中枢神経の左右の交叉の意味は明らかにされていません。一応考えられているのは、脳が左右とも対称的であるので二重支配にならないように交連線維(左右の連絡路)をもって情報を統合する必要があるというものです。延髄での交叉(錐体交叉)にも同じような意味合いがあるのかなとも思います。
良い例が視神経ですが、人間はほぼ50%交叉です。これは右の情報が半分左脳に、半分は右脳にいくわけです。これは、立体視をする動物にみられるものです(立体視の程度により比率が変わる)。これがカメレオンなどは100%交叉で右は左脳に、左は右脳にいき、それぞれの情報は別々に処理されます(もちろん情報処理後は脳の別の部位で統合されるはずですが)。善し悪しとか下等・高等というより、生活の違いでしょうか。同じ鳥類でもハトとフクロウでは交叉率が全く違います。
末梢との関係で言えば、脊椎動物では確かに魚類から交叉がみられますが、脳との関係が下等なものほどあやふやで自律的なところもあります。人間などは逆に複雑すぎて左右の交叉の意味を見つけるのも大変でしょう。
交叉の意味の回答にはなりませんが(答えが無い)、左右の情報の統合のために(必然というのは語弊がありますが)、結果的にそうなったと考えます。
お礼
詳しい回答ありがとうございました。 視神経のお話はとても面白いし興味が湧きました。 100%情報がクロスしている、というわけではないんですね、目は。 クロスしている理由について、知りたいです。 どなたか、ご存知の方、お願いします。m(__)m