行動がほぼ脳の制御によって行われるものであれば、脳が入っている頭がなくなったらそれきりです。もちろん体のいろいろな場所はそれぞれに制御が働いていますけど、総司令がいなくなったら何もできなくなるのは時間の問題です。
脳の許可がないと循環が継続できなくなりますから心臓も止まります。心臓が止まったら血液が各所にいかなくなるからどこも停止することになります。
制御系指令系が脳に集中していなかったりするなら、どこを切っても大丈夫です。
トカゲは平気でしっぽを切りますけど、しっぽは生命活動に必ずしも主体的にかかわっていないから大丈夫なんです。
ミミズは、頭とみなせるような場所はあるけど、そこを切り落としてもしっぽのほうはしっぽで生きています。各節は、別にだれかの許可や指示をもらって動いているわけじゃないからです。
電車と言うものがありますが、汽車とか列車とどこが違うんですか。
電車は各車両に電気駆動部が配置されていて、1両目も2両目も3両目も全部独立いて動けるのです。全部電気で動くんです。
それが何両かつながってひとつの運用ラインになっているだけですね。
つながっているときは電気信号はつながっていて運転士の操作で全部動く仕組みです。
もし事故が起こり、1両目がめちゃめちゃに壊れ、運転士も死んだとしても、2両目よりあとの車両は切り離して逆向きに走り事故現場から退避することが自在にできます。
こういう、電車みたいな仕組みになっている生物の場合は一見脳に見える頭がなくなっても支障はないのです。