都庁職員のワッペン作り直し問題について
いかにも公務員らしい問題です。
東京都下水道局が、自局で作ったワッペンが内規に反するデザインということで、約3400万円をかけて作り直した問題ですが・・・
(詳細はこちらで)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090409-OYT1T01251.htm
これに対して石原都知事は激怒し、「役人は税金に慣れているから怖いね・・・」と、税金が余計な支出に使われてしまったことを批判しました。
さて、公務員は法律によってのみ拘束されます。
公務員の行動規範の中で、何かを決定してそれに基づいて行動することは各個人の裁量や自由意思で行うことは許されず、法律や過去の内容と照らし合わせて厳格に行われます。
それは、もし問題が生じた時に、「法律に従って厳格に行動していた」と言えば責任が及ばないから、という点と、公務という性格上、人によってまちまちの解釈や行動を許さないことが背景にあります。
そこで今回の問題ですが、職員にしてみれば内規は厳格に守らなければいけないものです。それと違ったワッペンを作ってしまったことに対し、「税金で作り直さないといけない」という申し訳なさから、“このまま使おう”という感覚よりも、「内規に反していたら公務員としてよくない」という認識が優先したものと思います。
いかにも杓子定規の考えですが、そこから逸脱することを許さない教育を受け、そういう環境に漬かっている公務員にとって、「作り直し」は公務員の性(さが)として仕方がなかったことでしょうか?
それとも、内規に違反していても、(作ってしまった以上)フレキシブルに使うような認識を(公務員といえども)持つべきだったでしょうか?
お礼
ありがとうございました。