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WHO加入のメリット
ある国が、拠出金を出してWHOから得られる利点(対価)は何なのでしょうか?
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そもそもメリットデメリットで論じるような組織ではないのですが、あえて言うなら 「感染症対策に世界規模での取り組みが行える」 「世界規模での統計データが手に入る」 「経済的後進国にも最低限の医療インフラが整備される」 というところでしょうかね。 総じて『公衆衛生の実現のためには、国家という枠組みを超えて横断的に取り組む必要がある』というのが基本で、その枠組みを強化できるのが拠出金のメリットです。 また拠出金は使い道を指定する事もできるため、そういった意味では「ウチはもっとワクチンが重要だと思うから、この金でワクチンを研究しろ」という、まるで外注先に注文するような形も可能なのもメリットですね。
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- koncha108
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まだ全く収束していませんが、新型コロナで一番うまくやった国/地域はどこでしょうか?多分、それが台湾であることに疑問を挟む人はいないと思います。台湾は中国によって完全にWHOから締め出されています。台湾は2300万人の人口がありますが、80万人を超える人が中国大陸にいて多くの人が中国で働いていて多くの行き来があります。にも関わらず他の国に比べると圧倒的に少ない感染率と死亡率。これは過去のSARSの感染拡大から学んで、今回どこの国もそれほど騒いでいなかった2019年末から対策の準備を始め、他国からの入国者の隔離や感染経路の把握、AIやビッグデータを使った解析やスマホアプリによる感染者・接触者の把握など他の国がだいぶ経ってから始めたことを早い時期から徹底してやっていたからだそうです。 一見WHOなどに加盟しなくても良い例にも見えるのですが、台湾は今でもWHOに加盟したがっているし、以前の様にオブザーバー参加でも議論と情報共有の場に出たいと考えています。なぜかと言うと、今回の件に関しては、世界でもっとも成功した知識と経験をシェアしたいと考えているから。少なくとも台湾はそう説明しています。実際、台湾がWHOに加盟していたら、日本や欧米、その他の地域に早く正確な情報やノウハウが伝わって、今よりもずっと有効な手立てが打てたかもしれません。またこれから感染爆発が心配される南米やアフリカに対して強力に手助けをすることができるかも知れません。そしてそれは何よりも、他国で蔓延したものが、自国に降りかかってくることを防ぐことにもなります。 台湾は今回はSARSの経験が生きたかも知れませんが、パンデミックは世界のどこが発祥地になるかわからないし、ウィルスも同じ傾向を示すものとは限りません。そうなると、将来台湾としても遠く離れたところで発生したウィルスの状況は台湾に到達する前に把握したいはず。グローバル化した世界では、遠い世界の片隅で起こったことも対岸の火事と思っている間に自国に飛び火して大火になる危険が高まっています。 そう言う世界で起こることのハブになるのがWHOだし、新しいウィルスが途上国で発生した場合にいち早く対策に乗り出し他国に広がらない様情報を発信するのがWHOの役割で、そのためにも世界各国のお金、人材、ノウハウ、情報を集約する必要があるのだと思います。 日本は今のところうまく押さえ込みに成功している様に見えますが、今後経済を復活させるためには多くの外国人観光客やビジネス客を呼び戻す必要があります。また来年には延期されたオリンピック・パラリンピックを開催しないといけません。欧米の先進国が自力で新型コロナを押さえ込むことに成功して、日本に来れる様になったらありがたいですが、世界中の人たちに日本に来てもらうには不十分。かと言って、日本が世界の全ての国に援助をして早期に感染を押さえ込むのは不可能。となればその役割は日本がお金を出してでもWHOに期待するしか無いでしょう。
- dragon-man
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名誉。ただそれだけ。
- HAL2(@HALTWO)
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WHO 参加は Business でも Politics でもなく Volunteer です。 Volunteer に対価は求めません。 しかし、昨今の WHO は事務局長が彼の出身国に巨額の融資をしてくれている中華人民共和国に対して過度な忖度を行い、WHO 組織員も事務局長に忖度して台湾の Observer 参加を認めなかったり台湾からの「武漢に於ける新型肺炎 (Covid19) 発生警告」を無視するという暴挙を行った事から WHO 運用資金の大部分を提供している米国を中心とした西側先進諸国がその存在意義を正すべく声を上げているというわけです……米国は既に資金提供を打ち切る宣言をしました。 WHO の業績としては Smallpox (天然痘) の撲滅が挙げられます。 1960 年代、世界の Smallpox 感染者数は 1 千万人とも 1 千 5 百万人とも言われていましたが、WHO が中心となって各国の Smallpox 封じ込め政策をとりまとめた結果、1970 年代には次々と撲滅宣言を出す国が続き、1977 年の Somalia を最後に全世界から Smallpox 感染者がいなくなり、1980 年に完全撲滅を果たしています。 こうした感染症の世界的流行に対して各々の国が独自の政策を採っていたのではいつまで経っても撲滅する事ができず、政治的対立を超えて医療研究者が情報を交換し合い、豊かな先進国が極貧国に対して無償で医師を派遣し医薬品を提供するといったように世界各国が足並みを揃えて協力する必要があり、そのための教導機関として WHO が存在します。 先進国にとっては「この薬 (治療法) が有効か否か」とか「この習慣 (喫煙など) は健康を害するか否か」といったいつまで経っても論争が止まない学術論に適切な道筋を付ける権威機関みたいな位置付けとも言え、それを「対価」と言う事もできるかと思いますが、その権威が「たくさん金を出してくれる国に阿る」ようでは存在価値が疑われますよね。 WHO に出資しているのは国だけではなく、個人 (財団) もたくさんあり、B&MGF (Bill & Melinda Gates Foundation:ビルゲイツ財団) なんかは最大の出資国であった米国の出資額に迫るほどの寄付を行っています。 WHO は最大出資国であった米国や最大出資者である Bill Gates に阿るなんてことはしなかったのですが、現事務局長である Tedros Adhanom 氏が出身国である Ethiopia に多大な財政融資を行っている中華人民共和国に対して過度な配慮や擁護を行う発言を繰り返し、配下の WHO 組織員もそれに倣って台湾を排除する姿勢を示した事が今回の「Covid19 対応に於ける WHO 姿勢への批難」になっています。 UN (United Nations:連合国…International なんて文字は入っていませんので、国際連合と訳すのは誤り) は第二次世界大戦の戦勝国である連合国 (敗戦国は Axis Powers:枢軸国…日独伊など) が世界を支配するために世界各国を引き込んだ組織であり、常任理事国である米英露仏中の 5ヶ国以外は「適当に役職 (資金を得られる) をあげるから手伝ってね」みたいに引き込んだだけの存在で何の強制権もありません。 例えば UN 主要 6 機関の 1 つである ICJ (International Court of Justice:国際司法裁判所) の勧告を米中露国なんて聞きやしませんものね(^_^;)。
お礼
なるほど、いろいろと国際的なコンテキストとともに紹介してくださって理解が深まりました。
- roadhead
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それは国連も同じ事 メリットがあるとか無いとかと言う組織ではない。 簡単に言うと管理人のいる会議室や事務所みたいなもの。 色々相談したり対策を考えたりする場所、組織の中で衛生的な事や医療的な事で国際的に連携を取らなければならない自体になったときに役立つ組織。 そこには本来各国の政治的な介入は行わないと言う建前ですが金を出してくれる人にはそれなりの便宜を計ると言うのが人間ですよね。
お礼
分かりやすかったです。ありがとうございます。