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ファンのスターデルタ始動時間
- ファンの始動時サーマルトリップが発生しています。外気温が低くなってきたため、始動時動力が高くなる現象が理解できます。
- スター運転で回転数が上がり、Aが下がってからデルタに切り替えたいですが、それまでにサーマルトリップが発生してしまいます。
- 設備容量の適正具合を確認したいのですが、ファンのスターデルタ起動時のモータ出力、始動時間を算出する公式、関連サイトを教えてください。
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1)サーマルリレーの設定値について モータの定格電流が190Aであれば、サーマルリレーの接続の場所が (1)電源に直列に接続している場合はサーマルリレーの設定値を 190Aに設定します。 (2)モータの各相の巻線に直列に接続している場合のサーマルリレ ーの設定値は190A÷√3=109.697=110Aとします。 この設定値以上の値に設定しますと、モータが焼損する可能性があ ります。 この設定値にてサーマルリレーが動作するようであれば、遅延動作 形のサーマルリレーに変更します。 また、遅延動作形サーマルリレーによる遅延動作特性を調べて、最 適な機種を選定します。 2)電源電圧と発生トルクの変動 電源容量が小さくて、電圧降下が大きいと、モータの発生トルクも 減少して加速時間が更に長くなることが予想されます。 電源部の電圧変動を測定し、電圧状態を把握する必要もあります。 なお、電圧が定格電圧の90%に変動しますと、トルクは定格トルク の81%に低下します。 3)始動時間と慣性モーメント 始動時間を正しく求めたい場合は使用しているモータの回転子の慣 性モーメント(Jm)とファンの慣性モーメント(JL)などを調べる必要 があります。 この他、ファンの実運転時の軸動力(kW)、回転速度(r/min)や運転 電流(A)を実測し、これらの値を含めて検討します。 4)全電圧始動の場合の始動時間の計算 4-1)全電圧始動の場合 全電圧始動の場合のサーマルリレーの特性と始動時間の計算方法が 解説されています。 次のURLをクリックして参考にして下さい。 〔三相誘導電動機の保護システム〕の中段にある (1)始動時間が長い場合 の項目を参考にして下さい。 http://www.jeea.or.jp/course/contents/08203/ 図中の[電動機の加速トルク]と[負荷(ファン)トルク]の差が加速ト ルクとなりますので、差の部分の面積(ピンク色の部分)と回転速度 の変化から[平均加速トルク]を求めます。 4-2)スターデルタ始動の場合 スターデルタ始動の場合は電動機の加速トルクの部分が始動時から 切替え時間(=回転速度)までの加速トルクが1/3になりますので、 この部分の面積による平均加速トルクを計算し、加速途中までの始 動時間を計算します。 切替え後は加速トルクが図の状態に戻りますので、その途中からの 状態で、加速時間を計算し、2つの加速時間を合計し、全始動時間 とします。 5)始動時間の試算 上記のとおり、必要な種々の諸元を調べて計算することになります ので、ファンメーカ経由モータメーカにて始動時間を試算してもら い、計算手順などの判る計算書を提出してもらうと良いでしょう。 6)その他 55kWのモータでファンをスターデルタ始動する場合、ファンを設計 する段階で、ファン製作メーカからモータメーカにスターデルタ始 動で問題ないかを問い合わせる範囲になっていると考えられます。 また、始動は何回まで等の始動回数の制限もあります。 念のため、ファンメーカに設計当初の検討事項を確認すると良いで しょう。 その他の状況等によりますが、スターデルタ始動ではモータ(*)が焼 損する可能性もありますので、リアクトル始動方式やインバータに よる始動方式にすることを検討して下さい。 (*)始動時間が極端に長くなりますとモータの回転子(カゴ形部分)の 導体の損失が増加し導体が溶け、運転不能になる可能性があります。
>現在は3φAC200V 55kw4Pモータ定格190A、相間電流保護120Aサーマルで125A設定。 用語定義の確認ですが 盤屋さんの技術講座 http://www9.plala.or.jp/c-hokuto/page20.html 95.三相交流モーター(かご形モーター)のスターデルタ始動 この回路図でMCCB直下にサーマルを設置するのが線電流型 MCM直下にサーマルを設置するのが相電流型 相電流型の回路事例は少ない ネット上に見かけるのは国土交通省 公共建築設備工事標準図(電気設備工事編) http://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_tk6_000034.html これくらい ↓には選定表はあっても回路図は無い 電磁接触器・開閉器の選定:スターデルタ始動への適用 http://www.hitachi-ies.co.jp/products/hdn/mgsw/sentei06.htm 相電流保護方式スターデルタ選定表 ここから相電流型では120Aは妥当 因みに120Aの根拠は 190A/√3=120A ココまでは現状の妥当性確認 以下、対策案 1、線電流型サーマルに変更する 相電流型のメリットはスター運転時の過負荷を防止できる 線電流型のデメリットはスター運転時の過負荷を防止できない 相電流型のデメリットは少ないのですが 本件では稀な事例でのデメリットとなる 全体からすると稀ではあるがブロア系限定では少なくない 2、遅動形( 飽和リアクトル付) サーマルリレーに変更する 遅動形とは言え万能でもない 三菱電機カタログ選定表からは120Aフレームならせいぜい20秒 3、スターデルタを止めてリアクトル始動にする http://www.jeea.or.jp/course/contents/07102/ かなりの確率で却下されるであろう、恐らく、インバータより高価 この業界で約30年やってますが現物を見たことがありません 線電流型のデメリットのスター運転時の過負荷の問題はあるが 果たして、スター運転時に過負荷で焼損する可能性があるか? 確率の問題ではあるが、約30年も使い続けてるのだし 確率的には低いであろう なのでスター時の過電流は無視、デルタ運転時の過負荷のみと諦める スター時の過負荷が問題となるのはベルトコンベアとか粉砕機の類 これらは加速中に噛み込みとかが発生するとモータ焼損になるので スター時の過電流が問題と成る ポンプやブロアでは確率的にほとんど問題とは成らない 新作の場合はイナーシャが不明なので心配と言う事情もあって 安全を見込んで相電流型を選定する人も多いのではあるが 特に30kwを超える大型の場合は金額もデカイし
↓URLでは2種類のサーマルで切り替えていますけど、これなら行けるんじゃ?