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Paul Ricoeur (リクール) について
ポール リクールというフランスの哲学者について 調べています。 リクールはどういう哲学理論を立てたのか リクールの「解釈的哲学」とはなにか リクールと構造主義について なぜリクールは有名なのか リクールと レヴィ ストラウスのかかわり リクール的視点で 「言語」「創造」をいう 言葉はどうとらえられるか 構造主義とは何か その他、リクールについてなら何でもいいのですが、 教えてください。 私は哲学の初心者なので、初心者にもわかるような解説をお願いします。 私は現在 大学4年生ですが、いきなり卒論指導教官より リクールについてのプリントを渡され、よんでくるよう命じられました。 しかし、私は文学専攻で 、哲学と卒論の趣旨は何にも関係ないのですが、指導教官が私のことを嫌っているらしく、(ある意味いじめだとおもうのですが)、 突然リクールについて勉強してくるように命じられました。 (私の大学では卒論の指導教官を生徒側が選ぶことができないのです。) いろいろ調べてみたのですが、さっぱりわかりません。2日間徹夜状態です。 でもこれで宿題未提出なままだと さらに教官に嫌われて、卒業できなくなるのも困るので、どなたか、 お願いします。 Richard Kearney の States of Mind という本の中の、リクールが書いた、The Creativity of Languageという箇所を読んで、日本語で理解して来い、というのが宿題となってます。
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- ghostbuster
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ちょっといま忙しいので、説明する時間がありません(時間があったとしても、あまりに多岐に渡るご質問に、回答できる能力もなければスペースの余裕もありませんが)。 いくつかの参考文献をあげておきます。 文学でリクールを扱っても不思議でもなんでもありません。 文芸批評理論は哲学の分野とかなり重なります。 まずテリー・イーグルトンの『文学とは何か 現代批評理論への招待』(岩波書店)をあげておきます。 この本は入門書としては最適なので全部読んだ方がいいのですが、時間がなければ二章の「現象学、解釈学、受容理論」と三章の「構造主義と記号論」のところだけでもとりあえずはかまいません。 もしイーグルトンを読んでも何を言っているか全然わけがわからない、というのであれば、ウォーミングアップということで筒井康隆の『文学部唯野教授』(岩波現代文庫)を。講義の部分だけ拾い読みすれば十分です。 これを頭に入れておけば、ご質問の“解釈学”、“構造主義”や“レヴィ=ストロース”についての理解は得られるかと思います。 イーグルトンには直接リクールに触れた部分はありませんが、こうした思想の流れを理解しておけば、カーニーの文章が何を言っているかわからない、ということはなくなると思います。 あと本が手元にないので確認できないのですが、『岩波講座現代思想 第九巻 テクストと解釈』にリクールを扱った部分があったはずです(記憶ちがいだったらごめんなさい)。図書館で探してみてください。 物語の構造分析から、聖書の解釈学まで、幅広いリクールの業績をここで概観、要約できるほど、私はリクールについて詳しくはありません。 私が読んだことがあるのは『解釈の革新』(白水社)だけです。 それをもとに彼の主張をいくつか紹介していくと ・リクールは〈隠喩〉に着目します。 生きた、新しい、創造的な隠喩は、言語に新しい意味を与える、と考えます。 どのような隠喩も、小規模の詩である、と。 詩が語の意味を豊かにし、刷新するだけに留まらず、新たな世界を私たちの眼前に繰り広げてくれる。 その世界は作品自体の世界にはちがいないのだけれど、私たちが開眼することによって、現実をも新しい見方でとらえることができるようになる。 ・さらにリクールは、隠喩から宗教言語へと論を展開させていきます。 聖書の新たな解釈を通して、新たな世界観、自己観を形成することができる、と考えます。 ・さらに、精神分析批評がとりあげる「象徴」の問題に、隠喩の角度からアプローチしていきます。 精神分析が扱ってきた「象徴」は、かならずしも対象との間が鮮明ではありません。 隠喩は象徴の意味を、より鮮明にすることができる、と考えます。 このほかにも物語における時間とか、解釈学の問題とか、いろいろあるのですが、とりあえずはここらへんで、なんとかカーニーの論文を読んでみてください。