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42アロイ材の熱処理について
- 42アロイ材の熱処理に関する条件と注意事項
- 42アロイ材の熱処理における酸化膜形成の抑制方法
- 42アロイ材の熱処理における鉄板作製の要点
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42アロイの一般的な焼鈍条件は、800度1時間です。(ASTM F-30に規定あり) 焼鈍は補助的に利用して、加工方法を工夫しソリを改善すべきです。他の方も述べておられますが、高温時の矯正装置と、冷却時の平坦度維持装置が必要で、条件設定が大変です。 42アロイには、焼鈍時水素脆性の危惧はありません。水素焼鈍時微量の水分を添加すると、脱炭が促進され、表面に脱炭層が形成されます。逆にカーボンとの接触面では、浸炭します。(これらは、無視可能レベルかも) ご存知とは思いますが42アロイは、インバーアンバー合金の一種ですので、膨張率が温度にて異なります。 過剰焼鈍すると、結晶粒が粗大化しめっき時のトラブル要因に繋がります。 このように42アロイは通常の鋼と異なる特性を多数持っていますので、客先と打ち合わせ後、焼鈍条件を定めるべきです。
鉄-ニッケル合金の水素焼鈍は広く行われいますが、水素脆性が問題になった状況を見たこと無いので、恐らく実用上では問題無いのでないでしょうか。 私の知っている工場でも、鉄-ニッケル合金で水素焼鈍後に高加工率の塑性加工をやっています。
露点管理とは、水素の純度の指標になる露点を確認することです。 水分、酸素を含むとその分水素による還元が弱くなる、露点が上がっているということになります。 空焼きで還元させるということは、水素焼鈍を本体作業前に行って、炉体及び治工具類の表面の酸化膜、水分類を飛ばしてしまって、酸素の供給元をなくしてしまうことです。空焼きをしなければ、炉体や治工具類から出た酸素でせっかくの水素雰囲気が汚染されてしまいます。 空焼きの温度は、水素雰囲気であれば、1000℃で問題無いと思います。 真空炉であれば、また違ってくるかと思います。 真空炉の場合、問題にしたいのは、真空度がどの程度かです。炉体内の酸化が進んでいるようようなものだと空焼きをする価値はあまりないかもしれません。炉内を見てみてください?黒く焼けてませんか? 昇降温の速度については、温度ムラが生じた時に早く加熱された部分が延びる、早く冷却された部分が縮むということで、厚板の重しを含めた全体が温度差を生じないようにするということで考えるべきで色々試してみて頂きたいところです。 42アロイの再結晶が800℃辺りだったような気がするので、その手前の700750℃くらいで均熱を取り、温度を揃えてから、ゆっくり100℃/hくらいで上げていき、下げる時は、更にゆっくり50100℃/hくらいで室温近くまでやってみてはどうでしょうか? しかしながら、お断りした通り、私は熱処理の専門家で無いので、これは、山勘に過ぎないことはご了解ください。 精密な曲がり矯正出来る熱処理業者のアドバイスをもらうのが早道だとは思います。 曲がり矯正の重しの載せ方の影響もあります。 温度ですが、真空炉で、磁性を問題にされないのであれば、もう少し低い温度でも良いんじゃないかなとは思います。 用途は電子材料硝子加工関係のテーブル類でないかなと推定しますが、違ってますかね?
#2のアドバイスですが、回答に対する自信を間違えてしまいましたので訂正します。「自信なし」です。(^_^;)
補足の回答です。 メッキするということは、前処理で酸洗されますね?それで問題にならない程度に酸化膜形成を抑制したいということですね。 水素雰囲気でされる場合は、露点管理するのでしょうが、押さえ板も含めて、熱処理治工具、熱処理内をよく空焼きして還元させておいて、酸素元を減らすことですね。 経験が無いので分かりませんが5MMの薄板で反り0.01MMというのは、結構厳しい条件のように思います。熱処理の温度上げ下げの速度もゆっくりやらないと昇温歪、冷却歪だけでも曲がってしまいそうですね。
お礼
ご回答をありがとうございます。 詳しくないので言葉が分かりません。追加で教えて下さい。 メッキするということは、前処理で酸洗されますね?それで問題にならない程度に酸化膜形成を抑制したいということですね。 =>その通りです。 水素雰囲気でされる場合は、露点管理するのでしょうが、 =>露点管理?とはどのような事でしょうか 押さえ板も含めて、熱処理治工具、熱処理内をよく空焼きして還元させておいて、酸素元を減らすことですね。 =>空焼きで還元すると状態はどのように変化しますか =>空焼きの温度は1000℃(処理温度)でしょうか 経験が無いので分かりませんが5MMの薄板で反り0.01MMというのは、結構厳しい条件のように思います。熱処理の温度上げ下げの速度もゆっくりやらないと昇温歪、冷却歪だけでも曲がってしまいそうですね。 =>昇降温の速度(時間と温度変化の関係)はどのように考えればよいのでしょうか。 重ね重ねで済みません。
42アロイの焼鈍条件は、通常ドライ水素中、 1000℃×1H、炉冷がベストです。 但し連続炉でないとドライ水素は危険なので、 通常は真空炉です。機械加工をしてあると 残留応力で反り等が発生するので、カーボン等の 厚板を乗せて行うのが良いでしょう。
お礼
早速ご回答をありがとうございます。 追加で質問させて下さい。 但し連続炉でないとドライ水素は危険なので、 通常は真空炉です。 =>真空炉はガスをチャージした方がよいのですか 機械加工をしてあると残留応力で反り等が発生するので、カーボン等の厚板を乗せて行 =>機械加工してあります。 なぜカーボンなのですか。 締め付け又は重しは必要ですか(カーボンでは重量が軽いと思いますが、この目的は?)
お礼
お礼が遅れました。済みません。 詳しく記載して頂きありがとうございました。 流れは理解できました。 ところで、処理に水素を使用すると脆性は生じませんか。もし、生じるので有ればどのような特性になりますか。 お手数をお掛けしますが、もう少し教えて下さい。