>どうして魚と羊で鮮やかなんですか
・中国の文字なのでその歴史をさかのぼってみますね。
鮮の文字は三千年くらいの前の'金字'で羊の字が三つ重なっただけの一文字でした。意味は羊とは無関係で一種の魚の名称でした。その後千年くらいを経過するうちに魚が三つの字で一字に替わってきました。というよりも同時に両方を使用していたようです。
理由は、羊三つで一文字の音と、魚三つで一文字の音がxian(シエン)で同音だったためです。魚三つに一文字の意味は、やはりある種の魚の名です。この文字のその当時の比喩的な意味は「せんめい」「あざやか」です。多分綺麗な魚だったのでしょうか(私見で?)。
そして少し年が経つうちに、秦の始皇帝以降の文字改革の影響で篆書体になったときに鮮の文字に改定されました(漢民族の時代が始まって少し経つ時代と同時期です)。つまり、魚三つの一文字を鮮で代表して使用したということです。この頃になると羊三つで一文字は消滅したか使用されなくなったようです。鮮になってからも「せんめい」「あざやか」の意味はそのまま使用します。
時代が進み文明が大きく膨らむにしたがって鮮の文字の意味もドンドン膨らんでいきます。生魚、活魚、野獣肉、生肉、屠殺したばかりの肉、美味しい、新鮮、活、明亮、華麗、潔浄など。「せんめい」「あざやか」の意味も無論含まれています。
特に現代中国語では、活魚、新鮮な魚、鮮やかで美しくて美味しい食べ物、旬の食べ物、新鮮、鮮明などの意味で多用しています。
以上の理由で日本人が中国から漢字を拝借した頃(中世代から近代)からすでに、「せんめい」「あざやか」の意味が有ったんだと考えられます(^^♪。tenn.