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薬物速度論の線形コンパートメントモデルについて

タイトルの内容について質問です。 生物薬剤学の教科書で静脈内投与の場合の線形1-コンパートメントモデルにおける薬物の血漿中からの消失のグラフが2種類ありました。 普通軸のものと時間に対して血漿中薬物濃度を片対数で取ったものです。 血漿中薬物濃度をC、投与量をD、分布容積をV、消失速度定数をkeとすると C=D/V × exp(-ke×t) と表せると表記していました。 これのkeを求める際に常用対数を取って logC=-ke×t/2.303 + log(D/V) と片対数グラフの任意の2つのプロット間の傾きからkeを算出するという手法を取っていました。 この手法の意味は理解できるのですが、実際の薬物速度試験においてわざわざ常用対数を取ったりする必要はないと感じています。 実際のデータは各薬物濃度のプロットが歪になっているはずですし、どの二点間の傾きを取るかでkeが大きく変わってきます。ですので実際はExcelやプログラムで最小二乗法により指数近似曲線を求めてそのまま係数からkeなどを算出して行くと思うのですが、実際の解析現場でも常用対数を用いた傾きの計算を行っているのでしょうか? 指数近似曲線から直接keを求めるのと片対数のグラフから傾きの計算をするのと、どちらがより正確なのかご教授ください。

みんなの回答

回答No.1

薬物速度論は、専門外なので、実際に現場でどちらを使っているかは分かりません。一般に、データを指数関数で解析する場合の話をします。 有る時間範囲ではlogC=-ke×t/2.303 + log(D/V)のような直線関係がきれいに成立して、それ以外の範囲では成立しない事が良く有ります。この場合には、対数で解析するとどの範囲でその関係が成立しているのか目で見やすいのがこの解析手法のメリットです。 2つの時定数をもつ指数過程もあり得ます。C=D/V × exp(-k1e×t)× exp(-k2e×t)。 この場合は、k1とk2の値により、対数で解析した方が分かり易い場合と、指数のままで、非線形最小二乗で解析する方が良い場合があります。これも、目で見て分かり易いかどうかが違いです。 私個人としては、非線形最小二乗で値を求めることが多いです。それは、より複雑な関係式でも用いる事ができるからです。今のように簡単にコンピュータが使えなかった時代は、対数を取って近似直線を引いて傾きから値を求めていましたが、その方が精度が良いと言う事は無いと思います。目で見て直線関係がよく分かるのが、唯一のメリットでしょう。

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