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真空浸炭焼入れ処理の真相とは?
- 真空浸炭焼入れ処理についての疑問について考えてみましょう。
- 弊社の技術者は、真空浸炭焼入れ処理は存在しないと主張しています。
- しかし、浸炭窒化という処理があることから、熱処理工程に変更が必要とされています。
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真空浸炭ができるメーカーは限られます.そのメーカーに炉がなければ、代替処理を提案されます. この場合、真空浸炭が設計上必要かどうかが問題となります.両者共に特殊な浸炭焼入れと考えてください.つまり、ギヤや伝動軸の中でも特にこだわった設計が必要な場合にのみ適用される処理です. 真空浸炭の特徴は表面の浸炭異常層が少なくなり、強度が7%程度上がります.(対、通常のガス浸炭) 浸炭窒化であれば、材料をSCM420Hに変更することで10%程度の強度アップが可能です.(対、SCM415H比)また、浸炭窒化は亀裂の伝播性を抑制したり、軟化抵抗をもたせる、つまり歯車の噛み合い時に300℃以上の高温に晒されても表面硬度が低くなり難いという特徴を有します. 特殊な熱処理を使う場合は、狙いを明確にすることが必要です.さもないと、コストが高いものになってしまします.
真空浸炭焼入れと浸炭窒化処理は、厳密に言えば違います。 以下のJISは調べてみましたか? JIS-B6914 鉄鋼の浸炭及び浸炭窒化焼入焼戻し加工 JIS-B6905 金属製品熱処理用語 JIS-G0201 鉄鋼用語(熱処理) なお、JISの検索、閲覧は以下で可能です。 JISC-日本工業標準調査会 http://www.jisc.go.jp/
「真空浸炭処理」はあります.同じ内容ですが,低圧ガス浸炭と呼ぶ人もおります.海外にも真空浸炭炉を製造販売している有名な会社があります.日本にも数社あります.従来のガス浸炭操業と同じ考え方で,出来ないので,真空浸炭に否定的な人もおります.しかし,一方処理する品物の荷姿,形状がほぼ同じものを何時も処理するところは,問題なくOKと言っております. 質問に直接答えるならば,真空浸炭処理はあります.ないから,浸炭窒化を指示されることには理解出来ません.そもそも,部品にどんな性質を付与したいのですか.要求される材料強度が決まり,その強度に耐えるように,材質の選定と熱処理方法とが決まるものですよね.設計者のお話を聞き,最適な材料選択と処理方法を決められたら良いと思います.
先のアドバイザーから実績が有る業者名が紹介 されていますが、それでも真空浸炭焼入れは、 常識的に言うならば、品質の均一性を求める上において、困難さが付きまとう処理技術で有るように思えます。その理由は炭素が3000℃で運転される真空炉のヒータ材料に用いらるように、 実態的に高温下においてもガス化されない、飽和蒸気圧が極めて低い物質であるからです。 工業的な意味合で言うと、炭素をガス化するためには酸素が存在しなければ不可能とも言えます。 炭化水素系ガスは、いずれも約500℃以上の 温度域では熱分解されるために、実態として水素が存在しても炭素のガス化に対しては仕事をしてくれません。つまり真空雰囲気下で浸炭させるためには、隙間無く均一に所要の処理表面へ固体 炭素を接触させておかなければ、浸炭量にムラが生じる惧れが大きいと考えられます。これは結構難しい技術ではないでしょうか。
お礼
回答有難うございました。
真空浸炭処理 国友熱工(株)がやっていますので問合せしてみてはいかがですか。 滋賀県竜王町0748-58-1335 担当 坪田氏
お礼
有難うございます。 一度問い合わせしてみます。
お礼
有難うございます。 「部品にどんな性質を付与したいのですか.要求される材料強度が決まり,その強度に耐えるように,材質の選定と熱処理方法とが決まるものですよね.設計者のお話を聞き,最適な材料選択と処理方法を決められたら良いと思います. 」の通りさせていただこうと思います。