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源泉徴収の日額表の丙欄とは?短期勤務の場合の計算方法を教えてください
- 短期で働いている方の源泉徴収について、丙欄を使用して計算する場合の条件や月の区切りについて教えてください。
- 丙欄を使用して計算する場合、月に1日か2日出勤の状態が3か月目まで続けば対象になりますか?当日に支払いをしている場合、その区切りはどこで考えれば良いでしょうか?
- また、3か月連続勤務をした場合は、年内にもう一度来ていただいた場合も丙欄の適用はできますか?
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※長文です。 >手取りが減ってしまうので、できれば源泉徴収をせずに支払いをしてあげたい…… まず、丙欄の適用可否の前に「(源泉徴収義務があるのに)源泉徴収をせずに支払いをする」のはいわゆる【脱税】ですから自分の判断に不安がある場合は十分ご注意ください。 仮に、「うっかり納付を忘れてしまった(脱税する意志はなかった)」場合でも(納付額に不足があれば)「不納付加算税」「延滞税」などの罰則はきっちり適用されます。 もちろん「1日とか2日」の場合の源泉所得税の金額はたかが知れていますが、そういう「小さな法令違反」でも(事業主に対する)税務署の心象は確実に悪くなります。 なにより、たとえ小さなことでも「ルール(法令)を自分い都合のよいように解釈する」という習慣が身についてしまうのでお勧めしません。 --- また、「その人がdoneさんのところでいくら稼いでいるか?」ということと「その人個人の納税額」はまったく違う話なので、そもそもそういう気遣いをする意味がありません。 たとえば、「他では働いていない(他に給与収入はない)」としても「不動産収入」などがあれば、それも含めて税額が決まります。 仮に、「肉親のような親しい間柄なのでその人の収入状況は全て把握している(自分のことのように隠し事がまったくない)」という状況だとしても、やはり「手取りが減ってしまうので、できれば源泉徴収をせずに支払いをしてあげたい」という考え方はお互いのためによくありません。 「一人そのようにしたら他の人もそうしないとならなくなる」のも問題です。 --- ちなみに、「源泉所得税」の徴収と納付の【義務】(および罰則の適用)は【従業員自身が確定申告して別途納税していたとしても】【なくなりません】。 ※職員さんの判断で「次からは気をつけてね」で済むこともあるかもしれませんが、それは例外的なことです。 (参考) 『源泉所得税の納付忘れのペナルティは重い…実感するニュースです(2016/9/27)|』 https://www.shiho-tax.com/penalty-of-withholding-income-tax-payment/ >……国税の納付に関する罰則のなかで、【源泉所得税に対する罰則は他の税金と比べて厳しい】です。…… --- 『所得税>Q 源泉徴収を忘れてしまっても、(報酬等を受け取った人が)確定申告をしていれば大丈夫でしょうか?(掲載日:2008年09月08日)|CSアカウンティング株式会社』 http://www.cs-acctg.com/useful-kyuyo/000107.html >A……受取人が確定申告をしたとしても源泉徴収の義務は【消滅しない】と考えられます。…… >……丙欄を使用して計算する場合、月に1日か2日出勤、の状態が3か月目になると対象にはならなくなってしまうのでしょうか? はい、そういうことになります。 丙欄適用の条件に「勤務日数(の多寡)」はありません。 (参考) 『源泉所得税……パートやアルバイトの源泉徴収|国税庁』 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2514.htm >【次のいずれかの要件に当てはまる場合】には、「日額表」の「丙欄」を使って源泉徴収する税額を求めます。 >(2)【日々雇い入れている場合】には、継続して2か月を超えて支払をしないこと。 >当日に支払いをしている場合、その区切りはどこで考えれば良いでしょうか? 上記の通り、「継続して2か月を超えて支払いを行うかどうか?」で判断します。 >また、いちど3か月連続勤務をした場合は、年内もう一度来ていただいた場合も丙欄適用はできませんか?? これも上記のとおりです。 「日々雇い入れている場合」、つまり【契約期間が決まっていない場合】であれば「継続して2か月を超えて支払いを行うかどうか?」で判断します。 >例 4/10 4/30 5/5 6/1 >歴月で見ると4-6月で3ヶ月ですが、実際の日数を考えると2ヶ月以内といえますか? 【契約期間が決まっていない】なら「2ヶ月以内」と考えてよいでしょう。 そうでなければ【雇用契約の期間があらかじめ定められている場合】との整合性がとれません。 >例 4月(丙欄) 5月(丙欄) 6月(乙欄?)となったとして、11月にまた1回来てもらったら 丙欄つかえますか?乙欄? 「使えるか?使えないか?」ではなく、【契約期間が決まっていないならば】「丙欄を適用しなければならない」と考えるべきものです。 --- いずれにしても、所得税というのは【甲・乙・丙いずれの場合でも】【(給与の支払い者ではなく)支払いを受けた本人が】【過不足精算(所得税の確定申告)を行う】のが【原則】とされています。 ですから、「手取りが減ってしまうので、できれば源泉徴収をせずに支払いをしてあげたい」と考える前に、【原則(本人が所得税の過不足精算を行う義務)】を(本人に)しっかり説明するのが先かと思います。 --- もちろん、【一定の条件に当てはまる人】の場合は「所得税の過不足精算(確定申告)」が【任意】になります。 なお、(ご存知かとは思いますが)自分が支払う給与が「甲欄適用」だったとしても、その人の「確定申告を行う義務」がなくなる(任意になる)とは限りません。(支払い者には判断できません。) (参考) 『所得税……確定申告|国税庁』 http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2020.htm >【所得税の】確定申告は、……1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、源泉徴収された税金……などがある場合には、その【過不足を精算する手続き】です。 --- 『確定申告が必要な方|国税庁』 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm >(1)給与所得がある方 >【次の計算において残額があり】、【さらに(1)から(6)のいずれかに該当する】…… *** 『確定申告を要しない場合の意義|国税庁』 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900_qa.htm 『パンフレット・手引……申告と納税|国税庁』 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/06_1.htm >国の税金は、納税者が【自ら】税務署へ所得等の申告を行うことにより税額が確定し、この確定した税額を【自ら】納付することになっています。 >これを「申告納税制度」といいます。 ***** ◯備考(余談です) 上記の通り、「雇用契約の期間があらかじめ定められているかどうか?」がポイントになるので、法令遵守の意識が低い事業者の場合は「形式上(契約書上)は2ヶ月以内にして、形式的にその契約を2ヶ月ごとに繰り返す」ことで納税(や保険料の納付)を逃れようとします。 もちろん、法令順守の意識が低いのは事業者だけとは限りませんから【雇われる側と事業者が結託して】脱税することもあるでしょう。 そういうことがあるので「最初の契約期間が2か月以内の場合でも……契約期間が2か月を超えた日から、「日額表」の「丙欄」を使うことができません。」と【形式ではなく実態を重視するルール】で釘を差しているわけです。 --- 当然ながら、税務署(の職員さん)も「形式的なこと」よりも【実態に即した納税がなされているかどうか?】を重視しています。 ですから、「重箱の隅をつつく」ような「法令の解釈」にこだわるよりも「迷ったらとりあえず納税額が不足しないようにしておく」「過不足の精算は(給与を受け取る本人が)確定申告でするもの」という考え方をしておくのが【無難】です。 あるいは、迷ったら「所轄の税務署」に確認してしまうのが一番手っ取り早くてお勧めです。 ただし、職員さんも普通の人間ですから「間違うこともあれば、他の職員さんと判断が異なることもある」ことに留意しておく必要はあります。 (参考) 『『わからないことは税務署へ相談に行こう』というときの注意点』(更新:2018.10.25)|モロトメジョー税理士事務所』 https://useacc.com/2017/09/27/consult-with-the-tax-office/ 『確定申告の相談に税務署へ電話相談するときの注意点 (更新日:2018/2/8)|林義章税理士事務所』 http://www.ysk-consulting.com/telephone-consultation/ --- 『納税者支援調整官を設置している国税局・税務署のご案内|国税庁』 https://www.nta.go.jp/about/introduction/shokai/kiko/nozeishashien/index.htm
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- Kurikuri Maroon(@Kurikuri-Maroon)
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まず最初に「所得税の源泉徴収をせずに‥‥」といった考え方そのものが重大な誤りである、ということに気づいて下さい。違法行為ですよ。 たとえ月1日の勤務であろうと、労働の対価としての賃金を支払えば、労働者にとってはわずかな額であっても「給与所得」です。 給与所得を支払う事業主は特別徴収義務者ですから、所得税の源泉徴収を行なうことは不可欠なんですよ。 自分勝手な解釈や運用をしてはなりません! 日額表の丙欄の適用に関しては、いくつかの条件があります。 所得税法、所得税法施行令、所得税基本通達で、厳格に定められています。 丙欄の適用対象となる賃金は、以下のとおりです。 1. 日々雇い入れられる者の、労働した日又は時間によって算定される賃金であり、その労働した日ごとに支払を受けるもの(後日支払われる場合を含む) 2. 一か所の給与等支払者から、継続して2か月を超えて支払を受けないもの 3. あらかじめ定められた雇用契約の期間が2か月以内の者に支払われる給与等で、その給与が労働した日又は時間によって算定されるもの 要は、一日一日ごとに契約を結ぶこと・日払いであること(1)、連続2か月内の適用であること(2・3)‥‥という条件が必要です。 はたして、一日一日ごとに契約を結んでいるのでしょうか? 一日ごとに賃金を手渡されているでしょうか? および、連続2か月内の契約にとどめているのでしょうか? どうやら、そのようにはしていないのではありませんか? というよりも、適用条件に関して無知ではありませんか? あまりにも、都合の良い解釈しかされていないように思えるのですが。 実際問題として、2か月を超える契約になってしまうわけですから、もう、丙欄を使用することはできません。 いったん契約をリセットでもして、再び2か月内の契約を結ぶことにでもしないかぎり、丙欄は2度と使えませんよ? 契約をそのまま継続させたい、というのでしたら、甲欄又は乙欄を使用してゆくしかないのですが‥‥。 月々の支払、という形であるならば、実際には、甲欄か乙欄を使用します。 原則として「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出させる必要があり、実際の提出がなされれば甲欄を、提出がないときは乙欄を用います。 また、一日ごとに契約を結び、かつ、一日ごとに実際に支払うといった形(日雇賃金といいます)でなければ、たとえ日給制であろうと、やはり、甲欄か乙欄を使用します。 ここの点を非常に勘違いなさっているのではないか、という疑いが濃厚です。 日雇賃金に限って、扶養控除等申告書の提出を要せず、丙欄を使用します。 実際問題として、連続2か月以内の契約(原則、暦日でカウントします)のときに限られます。 はっきり言って、うだうだとむずかしい説明は要りません。 きちっと法令にしたがった事務(コンプライアンス)を遂行するだけのことですから。 といいますか、労務管理とか賃金支払とはそういうものなのですよ。法令を順守することがすべてです。 その認識に欠けてしまっているとしたら、そういった業務にたずさわっているであろうあなたは、たいへんまずい状態ですよ。
お礼
ご助言ありがとうございます。脱税の意図はありません。 当方の勉強不足で丙欄は日雇いと認識していたため、当日の精算を行わない弊社では年末調整をする甲欄か、3%程度を控除する乙欄のどちらかしかないものと思っていたところを、短期の方なら丙欄が使用可能ではないかとの情報を頂きました。 詳細について記載されているwebページなどを探したのですが、日雇い・短期の契約のやり方を詳しく説明されているサイトを見つけられず、法令の意図するところをはっきりと把握出来なかったため、このまま丙欄を使用すると源泉徴収しなければいけない税額の未納となる可能性がありました。 乙欄で源泉徴収をするかとも考えたのですが、お詳しい方に、個々の状況について丙欄の該当の有無について教えて頂けないかと質問させていただきました。 年末調整が出来るような契約が出来れば良いのでしょうが、実情と違う契約をするわけにはいきませんし、マイナンバーの提出も本人さんに手間がかかりますし、個人情報でもあります。また、60を大幅に越えておられる方なので働くことが負担になっては困ります。 常用雇用はありません。 質問にも記載させていただいた通り、毎月定例というわけでもなく、来ていただく月も出勤は数日間です。その都度依頼して可能な日付を確認し短期間の契約書を作成していますので、2ヶ月を超過する連続した契約は存在しません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 いろいろ余計なことを考えてしまって悩んでいたのがすっきりしました。本当に助かりました、ありがとうございました。 >「丙欄を適用しなければならない」と考えるべきものです。 乙欄を適用しておけば未納の税額は発生しないためそうしてしまおうかと考えてもいた(でも税額が少ない方が本人さんにはやはり良いか、丙欄が適用できるならした方が…と考えて今回質問させていただきました)のですが、そうですね、問題に面してから対処を考えるのではなく、しっかり法律を勉強してうっかりでも間違いがないように備えるべきでした。 実際のところ、当日には支払えず数日中のお渡しなることが多かったため、当日払いではない=日雇いではない=丙欄に関しては弊社では使用しない、ものと思い込んでしまってほぼ知識のないまま今回まできてしまっておりました。 いろいろページも紹介していただきありがとうございます。今後のためにしっかり読ませて頂こうと思います。