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核融合炉の実現可能性

アメリカで開発中のARC方式の核融合発電の 実現可能性を教えて下さい。 小型で高出力な核融合炉が実現できるとあり、 実現すれば人類の歴史を変えるパラダイムシフトが起こると思います。 ただ、その実現可能性について私個人では判断する知識がありません。 私個人の夢としては、もし実現すれば無限のエネルギー源を人類は手にでき、 貧困、食料危機、資源枯渇、環境破壊、宇宙開発などなど様々な問題を 一気に解決できると大いに期待しています。 しかし一方で、あまりニュースで騒がれない点や、 掲載論文誌のIF値が低いことから、 専門家筋では眉唾扱いなのか?とも思っています。 GIGAZINEニュース記事(日本語): http://gigazine.net/news/20150811-arc-reactor/ 論文タイトル(英語): ARC: A compact, high-field, fusion nuclear science facility and demonstration power plant with demountable magnets Fusion Engineering and Design, Volume 100, November 2015, Pages 378?405 (google scholor経由で無料でPDFが読めます)

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  • ddtddtddt
  • ベストアンサー率56% (180/320)
回答No.3

 核融合炉の技術的ハードルは、原子炉(核分裂炉)より格段に高い訳です。原子炉は放射線対策などを十分に行った上で(十分に行えれば良いんだけど)、とにかくウランという鉱物を集積させれば自然発火してくれますが、核融合炉の場合はまず、超のつく高温高圧状態を最初に人工的に作り、それを維持する必要があります。  実際初期の水爆は、核融合反応のスターター(信管)として、原爆を使用しています。現在すでに、制御された核融合は可能になっていますが、その反応が1秒でも続いたら話題になるくらいですから、技術的ハードルを突破するブレークスルーはまだのようです。なので#1さんの仰るように、通常の半分ぐらいにしただけの普通のトカマク型というだけでは、そんなに信用されないでしょう。ARC方式で、半永久的な反応が可能だとかが実証されたら、話は別ですが。まず結果を出せ!、という訳です。  さらに言うと、ヤマハの船外発動機くらいに小型化されないと、パラダイムシフトは無理だと思います。せいぜい中央管理方式の小規模発電所になるのが関の山だからです。  次に核融合エネルギーはクリーンというイメージが先行してますが、そう簡単ではありません。超のつく高温高圧プラズマを封じ込めるのが核融合炉です。爆発したら衝突車両炎上どころの騒ぎでは済まないはずです。プラズマ漏れが起こったら、間違いなくγ線(電磁波の放射線)は問題になります。γ線は幸い半減期0の放射線ですが、それを照射された周囲の物質が、半減期の長い放射性物質になる可能性だってあります。最悪のケースを考えると、後腐れのないクリーンな核爆弾として軍事転用される可能性は、とんでもなく高いと思います。  最後にパラダイムシフトが問題です。理想的に上手く行けば無限のエネルギー源になるでしょう。しかし、 貧困、食料危機:  現在オイルマネーで食ってる国々はどうなりますか?。核融合技術を持ってる国だけに利権が集中するのは目に見えてます。結局、人間のやる事は変わりませんよ。#1さんが最後に言っていた事は、あながち嘘とは言えないと考えていますし、そういう事を危惧してるその筋では有名な物理学者も知っています。 資源枯渇:  現在の社会は、エネルギーだけで成り立ってる訳ではありません。鉄がなくなるとは思えませんが、例えばレアメタルやアルミ原石は?。ついこの前、銅が世界的に不足しました。 環境破壊:  核融合炉の廃棄ガスはなんでしょう?。単純に考えればヘリウムの類です。大量放出されたヘリウムの効果なんてわかってないはずですが、いずれにしろ炉には冷却装置が必要です。冷却装置の最たるものはラジエターです。つまり水蒸気です。ところが水蒸気ってのは、二酸化炭素以上の温室効果ガスである可能性は高いんです。  また二酸化炭素を出さない無限のエネルギー源を手にしたという事で、熱帯雨林なんかいらないとなり、アマゾンはなくなるかも知れません(売った方が儲かるから)。 宇宙開発:  色んな面で、それはそれは便利になるとは思いますよ。ISSの太陽電池パネルなんて不要になるかも知れません。でもロケットのエンジン機構は変わるでしょう。  現在のロケットは固体であれ液体であれ、エンジンは内燃機関です。しかし原子炉も核融合炉も熱を発生させるだけのものです。そうすると作動媒体(噴射ガス)を温める事しかできず、外燃機関になります。その代表は蒸気機関車です(作動媒体は水)。燃料と作動媒体が一致したガソリンエンジンのような内燃機関は、史上最も高効率な熱機関なんですよ。  このように技術開発とは、一筋縄では行かない事もおぼえておいて下さい。  今まで核融合開発の負の面ばっかり書いてきましたが、自分もそれは実現して欲しいと思っています。何故なら、選択肢が増えるからです。

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質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 私も分野は違いますが技術開発に携わる人間なので、これほどの大事業が上手く行く方が難しいことは理解しております。 小型の家庭用核融合炉がなくとも、運転費が低コストな発電所が出来るだけでもインパクトは大きいのではないでしょうか?極論を言えば、内燃機関の燃料も膨大な電力さえあれば化学合成可能ですし、電気自動車もあります。 核融合が実現した場合の技術独占は、私も考えた事があります。しかし人の口に戸は立てられないので技術独占には限界があると思います。 かつて米国が原爆の実用化に成功したとき、秘中の秘だった原爆の製造技術すらソ連に漏れてしまいました。もちろん原爆と核融合炉では、技術レベルが大きく違いますが、現代はインターネットがあるので核融合炉の設計データも一度漏れれば、世界中に広まるでしょう。 産油国も、核融合炉と植物工場を組み合わせれば、少なくとも食料に困る事は無くなると思います。 資源問題も、エネルギーコストが大幅に下がれば従来では経済性が合わなかった資源回収方法が開発されるでしょう。 ヘリウムの排気も、基本的には宇宙空間へ発散するかと思います。もし大量の大気中ヘリウムで問題が起これば、収集する方法はあると思います。 すみません。いろいろと反論のようになってしまいましたが、技術発展によるユートピア実現を信じている人間なので、楽天的に考え過ぎている点もあるかもしれません。

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回答No.2

米国人の場合、資金を獲得するために、普通に”出来ない”ことを無視して出来る出来ると言うクセがありますからね・・

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回答No.1

いや、通常の半分ぐらいにしただけの普通の トカマク型核融合炉ですから、パラダイムシフト というほどのものではありません。 パラダイムシフトというのは、かつて話題になった 常温核融合なら分かります。 フラスコの中で可能な核融合であれば、自動車や 家電にも搭載でき、購入時に重水を入れれば、 最後まで動力源はいらない、あるいは家庭に発電機を 置けば、送電線も電力会社もいらないという話で。 何らかの核融合現象の痕跡が確認されながら、その後 研究が下火になった背景には、政治的、経済界的な 動きがあたtのでは、とウワサされています。

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質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 常温核融合が本当に実用可能ならば、秘密には出来ないと思います。 アメリカは、イラクへ石油を求めて侵攻したり、シェールオイルの採掘を始めたりと、これまでは核融合炉を実用化したようには見えません。 小型にしたトカマク型と言えばそれまでですが、薄い超電導コイルを実現できたことが今回のARCの成因のようです。

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