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フォトトライアックカプラの沿面距離について
- フォトトライアックカプラ(P-TR)の沿面距離に関して疑問があります。P-TRはヒータ負荷を制御し、TRをトリガします。P-TRのA端子とB端子間の距離は2.54mmですが、仕様書では阻止電圧が600Vとなっています。AC200Vの耐圧部分では沿面距離は3mmが安全とされていますが、P-TRについてはどう考えるべきでしょうか?
- P-TRのA端子とB端子間の2.54mmの沿面距離は、パターンのランド径が1.6mmの場合、0.9mmになります。しかし、P-TRの仕様書では阻止電圧が600Vとされています。AC200Vの耐圧部分では沿面距離は3mmが安全とされていますが、P-TRについてはどう考えるべきでしょうか?
- P-TRのA端子とB端子間の2.54mmの沿面距離は、パターンのランド径が1.6mmの場合、0.9mmになります。これに関して、P-TRの仕様書では阻止電圧が600Vとなっていますが、AC200Vの耐圧部分では沿面距離は3mmが安全とされています。なぜP-TRの仕様書では3mmではなく600Vとなっているのでしょうか?
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以前にも同じ様な質問をされていて回答もついているようですが、まだ納得されていないようですね。 私もPSEの適合性検査を受ける製品の設計に際して、同じ事で悩みました。まさにトライアックと フォトカプラの部分です。 色々調べて私が得た結論は、「安全規格の沿面距離と性能を確保するための絶縁距離は別物である」です。 以下は私の解釈です。 電気用品安全法等の安全規格で定めている沿面距離は、人体の安全確保(感電防止)を目的にしていて 、人体が触れる又は触れる恐れのある導電性を有する部分と充電部(電圧のかかっている)との距離を、 充電部の電圧に応じて定めている。よって、導電性を有する部分が露出していない場合は、安全規格で 求める沿面距離は存在しない。 一方、絶縁距離は、電気回路の機能・安定動作を目的に確保する。 ABS樹脂のケースに密閉されたスイッチング方式のACアダプタ(出力電圧10V前後)を例に説明します。 ACアダプタの回路構成は、 ACプラグ→整流部→スイッチングコンバータ部→トランス→整流部→DCプラグ のようになっていると仮定します。 人体と接触する恐れのある充電部は、ACプラグとDCプラグですが、安全上考慮する必要があるのは 使用時露出する恐れのあるDCプラグです。 一次側のAC100V系と二次側のDC系とをトランスで絶縁すれば、DCプラグに触れても感電しません。 これを保証するために、トランスには所定の絶縁性能が求められ、PCBについても一次側パターンと二次側 パターン間の絶縁性能が求められる訳で、安全規格では沿面距離で規定しています。 なお、一次側回路内、二次側回路内は電気的性能を維持するための絶縁距離を確保してパターン設計する ことになります。 ご質問のフォトトライアック端子間については、電気的性能を維持するに足りる絶縁距離を確保すれば良くて、 安全規格の沿面距離は適用されません。 同じ事で悩んでいる方を知り、変に先走りして不適切な回答をしてしまったと、読み返して反省しております。 >なお、一次側回路内、二次側回路内は電気的性能を維持するための絶縁距離>を確保してパターン設計する >ことになります。 これは明らかに間違いで、安全規格としての沿面距離が適用される部分が存在します。技術基準では「極性が異なる充電部相互間、充電部とアースするおそれのある非充電金属部との間及び充電部と人が触れる恐れのある非金属部の表面との間の空間距離(沿面距離を含む)」を規定しています。 件のフォトトライアックの沿面距離に関しては、負荷を経由しているので極性の異なる充電部に該当しないと考えていたのですが、「技術基準の判定方法と運用(by JET)」によれば、プリント基板上の負荷を開閉するリレーの端子間も異極として空間距離を適用されるとしています。どう解釈したら良いかわからなくなってしまいました。 (ロ)絶縁変圧器の二次側の回路、整流後の回路等の構造上やむをえない部分であって、 a 極性が異なる充電部充電部相互間を短絡した場合に、短絡回路に接続されば部品が燃焼しない、 であれば空間距離(沿面距離)の適合が不要と技術基準に記載されています。「整流後の回路等」の「等」を拡大解釈して全ての回路に適用させるのは無理がありますかね。憲法だって解釈次第の時代ですから。 私も、フォトトライアックでトライアックのゲートを制御するタイムスイッチを設計しました。当然ながら、所定の沿面距離は確保できませんでしたが、PSEの適合性検査では指摘を受けませんでした(雑音の指摘を受け四苦八苦しましたが)。これだけは確かな実績です。 釈然としない回答になってしまい申し訳ありませんでした。
その他の回答 (1)
スイッチング電源などの安全規格では一次二次間のパターン間隔とは別に、同じ一次側の高圧部分でも電圧毎にパターン間隔が決められています。 しかし、部品の構造でパターン間隔が取れず、ほかに代替がないようなときは、例外として距離がなくてもOKになります。その場合は色々な試験が要求されます。 例えば、そのパターン間隔不足のところに抵抗性のゴミが入った場合のことを考えての試験などです。 ところで質問のフォトカップラですがたぶん短絡してもまったく問題ないところなんですよね。負荷が過熱したり壊れたりしないようなものでしたら、?短絡していることも正常動作のうちに入る範囲と解釈され、かつ?フォトカップを短絡しても流れる電流も少なく発煙に結びつかないという判断がなされれば認められることもあります。 メインのトライアックでは?フォーミングをすれば間隔が取れるのでフォーミングをしない短いパターン間隔では認められません。?また短絡試験でも流れる電流が大きくゴミの種類によっては発煙に結びつくと判断され認められません。しかし、スイッチング電源のMOSFETのように短絡したら必ず壊れるというような物よりは少し試験の判定がゆるくなります。 フォトカップラはたぶん通ると思いますが、試験が大変なのでに流れる台数が非常に多い場合を省いては間隔5mmのものを使うのが正解だと思います。 なお、TO220のトライアックなどではトライアックの3本足リードの出ているところは距離が取れていませんが、部品の固有のもので変更できないという解釈でほとんどフリーパスになっています。
お礼
回答ありがとうございます。 >たぶん短絡してもまったく問題ないところなんですよね。 そうです。 作業者が手に持って使用するものなので「熱すぎるな?」と 気が付くはずです。 最悪でも不良品を出すだけです。 >負荷が過熱したり壊れたりしないようなものでしたら、?短絡していること>も正常動作のうちに入る範囲と解釈され、かつ?フォトカップを短絡しても>流れる電流も少なく発煙に結びつかないという判断がなされれば認められる>こともあります。 現実的な問題として非常に参考になりました。
補足
回答ありがとうございます。 質問自体が的確でなかったようなので補足します。 本質問は人体の安全確保(感電防止)のためのトランスによる絶縁における 一次側と二次側の沿面距離とは別の問題です。 質問の回路はヒータを制御する回路で、二次側である制御側は 一次側であるAC200Vと絶縁されていません。 フォトカプラを使う理由はレベルシフトと内部のゼロクロス機能を 使っているにすぎません。 >ご質問のフォトトライアック端子間については、電気的性能を維持するに足>りる絶縁距離を確保すれば良くて、 >安全規格の沿面距離は適用されません。 しかし安全規格では 一次側と二次側のパターンギャプとは別に 同じ一次側の高圧部分において 「耐電圧とパターンギャプ」を規定していると聞いています。 この点でトライアック端子間はどうでしょうか? と質問した次第です。 私の結論としてはフォトトライアック端子間5.08mmの製品を 使うことにしました。