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ビッカース硬度試験についての信頼性とばらつき
- ビッカース試験を使用して、鉄の表面に無電解ニッケル40ミクロンのめっきを施し、熱をかけて硬度をアップさせる方法について問合せします。
- 100gの荷重で行われるビッカース試験のデータの信頼性について疑問があります。
- また、同じ炉内で加熱されたテストピースの硬さを測定した結果、HV800とHV1000が出ていることについて、信頼性とばらつきの妥当性についてもお聞きしたいです。
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膜厚と荷重(圧痕サイズ)の関係は一般的には妥当なものでしょう。 ただ、無電解ニッケルめっきの場合、表層からでは確認できないクラックが生じます。硬質クロムめっきだと圧痕のコーナーからクラックが伸びていきますが、無電解ニッケルめっきだと、圧痕の中心から弧を描くような形で生じます。 硬度測定値のヒストグラムを描いてみると、800と1000の2ヶ所にピークが生じると思います。800の方はクラックが生じたもの,1000は生じなかったものになります。 荷重を減少させるとクラックが生じにくくなるので測定精度は向上しますが、読み取り誤差が相対的に増加するので、適当なところで手を打つ…ってことで、私は50gで測定しています。 また、50gだとクラックが絶対に生じない訳でもないので、明らかに大きな圧痕は除外して算出する必要があるでしょう。 学術的に正確な値を求めたい場合は、10点測定の平均ではなく、もっと多くの測定を行って統計処理するといいでしょう。
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参考までに めっきの硬さ、とくにめっき厚が薄いものにはHV以外にHK(ヌープ硬さ)が用いられるときがあります。 ダイヤモンド圧子の形状がHVよりも浅いそうです。 もしかしたらこちらの方が適切な測定ができるかもしれませんね。 添付URLより抜粋 「めっき厚さが薄い場合には、めっき断面側(めっき試料を切断し埋め込み研摩した面)で硬さ試験を行います。めっき皮膜が特に薄い場合には、ヌープ圧子(圧痕の縦横比1:7の菱形形)を用い、めっき層以外の横領域の影響を小さくする方法も行われます。 その他のめっき皮膜の硬さ測定としては、引っかき硬さ試験や硬軟の識別法のやすり試験(Hardnesster)などがあります。 」
お礼
ヌープも検討してみます。有難うございました。
100gの荷重で、良いと思っておりますが、 逆に、無電解Niの硬度はベーキング温度に対して、 敏感なので、同一炉内でもぱらつきが発生する 可能性があるので、確認した方が良いかもしれません。
お礼
炉内分布も調べてみます。 有難うございました。
試料の最小厚みは、くぼみの対角線長さ(μm)の1.5倍以上が必要です。 100g荷重の場合、HV800台で対角線長さの予測値は15.2(μm)となり、HV1000台で13.6(μm)となります。 このケースの場合、測定荷重は許容範囲ではないでしょうか。 ちなみに、圧子の押し込みによる変形領域は、押し込み深さの約10倍に達します。したがってめっき皮膜の表面から測定する場合、材料の硬さにもよりますが、15μm以上の膜厚が必要になります。また測定面が鏡面であることが必要です。断面方向から測定する方法もありますが、この場合少なくとも30μm以上の膜厚が必要になります
お礼
有難うございました。HV800でしたら、40ミクロンの膜厚で問題ないということですね。
始めまして。 確か厚みと加重の相関表(この厚みでこの被対象材料ではこの加重が推奨値みたいなやつ)があったと思います。 マニュアルに記載されているかメーカーが持っていますので一度確認してみては如何でしょうか?
お礼
確認してみます
単純にマイクロビッカースの荷重設定が 重すぎるんじゃないですか!? もともと無電解メッキのばらつきがあるのか ないのか知る由も有りませんが 出来るだけ小さい荷重から何点かづつ測定し ダイヤコーンの崩れない状態で最大荷重のもの (換算値もバラツキの少ない事を確認して) 荷重を設定し、それを標準として継続使用し 評価していけばOKと思いますヨ 小さい荷重からだんだん重くしていく方向で いいと思います。膜厚がもともと薄いですから 荷重は当然小さくなると思います。
お礼
回答有難うございます。 荷重が小さいほうが誤差が大きいと勘違いしていました。 再測定をして見ます。 有難うございました。
お礼
大変参考になりました。 悩みが一気に解決した気分です。 貴重な意見有難うございました。