できる「形」を見つけ、実践できるところに
真の「豊かさ」を感じることができると思います。
「 豊 か さ 」は 他人に強制はできないし、同時に自分の
「豊かさ」を他人に押しつけることもできないのです。
自分の「豊かさ」を享受するために他人に迷惑をかけては
いけないと思います。
また「豊かさ」は一人一人異なるとはいえ、人間共通に
必要な最低限の「豊かさ」があることを忘れてはならない
し、これは文化国家として、国家が守らなければならない
こともあるということです。
90歳代のおじいちゃんからです。
お礼
みんなありがとう