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LG21の培養について
パック入り牛乳で自宅の機械でヨーグルトを作るときに、市販のLG21を混ぜました。 そして、ヨーグルトは一日で完成しました。 このとき、LG21は、牛乳に混ぜる前に比べヨーグルトが完成したときでは、LG21の菌の数は増えているのですか?
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LG21を種に自家製ヨーグルトを作った場合、できたヨーグルトの中には親と同じ割合でLG21が存在するか? これを検証できる一般家庭はまず存在しないと思いますので、推論ばかりの回答になりますが…。 先に言うと、 ヨーグルトはできるが、LG21の売りである乳酸菌、ラクトバチルス・ガッセリ・OLL2716が増やせる見込みは非常に厳しい、 です。 理由はこの菌が偏性嫌気菌だと見られるからです。 簡単にいうと「酸素があると死ぬ菌」です。 自家製を作るためには、LG21を買ってきて、ふたをあけ、スプーンなどですくいとり、牛乳に混ぜますね。その過程で酸素に晒され死ぬ可能性が高いです。 ほかの乳酸菌や酪酸菌など複数の「牛乳をヨーグルトに変える菌」を使っているので自家製ヨーグルトを作れはしますが、お金を費やし余計なカロリーを摂取して、OLL2716はLG21を一つ食べるよりも少なかった…という可能性があるわけです。 腸内フローラという言葉が去年人気ワードになるように、最近はやりのプロバイオティクスヨーグルト、毎日食べ続けるのにはけっこうお財布に痛手なので自家製で作りたい、そう考える人は多いと思います。 ですがプロバイオティクスのほとんどは嫌気菌で家庭で培養するのは難しく、その中でも特にLG21に使われるLactobacillus gasseri OLL2716は気難しい菌のようです。 まず、明治が公式サイトのFAQで商品と同じものは作れない、と明確に否定しています。 Q.プロビオヨーグルトLG21を種菌にしてヨーグルトを作れますか A.LG21乳酸菌は、空気(酸素)に弱いため培養が難しく、一般家庭では同じヨーグルトを作ることはできません。 http://qa.meiji.co.jp/faq/show/1399?category_id=132&page=1&sort=sort_access&sort_order=desc なぜ大容量での販売がないのか?という質問についても同じように、大きいサイズでは菌が生きた状態で届けられないため大容量での販売予定がない、と回答しています。 http://qa.meiji.co.jp/faq/show/755?category_id=132&page=1&sort=sort_access&sort_order=desc いやいや、メーカーがたくさん売りたいためにわざと本当のことを画しているのに、だってプロバイオティクス商品は売上右肩上がりの人気ジャンルだもの、と思う方もいらっしゃるかもしれません。 少なくとも、メーカーですらかなり神経質にやっている、そういうシビアな扱いを必要とする菌だ、とわかるのが、生産工場です。 明治はヨーグルトを生産できる工場を国内に9つもっていますが、 http://qa.meiji.co.jp/faq/show/77 このうちプロバイオティクスヨーグルト3商品を作れるほど高度な設備を備えているのは3つのみです。 2014年以前には2つ、茨城守谷と京都工場のみでした。 https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2014/detail/20140702_02.html このプロバイオティクスシリーズ、2012年にはLG21とR-1の二つだったのですが、ちょっとしたイベントが起きます。 R-1がインフルエンザ対策に良いということで急激に人気になり、店頭から消えるほどの品薄になったのです。ご記憶かもしれませんね。 明治はその対応として、LG21の生産量を落としてR-1を増産すると発表します。 ほかにヨーグルト工場を持っている、いくつかは守谷や京都よりも生産能力の高い、売り上げが好調なLG21の生産を落とす理由はなかった、にも関わらずこの対応を取った理由は、 「プロバイオティクスヨーグルトはほかの工場では作れなかった」のだと推測されます。 この対応に加え、その後LG21の混入騒ぎの時にR-1も一緒に回収になったことから、これらのプロバイオティクスが生産や管理にハイスペックな設備を必要とすることが読み取れます。 またメーカーは長年管理し、菌が増殖する最適条件か少なくともそれに近い条件を把握しています。 その条件は商品に関する発表からある程度までは絞り込めますが、一般家庭ではその条件を満たせない、しかも毎回厳密に満たせない、というのも問題です。 乳酸菌の生育には3つの条件、いくつかの栄養素を餌に与えること・酸素の要求度・発酵温度が重要です。 たとえばLG21はラインナップのうちどれにも原材料に糖分が添加されていますね。これはおそらくOLL2716が糖分をより必要とするタイプだからでしょう。 質問者さんは乳酸菌の生育条件を熟知した方ですか?完全な環境を作れますか? ただ、自家製LG21に実際にOLL2716が増えているか、簡単な検証はできます。 LG21は胃のピロリ菌を減らす役割が期待されている菌です。 まず胃の中のピロリ菌の数を検査し、その後、LG21を一定期間・適量摂取した人と、自家製LG21を同じ期間・同じ量摂取した人とに分けピロリ菌の数を検査します。 人数は多ければ多いほど良いです。これでもほかの条件で誤差が生じてしまいますが、簡単な検証ならこのぐらいで十分かと思います。 これで両グループのヨーグルト摂取後のピロリ菌の数に有意差がなければ、自家培養に成功しているといえることになります。 この「簡単な検証」の良い点は、一定期間ヨーグルトを作る必要があるため、安定してLG21を増やせているかどうかの目安にうっすらなるかもしれないところです。 自家製の際の条件などについては、LG21を自家製してみた、というブログはいくつか有名なものがあり、もうすでに御覧かもしれませんが、一つ添付します。 LG21ヨーグルトの手作りは可能か? http://tankyu.hatenablog.com/entry/20100820/lg21 発酵と腐敗は紙一重です。 日本はただでさえその辺の雑菌がふよふよ飛んでいる温帯です。 個人的には商品を買って摂取したほうがずっと良い結果が得られるかと思います。
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- kagakusuki
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その質問者様が作られたヨーグルトが、もし本当にLG21によって出来た物であって、どこかから紛れ込んだ他の菌によって出来た訳ではないという場合には、LG21の菌の数は増えている筈です。
お礼
牛乳+LG21の場合でも、やはり増えますよね。
補足
本当にLG21です。
お礼
長文回答ありがとうございます。 かなり勉強になりました、素人には難しい問題だと思いました。 これを機に色々試してみようと思います。 どうするのが一番なのかは、結論は保留します。すいません。
補足
>質問者さんは乳酸菌の生育条件を熟知した方ですか?完全な環境を作れますか? 高校レベルの生物の知識です。