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医薬品の性質
有機合成の勉強をしています。 タキソール、モルヒネなどの構造式は、 あまりにも複雑で一体どうやって作ったんだろう と思います。 医薬品でもイブプロフェン、アスピリンなどは、 すぐ簡単に作り方が分かります。 化合物の構造の複雑さ、多段階経由で複雑で 難しい合成であるほど医薬品の値段はあがるんですか。 性質的な面について 抗がん剤が体内に蓄積しやすいのは、分解性の低い ベンゼンをいくつも含んでいるからですか。 ベンゼンを含む化合物はみんな体に悪いのでしょうか。 よろしくお願いします。
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複雑な構造ほど、合成を繰り返して、あるいは特殊な合成方法で造られるのです。 構造が複雑なものほど、くっついた分子が外れやすく、また別のものがくっつきやすく、類縁物質ができやすいです。 類縁物質ができにくいように、製造方法や保存方法に制限ができたり、条件が変わったりします。 類縁物質は発熱や副作用の原因となることがあります。 なお、日本では医薬品の値段はメーカーが決めることができません。 保険制度があるからです。 厚生省の薬価審議会と言うところが決めています。 2から3年おきに薬価が改訂されます。 古くなればなるほど薬価は引き下げられます。 ですから、メーカーは次々と新薬を出さなければ、儲かっていきません。 いくら、複雑で画期的な新薬であっても、値段が引き下げられていけば、メーカーは儲からなくなってくるのです。 最近は、大手のメーカーは海外での販売に力を入れています。日本では商売にならないから。 また、海外の大手の医薬品メーカーが、安くできる地域で作った医薬品を持って、攻勢をかけてきています。 また、先発権を失った医薬品は、後発メーカーが安く作って攻勢をかけてきます。後発メーカーは開発費をかける必要がないのですから、安く作ることができます。 このような医薬品をジェネリックと言い、ゾロ品とも言います。 いずれにしても、医薬品の値段は複雑怪奇ですし、日本の制度が良いとはいえません。
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医薬品の値段って開発費ですよね。 最近はやりのゾロ(ジェネリック医薬品)は違うでしょうけど。 あと高価な物質と反応させる必要があるものは必然的に高価になるでしょう。当たり前ですけどね。 またはライセンスの対価かもしれません。麻薬系薬物とか。 ベンゼンを含む「化合物」ってところに引っかかるかもしれないけど、 ビタミンB2やフェニルアラニンやスコポレチンはベンゼン環持ってるけど、あんまり体に悪い感じはしないですね。どうですかね? 何でもそうでしょうけど、新しいものってコロンブスの卵的なところがあるので、 新薬の値段ってほとんどが卵代なのかもしれませんね。
お礼
ありがとうございました。 開発するためにかけたコストや労力が大きい のですね。 私もアミノ酸はベンゼン含有なのに煙突掃除人の人が ガンになりやすいとか不思議に思っていました。 ベンゼンというのは、不思議な化合物だなぁと思います。 医薬のことについて、知識や情勢が、深まりました。 とても参考になりました。
お礼
ありがとうございました。 従来の薬の対価が、 徐々に下がっていくということを通して、 新薬の開発、薬学や医学の進展発展を 積極的に促しているのかなぁと思いました。 医薬品の値段は、とても複雑で難しい問題 だと思いました。 色々と丁寧にご説明いただきありがとうございました。