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メラミン焼付け塗装の塗装可能範囲と塗膜強度について
- メラミン焼付け塗装の塗装可能範囲について、ドライヤーくらいの大きさの機器で塗料を吹き付けることができます。
- メラミン樹脂焼付け塗装した板材をボルトやリベットで接合する場合、ヒビや塗膜の剥がれが起こる可能性があります。
- 塗装の回数は1~2回を考えると良いでしょう。
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小生の経験上の話をさせてもらいます。 ・塗装可能範囲について 貴殿の考えている塗装方式は何でしょうか? (静電、吹付け、粉体塗装?) 塗装方式により塗装範囲と言うのは変わります。 貴殿の文章から察するに、塗装ガンを固定にして吹付けるようですが… 静電塗装…溶剤(塗料)に電荷を与え対象物にアースを取って電着させる方式 (アースをきちんと取らないとスパークして火災の危険性が…) 吹付塗装…溶剤をエアで拡散させて文字通り吹付ける方式 (歩留は多分20%ぐらいかと…対象物とガンのノズルのバランスを考えないと更に悪くなる) 粉体塗装…溶剤をカプセルのイメージで球体にして、その球体に電荷を与え、相手をアースして吹付ける。(熱でカプセルが溶け、中の溶剤が広がる) コロナ(高電圧)と静電方式がある。 粉体は回収して、繰返し使えるので歩留は高い(90%ぐらいか) (粉体回収のダクト関係のアースをきちんとしないと、粉塵爆発の恐れ有) 余談が長くなりましたが、塗装可能範囲はガンの先端のノズルによります。 ノズルからの出方も円状、線状など色々な形があります。 どちらかと言えば、線状の方が扱いやすいと思いますが、拡散する範囲いっぱいに対象物があるとすると、拡散の端部は塗膜が薄くなりますので、少なくとも拡散範囲の半分ぐらいの領域で塗装するのがよいかと思います。 ・塗膜強度について メラミン樹脂の塗料は比較的粘性がありますので、ヒビが入ったり、塗膜が剥がれたりという問題は大丈夫かと思いますが… 少し甘めに焼付けを行った方が無難かもしれませんね。 剥がれに対しては、少しきつめに焼付を行った方がよいのですが、ヒビの可能性が高くなります。 甘めにするとヒビの問題はないが、剥がれの可能性が高くなります。 その2つのバランスを取った焼付条件を見つけるのが良いでしょう。 また、塗膜強度には膜厚(塗装厚み)も重要な要素になります。 あまり厚いとヒビの可能性が高くなります。 注意してください。 2回塗りの場合、静電や粉体塗装では多分無理でしょう。 (アースが取れにくくなりますので…) また余談ですが、溶剤塗装(静電・吹付け)の場合、対象物の角や凹凸の角に溶剤が溜まり易く(表面張力のような現象)、塗膜が厚くなります。 逆に粉体塗装の場合、逆に角の塗膜がシャープになります。 更に、粉体塗装の場合に多いのですが、対象物が熱い状態だとすると、まだら塗装になります(粉体が伸びる前に焼きついてしまう現象) 参考になるでしょうか? 塗装焼付については、温度と時間で焼付状態が決まります。 基本的には、各々の塗料の特性により設定する事となります。 甘い…塗装表面が粘り気があるような感じ きつい…塗装表面がカパカパになる感じ 通常は、塗装剥がれを懸念してきつめの焼付になるのですが… ヒビを入れたくないのであれば、少し甘めの方がよいかと思います。 どちららかと言えば、時間より温度の方が影響が大きかったと記憶しております。 最高温度を少し下側に振って試作してみると良いと思います。 また、溶剤吹付の場合注意しなければならないのは、急激にやき温度を高くすると泡をふきます。(ピンホールのような感じで大きな泡になります) もう設備仕様を決めたかと思いますが、設備の管理をきちんとすれば、粉体塗装がランニングコストが一番掛からないと思いますよ。 (溶剤吹付は、塗装ブースやブースの吸引フィルタ・ブロアに塗料がくっつき、後々清掃に手間が掛かったり、設備トラブルの原因になったりします。小生もいい思いはありませんでしたね) 参考まで。
お礼
回答有難う御座います。 webで調べても出てこないような専門的な知識、非常に参考になります。 考えていた塗装方法は溶剤を吹き付けるタイプです。 調べた限りでは粉体や静電は塗膜を厚くして高い耐食性を得られるが高価とのことでしたので。 また、塗膜が厚いとヒビが発生しやすいとのことなので、私が考えている用途には不適かと思います。 強度についてですが、「甘い」「きつい」という表現は焼付け温度による調整のことでしょうか?