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圧入歪の理論的分布について考察
- プラスチックの軸受に金属シャフトを圧入したときの、圧入クリープは厚肉ほど寿命が長くなることがある。
- 圧入歪は内径が最も高く、外径にほど歪は小さくなるような分布になるとされる。
- しかし、厚肉であろうと薄肉であろうと、内径の歪は最も高く、同じ歪となるため、内径の応力は同じであるはずであるが、実験結果では厚肉の方が寿命が大きいことが観測される。
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書き方は、大袈裟にして解り易くするので、実際と異なる印象になる事は許され。 プラスチックの軸受に金属シャフトを圧入した時 肉厚仕様 ← 肉の厚みとその応力分布 → 薄肉 ; 応力が高い 中肉 ; 応力が高い、応力が中位 厚肉 ; 応力が高い、応力が中位、応力が低い のようになっています。 そして、クリープ現象で先ず“応力が高い”部分が伸びきります。 すると、薄肉は金属シャフト保持する力は実質的に無くなります。(クリープ寿命となる) 次に、クリープ現象で“応力が中位”部分が伸びきります。 すると、中肉も金属シャフト保持する力は実質的に無くなります。(クリープ寿命となる) 最後に、…… (クリープ寿命となる)となります。 応力の大きさで、クリープ現象が発生する時間が異なるからです。 また大雑把に考察すると、前述アドバイス内容の肉厚仕様全てが、 > クリープ現象で先ず“応力が高い”部分が伸びきります。すると、薄肉は金属 > シャフト保持する力は実質的に無くなります。(クリープ寿命となる) で終わりという事ですね。 想像ですが、薄肉以外の肉厚仕様では、応力が中位や応力が低い箇所から応力が注視の 箇所に伝わり、圧縮応力?が働くためでしょうか。 実際、クリープ破壊曲線内部?は、徐々に伸びていき応力を失うのですが、 その外側からより大きな力(圧縮力?)が作用するので、遅れるのではないでしょうか? (想像で申し訳ありません) 樹脂の軸受けに金属を圧入という内容であるので、金属を略剛体と捉えて、 肉厚仕様が異なっても金属の直近外周は同じように圧入で伸び、樹脂の弾性係数分の 同じ応力が掛かると考えています。 しかし、 ◆ 実際は、厚肉の方が金属をより縮めていると考える 金属と樹脂の弾性係数の差があまりない場合の論文等であればその可能性がある 本来は、この考えで圧縮力(グリップ力)の計算をする ★ 金属を剛体と考えると、厚肉の方がより大きな圧縮力を金属に与える クリープ寿命を何のデータで取っているかでも変わりますが、金属への圧縮力 (グリップ力)変化で計測していると、貴殿の考察は当てはまらなくなります。 ★印を調べる事が重要ですが、そのは多分不可能でしょう。 今までの経験で、ビックリする程安易な計測方法を取って論文にしているケースも 少なくないので、要注意です。
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材力の真面目な計算は実に弱いと前口上して 薄肉円筒と考えるなら、 σ=p*r/t 圧入での内圧pは肉厚tに比例とみなしてしまうなら、応力σは不変。 厚肉円筒と考えるなら σmax=p(a^2+b^2)/(a^2-b^2) 内圧pは外径a、内径bの変化に影響されにくい、一定とみなしてしまうなら、外径が増えるにつれ応力σmaxは減っていく。 計算サイトで試すと http://www.hajimeteno.ne.jp/engineer/calclib/press2-1.html 締め代(半径)(δ):0.05 mm 軸側内径(D1): 0mm 軸側外径(D2): 10mm 穴側外径(D3): 12mm ← 変更要素 嵌合幅(B) : 10mm 摩擦係数(μ): 0.2 材質(軸): 鉄 ヤング率(E):206000 MPa ポアソン比:0.3 材質(穴): (プラ)ヤング率(E): 2000 MPa ポアソン比:0.35 計算結果 12 18 20 25 30 圧入荷重(F): 149.958N 265.823 279.181 298.103 307.661 せん断応力(軸):2.387MPa 4.231 4.443 4.744 4.897 せん断応力(穴):5.424MPa 1.889 1.481 0.904 0.612 肉厚が増えると軸への応力はあまり増えていかない。穴の応力は減少していく。 計算式は示されず信頼性もお任せになるが、傾向までオカシイことまではないはず。 >厚肉であろうと薄肉であろうと、内径の歪が最も高く、しかも同じ歪 であっても、応力はそうならない。この見直しをされるべきかと。
お礼
ありがとうございます。これはフープ応力の式ですね。感覚ばかりではなく、ご指摘のように論理的にまず整理しなければならないと思いました。この式を用いるに当たり、内圧pに関してはグリップ力に相当すると思われますので、厚肉であれば、必ずしもpは一定にならないと思いますがどうでしょうか。ここの前提の是非を整理することが重要と思いました。一度じっくり整理してみます。この検討を進める事により答えが出るような気がします。ありがとうございました。正直言って、フープ応力のことは頭の中にはありませんでした。トライしてみます。
単なる横やりかも知れませんが 実際のプラスチック軸受けの破損は 質問者さんの言われるような最内周で起こっていますか? 経験的には半径方向にクラックが入るか、 軸からほんの少し離れた部分が疲労して破壊するように思うのですが。
補足
ありがとうございます。検討の件は疲労ではありません。放置状態で壊れるインサートクリープ破壊を検討しています。この場合ですが、破面は確認できていませんので破壊起点は現状不明です。軸から離れた場所に起点があった場合に、厚肉の方が寿命が長いことを説明するには、応力分布が違わなければ、説明できないような気がしますが、どうでしょうか。
うまく説明できませんが、応力解析理論では応力感度により、シェルと薄膜 理論に区分されます。たとえばケーブルとアーチの曲げ応力に対する挙動 で(曲げ応力についての感度に差がある)比較されます。厚肉円筒理論は シェル構造として求めたもので、薄肉になると理論上の応力と合致しないと 言われています。クリープと言うより、こうした応力感度の問題ではないで しょうか。
お礼
アドバイス頂いたにも関わらず、大変失礼してしまいますが、難しくて理解が出来ませんでした。申し訳ありません。 別途時間を作って、腰を据えてご提供資料を読みます。
お礼
ありがとうございます。少し整理してみようと思います。★についてはご指摘の通りだと思います。ただ、圧縮力を追っているのではなく、破壊までの時間を考察しています。根源は同じものと思いますが、別途No.4様もご指摘あったように、フープ応力の式を用いて、じっくり再整理することが必要と思いました。腰を据えて考えてみます。多くのヒントをありがとうございました。感謝いたします。
補足
クリープ破壊応力を、材料メーカーなどが提供している、クリープ破壊曲線から、予測しようとした場合、最大応力の部分のみに注目し、その応力のときの寿命をクリープ破壊曲線から推定します。このようなプロセスを踏んだ場合、アドバイス頂いた考え方で計算を進めていくと、最大応力が発生する内径で破壊し、全て同じ寿命となってしまいます。 (すみません。アドバイスを理解していないかもしれません) ありがとうございます。実は私も圧縮応力?に注目しています。ただ感覚的なものなので、同定量化し、納得いく説明に出来るかを悩んでいます。