「見えなくなること」が不思議なんですよね。
逆に、「見える」とはどういう事を言うのでしょうか?
「見える」とは、違う場所から違う光を目が受け取ったという事です。
俗に「闇夜のカラス」という言葉がありますが、背景も黒で、見たい物も黒だったら、見ることはできませんよね。
「夕焼けの赤とんぼ」とも言います。背景が赤で見たい物が全く同じ赤なら、やはり見えません。
周りにある物は全て、少しずつ何かが違うので、目に入ってくる光も何かが違い、それを感じているのです。
(何かとは、色だったり、透過率だったり、反射率だったり、屈折率だったりです)
さて、問題に戻るとして、水も砂糖も塩も透明なんです。
この場合、「透明」というのは、可視光(人間の目が感じることのできる光)を吸収しないと言うことです。
「白いよ」と思われるかもしれませんが、これは砂糖や塩の粒の表面で光が乱反射しているからです。透明な水が凍って雪になると白く見えるのと同じで、色が付いているわけではありません。
まず、砂糖も塩も、色が付いていない透明な物質なので、透明な水の中に入れた場合、色で「区別する」事はできないのです。
ガラスも透明ですよね。でも、ガラスのコップは見えますよね?これは、空気とガラスでは屈折率が違うので、そこで光が曲げられるからです。空気しかない状態とは違う光の通り方をするので、「そこに物がある」と認識できるのです。砂糖も塩も、屈折率は水とは違います。「じゃあ見ることができるじゃないか」。その通りです。コップに水を入れて、角砂糖を沈めましょう。かき混ぜないでください。しばらくすると、角砂糖の周りの水の中に「もやもや」が見えてきます。これが、透明だけど屈折率の違う物を見た状態です。屈折率が違うので、光の通り方が違ってきます。これを見ているのです。
角砂糖が溶けきったら、かき混ぜてみましょう。「もやもや」が広がって、ついに見えなくなりましたね。これは「コップの中の水と砂糖の分子が均一に混じり合って、光の通り方が同じ」になってしまったからです。
光の通り方が同じだと、見えなくなるのは、今まで説明したとおりです。
長くなりましたが、まずはこの程度の説明ではいかがでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 砂糖(塩)が空気中(?)にあるときは塊が大きくて屈折率のかわる境目がはっきりしているのでよくみえて、 水中にあると溶けて小さくなり、均一になって境目がなくなるので「見えない」ように見えるんですね。 ばっちりです。