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SCM435のピン加工における表面粗さ改善のためのチップ選び
- SCM435材質のピンをNC旋盤で加工している際に、表面が粗くなってしまうという問題が生じています。チップの見直しが必要ですが、どのようなチップが適しているか知りたいです。
- 現在使用しているのは菱形80度のネガタイプ、ノーズR0.4ですが、効果があまり見られません。ノーズRは小さい方がいいのでしょうか?ポジタイプのほうがいいのでしょうか?
- 加工後に熱処理を行うため、表面をきれいにしたいです。鏡面ではなく、爪が引っかからない程度の仕上がりを目指します。現在は削り代を残して汎用旋盤で磨いていますが、他に改善策はありますか?
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周速が足りず、構成刃先によって毟れが生じるのでしょう。 構成刃先が出来るのは刃先温度が低く過ぎたり、 工具と被削材の親和性が高い為。 対策 1.被削材との親和性の少ない工具材質に変える 2.切れ味の良い工具を使う 3.ノーズRを小さくする 4.周速を上げる 5.切込みを増やす 1~3は工具選定 構成刃先を防ぐにはまず被削材がくっつきづらい工具を使う事が先決。 炭素鋼や合金鋼に対してはサーメットを使うのが基本です。 サーメットでも各社ありますが、恐らく周速も足りていないのでしょうから 低速での面粗度向上を謳う製品を選ぶと良いです。 また刃先はシャープな方が構成刃先が出来にくいので、ポジの鋭利な物の方が良いです。 加工条件の方も基本的に刃先の温度を上げる方向に調整します。 (温度が高すぎて刃先が参ってしまう理由で毟れる場合は除く) 温度を上げるには周速UPが基本ですが、径が細いので多分上げる余地が無いのでしょう。 その場合には切込み量を増やしたり、切り屑厚みを増やすなどして 加工に要するエネルギーを増す事で刃先温度を上昇させます。 本来であれば周速が十分に足りている場合には 理論面粗度が向上するようにノーズRを大きくしたり 送り速度を遅くしたりしますが、周速が足りず毟れる場合には逆効果。 なので切れ味と切り屑厚みを増すためにノーズRは小さくし、 送りも上げたいところですが理論面粗度が悪化するので 送りはノーズRに合わせて適正な範囲内に留めます。 ワイパーチップを使う方法もありますが、細いので多分難しいでしょう。 なのでそれは一先ず措いておきます。 あとですね、質問なさる時にはもっと具体的に現況を書いて下さい。 使用している機械、工具、加工条件等、ワークサイズ等。 条件や工具をあれこれ試したのであれば、どこまで試したのか その具体的な情報。 聞くばかりで情報をきちんと開示しないのは感心しません。 具体的な情報があれば、それに対してより具体的な対策を 答える事が出来ます。 それがなければ定性的な事しか言えません。 > 加工後に熱処理をして 熱処理の内容にも依りますが、加工前に熱処理してしまう方法もあります。 硬いほうが仕上りは向上するので。 それに熱処理に伴う変寸・変形を回避したり、工程管理が楽になる場合もあり コストダウンに繋がるケースもあります。 尤も製品の性能にも影響が無いとは言えないので、 適用出来るかどうかは物に依りますが。 工具はメーカー名だけではなく、具体的な型式を書いて下さい。 CNMG120404-MF5 TP2500 などといった型式です。 そしてそれぞれの工具で実際にどういう切削条件で加工されたのか。 その結果。 どの工具でも望む結果に至らなかったとしても、 それぞれ微妙な差異は有ったはず。 そういう細かな情報が問題解決には必要です。 今後質問される場合にも、その辺をしっかりと整理してから質問して下さい。
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径が小さいので 大きくできんが 理論粗さは越えられない http://www.mitsubishicarbide.net/contents/mmc/ja/html/product/technical_information/information/formula1.html 数式を解くと Rが大きいほうが有利だが 旋盤で小さいものだと別の話も出てくる >>不要な問題を増やすだけの愚策ですよ。 これは、 NC世代と汎用機世代の不毛な議論なんで 数式を解くとと言ってるように 理屈上大きいほうが有利であり 加工面は工具の形状の転写(理屈上)なんで 数式を超えることはできない ヘールバイトとか 使ったことがあるのだろうか http://www.tech.sci.nagoya-u.ac.jp/machine/howto/byte.html#004 ワイパーチップなんかも同じ考え方 http://www.mitsubishicarbide.net/contents/mmc/ja/html/product/product_guide/information/turning/wipertip.html
(1)さんのご回答完璧です ワーク径が細いので、小形CNC旋盤用のインサート(いわゆるスモールツール) のシリーズが最適と考えます ポジインサートでコーナR0.2のものもありますが、欠損防止の観点からまあ R0.4で良いでしょう 工具材種はサーメットをお勧めします 一般的にサーメットを使用する場合はクーラントは使用しない方が良いです (加工熱を急冷する熱衝撃で刃先が損傷してしまいます) 熱処理後の加工であればcBNインサートによる旋削もしくは研磨になるで しょう 訂正) サーメットが良いと書きましたが、φ6ですと6,000~8,000min-1 ぐらい回したいので厳しそうですね 代案で、ポジの研削級で仕上げ用のインサートをお勧めします 材質はPVDコーティングを施した超硬となります (1)さんのご回答 >>加工条件の方も基本的に刃先の温度を上げる方向に調整します の観点から、上記のインサートでもクーラント無し(またはエアブロー) での加工でトライしてみてください 回答(1)さん >>今のサーメットはそんなに回さなくても十分仕上がるのですよ これまた不勉強で恐縮です(60-80m/minぐらいでもイケますか?) 今秋に開催されるJIMTOF2016でじっくり見てみます >>超硬インサートでドライ加工というのは、ちょっと考えられないです ご指摘の通り、切削速度がどのくらいまで上がるかによると思います 溶着さえしなければ小生はドライ加工を優先したい派です (もちろんクーラント供給することを否定しません)
お礼
チップの大きさも加工に影響あるんですね てっきり小さい分コストが安く済むだけだと思っていました クーラントなしは考えてもみませんでした ありがとうございます
お礼
いつもありがとうございます 説明不足で申し訳ございません 私が作業していないので細かなところまで聞いていませんでした 材料は13mmから削っています 加工の長さは30mm程度です チップはセコ・タンガロイ・サンドビック・テグテック・京セラを試しました いずれもメーカー推薦の材質のチップです 違いがわかるように全てひし形80度ネガタイプです 条件もたくさん試しすぎてよくわからなくなっています いろいろ試してもむしれがなくならないので チップ形状を再考しようと思いました 素材径や加工順序はいろいろな制約があり難しく変更できません 教えていただいた対策を1つずつ試していきたいと思います ありがとうございました