- ベストアンサー
拳銃における排莢の必要性についてです
最近見た動画で、気絶している敵兵のホルスターから自動拳銃を奪ったあと、 主人公が弾倉を取り出して残弾を確認してからスライドを引き、 既に薬室に込められていた銃弾を排出し、次弾を再装填してから発砲していました。 そこで質問なのですが、残弾を確認する必要性はわかるのですが、 わざわざ初弾を排出した理由がよくわかりません。 もしわかる方がいれば、回答よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (7)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
薬室内に確実に弾丸が装填されている様にするためと、確実に撃鉄を起こす(コッキングする)ためと、シングルアクションで発射出来る様にするためではないかと思われます。 薬莢式の銃は、薬莢の中の火薬(装薬)が燃焼した時に発生するガスの圧力で弾丸を加速します。 薬莢の中の装薬に点火するためには火種が必要ですが、薬莢式の場合は薬莢の底部に設けられている雷管が火種となります。 雷管は薄い金属で出来た小さな容器の中に、衝撃を受けると爆発する性質を持つ種類の火薬を詰めたもので、これを先の尖ったもので叩くと、衝撃で雷管が潰れて中の火薬にまで衝撃が加わり、中の火薬が小爆発を起こします。 その爆発の火が装薬に燃え移り、装薬の燃焼が始まるという仕組みになっています。 その雷管を叩く先の尖った部品には、銃の種類によって2種類あり、ハンマーの一部が尖っていて、そのハンマーで直接雷管を叩くものもあれば、撃針(ストライカー)と呼ばれる先の尖った細い棒状の部品を使って雷管を叩くものもあります。 ハンマーで直接叩く場合と撃針で叩く場合のどちらであっても、雷管を叩き潰して発火させるためにはある程度強い力で叩く必要があります。 そのため、ハンマー或いは撃針には強力なバネが繋がっていて、そのバネの力で雷管を叩く様になっています。 バネの使い方も銃の種類によって様々で、押し縮められたコイルばねが伸びる時の力を利用するものもあれば、撓められた板バネが元に戻る時の力を利用するものもあります。 いずれにしてもバネを使う以上は、弾丸を発射する前にコイルバネを圧縮するなり、板バネを撓めるなりしてバネに力を溜めておかなければなりません。 そのため、例えばリボルバー拳銃などではハンマーを親指で押し下げて板バネを撓ませます。 この雷管を叩くためのバネに力を溜めるために行う操作の事をコッキングと言います。 コッキングされた銃の引き金を引くと、バネを抑えていたロックが外れてバネに溜まっていた力が開放され、撃針等が雷管を叩き、発火した雷管の火が装薬に燃え移り、装薬が燃焼する際に発生する高温高圧のガスの圧力が弾丸を押し出す訳です。 この時、ガスが押すのは弾丸の底だけではありません。 薬室の後部の面にもガスの圧力は加わりますから、薬室の後部も後方に向かって押される事になります。 この燃焼ガスが薬室の後部を押す力が、銃を発射した際に反動が発生する原因です。 自動式拳銃の場合、薬室の後部にある遊底(ボルト)をガスが押す時の力を利用して遊底を後退させる事で薬室を開き、それと共に遊底(ボルト)や遊底に結合されているスライドが後退する時の勢いを利用して、薬室内に残された空薬莢を排莢します。 それと同時にスライドが後退する力によって、(ハンマーが押し下げられたり、コイルバネが圧縮されたりする事により)再びコッキングが行われます。 コッキングを終えて後退し切ったスライドは、今度は別のバネの力によって前進を始め、その前進の途中で弾倉(マガジン)内の弾丸を掬い取り、その弾丸はスライドと共に前進中の遊底(ボルト)によって前方に押し出されて薬室内に押し込まれ、薬室内に弾丸が押し込まれると同時に遊底が薬室を閉じて次弾の発射準備が完了します。 この様に、一旦弾丸を発射すると、再度手動で装填やコッキングを行わなくても、自動的に次弾の発射準備が行われる事から、自動拳銃と呼ばれる訳です。 上記の様な反動を利用して次弾の発射準備を行う方式をブローバックと言い、自動拳銃の大半はブローバック方式を採用しています。 ショートリコイル方式やローラーロッキング方式などというものもありますが、これらもブローバック方式を改良したブローバック方式の一種です。 他にも装薬の燃焼ガスの圧力を遊底ではなくピストンで受けるガスオペレーション方式や、銃身やスライドの慣性力を利用するブローフォワード方式というものもありますが、拳銃の場合の採用例は多くありません。 ところで、次弾の発射準備に関しては自動で行う事が出来ますが、初弾の発射準備はそうは行きません。 例え、最初から薬室内に弾丸が装填されていたとしても、コッキングまで行われた状態のままでは、持ち運んでいる最中に、(例え安全装置によるロックがされていたとしても)何かの拍子で撃針のロックが外れて暴発するか判ったものではありませんから、普段はコッキングをしていない状態で持ち運ぶ必要があります。 コッキングが行われていなければ弾丸を発射する事が出来ません。 自動拳銃には外部に突き出ているハンマーを指で押し下げる事でもコッキングを行う事が出来るものもあれば、ハンマーを使っていないものもあります。 ハンマーを使っていないタイプのものは、弾丸を発射する事なしにコッキングをするためには、発射時の反動の代わりに、手を使ってスライドを後方に引く事でコッキングを行わねばなりません。 この時のスライドの動きは、動きの速さは別として、動き自体は弾丸発射後のスライドの動きと同様ですから、その時、薬室内に弾丸が入っていれば、どうしてもその弾丸を排出してしまう事になります。 リボルバー式の拳銃や近年の自動拳銃には、引き金が引かれるのと同時に、その引き金が引かれる力を利用してコッキングを行う様になっているものが少なくなく、引き金を引いた際に「コッキング」と「発射」という2つの動作を行う事から、その様なやり方で弾丸を発射する事をダブルアクションと言います。 それに対し、予めコッキング済みとなっている状態から引き金を引いて弾丸を発射した際には、引き金を引いた際に行われるのは「発射」という1つの動作しかありませんから、シングルアクションと呼ばれます。 一見するとダブルアクションの方が手間が掛からなくて良い様に思えるかも知れませんが、実はそうとは限りません。 シングルアクションの場合はバネを固定していたロックを外すだけですが、それに対してダブルアクションの場合はロックを外す事に加えて、雷管を叩くための力を生み出す強力なバネを変形させねばなりません。 ロックを外すだけであれば大した力は要りませんが、強いバネを変形させるためにはそれ相応に強い力が必要となります。 つまり、ダブルアクションで弾丸を発射する際には引き金がかなり重くなる訳です。 引き金が重ければ、引き金を引こうとしてから引き終えるまでに要する時間が若干長くなりますし、咄嗟の際に引き金を引いても上手くコッキング出来ない恐れもあります。 又、指先に籠める力が大きくなれば、その分狙いがぶれやすくなります。 それでは銃撃戦で不利になりますから、実際に発砲する事を想定せねばならない状況においては、前もってコッキングを済ませておいた方が良い訳です。 御質問の自動拳銃が手動でコッキング出来る様なハンマーを備えているものなのか否かは判りませんが、例えハンマーがあるものであっても、ハンマーではなくスライドを引くという方法でもコッキングを行う事が出来ますから、もしその拳銃がどちらの方式であるのか良く解らなかったとしても、兎に角、スライドを引けばコッキング出来る事はほぼ確かです。 そのため、その主人公は弾丸を1発損したとしても、スライドを引いてコッキングを行ったという可能性があります。 又、自動拳銃の場合、例えダブルアクションが可能な形式のものであっても、引き金を引くだけで行う事が出来るのは「コッキング」と「発射」だけであり、初弾装填はどうしても事前に済ませておかねばなりません。(ダブルアクションリボルバーの場合は必ず次の薬室が使われるため、その様な問題はありません) 拳銃を持ち運ぶ際には、暴発の危険を避けるために、自動拳銃の薬室内に態と弾丸を装填しておかないでおくという事が行われる場合があります。 そのため奪った拳銃の場合、薬室内に弾丸が装填済みとなっているのかどうか定かではありませんから、念のためにスライドを引いて、マガジン内の弾丸を薬室内に送り込んでおく必要がある訳です。 但し、拳銃の種類によっては、薬室内に弾薬が装填されていない状態ではコッキングを行う事が出来ない構造となっているものがあり、更に、コッキングが行われているのかいないのかの違いを、引き金の位置の違いで判別できる様になっているものや、コッキングが行われている場合には何らかの表示が現れる様になっているものもありますので、自動拳銃だからと言って必ずしも薬室内が装弾済みなのか否かの判断が付かないものばかりという訳ではありません。 【参考URL】 HB-PLAZA > 銃の基礎知識 > 弾薬の構造 http://hb-plaza.com/guns101/ammo/ SCC Gunship > about Gun > 2.拳銃について~オートマチック~ http://www.geocities.jp/linear_pcm0153/auto.html HB-PLAZA > 銃の基礎知識 > 拳銃の構造 http://hb-plaza.com/guns101/handgun-function/ 軍事板FAQwiki > 拳銃全般 > オートマチックのシングルアクション/ダブルアクションはどう違うのでしょうか? http://www6.atwiki.jp/army2ch/pages/85.html#id_d65650fe
その他の回答 (6)
- doc_weekennd
- ベストアンサー率20% (13/62)
昔のマンガにありました。マンガにはオタクが多いので、おもしろい。 Aは一発残った弾倉をBは銃を手に入れた、 B:さあ始めようぜ、 A:おっと待った自動拳銃には有効な弾丸が残っている、そいつを捨てろ B:フンお前もプロか だがおかしいBはその一発でAをさっさと撃てば良い筈だ。 文章にしてみるとチラと通り過ぎた場面が因果律として現われる。 この場面では、Bにペナルティーが有った筈だ。
- phosphole
- ベストアンサー率55% (467/834)
私は実銃の射撃経験もありませんし、当然射撃に関するレクチャーを受けたこともない人間です。その程度の人間のコメントですが。。。 映画やアニメでは、よくスライドを動かして装填を確認する描写が出てきます。そういった、演出としての意味が最も重要なのではないでしょうか。 また、そもそも薬室に入っている弾丸が不発でジャムっているとまずいので、まず動作を確認した上で使用した、ということなのかもしれません。ここいら辺は、きちんとハンドガンの取り扱いを知っている方のお答えが必要でしょうね。。。
- eroero4649
- ベストアンサー率32% (11074/34516)
1.弾倉を取り出してまず残弾を確認した。 2.すぐに撃てるようにするために、スライドを引いた。 3.そしたらもう既に弾丸が入っていたね(てへぺろ) ってことだったのではないでしょうか。本当だったらその銃弾を拾って弾倉に再装填すれば1発も無駄にしないからそうすべきでしょうが、そうすると落ちた食べ物をもったいないからといって5秒ルールで食べちゃうようなセコさが伝わってしまうのでその演出はしなかったのでしょう。
- SPROCKETER
- ベストアンサー率26% (2125/7983)
映画は印象が良い演出しか考えていませんから、信じない方が良いと思います。そういう演出をした方が格好良く見えるからでしょう。 装填されていた銃弾をわざわざ排出した理由としては、銃弾が衝撃で歪んだり、傷付いていて、暴発する危険があるからと思われますが、再装填しても、拳銃の銃身が歪んでいれば、同じ結果になると思います。 高い場所から落下した拳銃を撃つと、暴発する危険があります。映画では無視してお話が進みますが、精密機械ですから、壊れている危険があったら、使わない方が無難でしょう。
- ithi
- ベストアンサー率20% (1972/9601)
kodama5661 さん、こんにちは。 スライドを引いて、ちゃんと動作するか確認したのでしょう。でも、おかしいですね。弾倉を取り出すより、スライドを引いて撃鉄を下げるようにしたほうが確実に動作するでしょうにね。まともに弾丸が入っているのか確認したんでしょうか?
- tiltilmitil
- ベストアンサー率22% (1871/8250)
薬室内に装填済みかの確認をするより再装填したほうが早かったのでは。マガジンを入れただけでは薬室には装填されませんから。