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クラブアップルの花

クラブアップルを実生で育てています。いま樹高は約2メートルですが未だに花がつきません。風が強く、冬場はかなり寒い(山の中腹)場所ですが、付近には山桜なども散在しきれいな花を咲かせています。接木などをしないと実がつかない(花が咲かない)ということはあるでしょうか。それとも花を咲かせるようになるまでに年数がかかるのでしょうか。どうぞご教示ください。

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回答No.1

実生で植えてまだ2メートルくらいなのであれば、接ぎ木の同等の大きさの木と比べれば開花まで何年か余計にかかると思いますよ。まだ木が花を咲かせるには若すぎるんです。 接ぎ木の目的の一つには、開花を数年早めさせると言うのもあるのです。接ぎ木の接ぎ穂は完全に成熟した木の枝なので、その枝が育てば花芽分化が起きやすいんです。 接ぎ木しないと花が咲かないと言う事はありません。病害虫の被害が無く育ちが順調であれば年数はかかりますが待っていれば必ず咲く物です。 一応、今の木の枝の一部に成熟した木から採った挿し穂を枝接ぎすればその部分だけに早くから花が咲くのでしょうが、実生の木の一部分にだけ別の木から採った成熟した接ぎ穂を接ぐのでは実質別の品種の枝を継ぐことになり(今の木の花や実の特徴はまだ実物が見られず不明なので、枝接ぎした部分から育った所だけ花色が違ったり、大きさや色が違う実が成る事も)接ぐ品種がもしも異種交配由来だと、そこだけが勢いが強くなる可能性も考えられ、全体の樹形やバランス・見栄えが悪くなる事もあるので(接ぐ場所によっては将来接ぎ穂の品種に乗っ取られ元の木の枝が弱って枯れる事も)、あまりお勧めはできません・・・。 年数はもう少し待つことになりますが、木が大人になれば必ず咲くはずです。種子から育った木の成長はかなりゆっくりなので焦らず長い目で見守ってあげて下さいね。 なお、実生で育った木だと自家受粉由来でも先祖がえりによる個体差が出る事があり、お望みの様な花や実が付かない事もあり得る事は御覚悟下さいね。 そして、もし花や実の特徴が親の木と似ていたとしても親の品種名は名乗れませんのでご注意を・・・。でも、マルス属だと親木よりも優れた性質のものが出てくれる可能性もありますから(バラ科の果樹では結構出るのでリンゴでも実生由来の品種がいくつもある)もしそういう木であったなら、従来の品種と比べ似たものが無いのであれば新たな品種名を名乗れる可能性もあります。 でも、もし特に優れた点が無い物であったなら今の木だけを育てて、その木からは殖やさず(実生は避け、できれば接ぎ木も控える)もしこれから木の数を増やしたくなり苗木を植えたい場合には、次からはちゃんと品種名が付いた接ぎ苗木をご購入なさってくださいね。もし今の木から接ぎ木苗を作っても自分だけで栽培し他の人に譲ったりはなさらない様に・・・。 品種名が名乗れるのは品種名を持つ木から採った枝を台木に接いだ接ぎ木苗だけです。人に利用されている木の場合、実生を何代も繰り返しての「性質の固定化(種子からでも親と全く同じ特徴のが育つ)」を試みるのは滅多に行われないので(木は成長が遅く一代めだけでも年数がかかりすぎ、固定化するには何代も世代を繰り返す必要があるので人の寿命だと見届けられない)実生だと遺伝子に隠れていた劣った性質が出る可能性もあり品種名が名乗れません。 そんなわけで品種名(大抵選抜か交配した人が名づけている)を持つ木の実から採れた種子は実質雑種と同等なので(原種の木であれば実生で殖やす事は問題ないですが、クラブアップルは大抵優良個体の選抜や異種や異品種との交配由来の木なので)「この木は世界で一本だけの我が家のオリジナル個体」とお考えくださいね。 将来もし赤い実が成ったら是非クラブアップルジェリーを作ってみて下さい。丸ごと煮て布袋に入れ吊るし一晩滴らせた煮汁だけを砂糖とレモン汁で煮ると言う独特な製法で作り(詳しくはインターネットで調べられます)、日本のリンゴジャムとは食感も味も全く違う少し弾力があるゼリー状のが出来上がります。ガラス瓶に詰めると鮮やかな赤い色が透き通ってとても美しく宝石の様です。味も酸味はありますが爽やかで甘みも感じられ、ドイツ玉グースベリーやルバーブのジャムと共通するような味で日本ではなかなか味わえない美味しさですよ。

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