天空の世界の魚なので、具体的な種類は特定できないでしょう。
ギリシャ神話では、愛と美の女神であるアフロディーテがその子であるエロスと川のほとりにいたときに、突然怪物が出現したので、川に飛び込んで魚に姿を変えて逃れたことから星座となったのだそうです。(その川の名が野尻抱影氏の「星座のはなし」ではエウフラテス河、一方、草下英明氏の「星座手帖」ではナイル川となっているのは??ですが。)
ともあれ川に飛び込んで変身したのなら「川魚」のはずですが、そんな風に理詰めで考えるのは現代人の想像力の無さからで、神様はどんな魚になっても淡水でも海水でも平気なのでしょう。
うお座は尾がひもで結ばれた二尾の姿で描かれ、それぞれ「北の魚」「西の魚」と呼ばれていますが、「星座手帖」には次のような興味深い記述がありました。(以下引用)
なお西のうおの体を表す部分は、5個の四等星、五等星が小さな円をえがいているので、イギリスではこれをサークレット(環)といっている。北のうおの方は、こんな形がなく、細長い体になっているので、アメリカでは、北のうおはニシンで、西のうおは、ヒラメであるなどという。(引用終わり)
お話としては面白いですが、古い星図をみてもNo.1の回答に引用された記事の通り、魚種の特定は無理のようです。(The Mapping of the Heavens という昔から現代までの星図などを集めた書籍があります。この書籍に載せられた昔の星図を見てもうお座の魚の形はまちまちです。
うお座の原型は古くバビロニア時代にまでさかのぼり、「人魚と魚尾のつばめがひもで結ばれている」(「星座のはなし」)そうです。