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有機溶剤に含まれる物質がBBBを通過した後
BBBを通過した後の有機溶剤に含まれる物質はどうなりますか? 蓄積されるのか、 異物としてマクロファージのような免疫系が働き、駆除されるのか、 それとも脳細胞にくっ付いてその物質と共に破壊されるのか、ご存知の方いらっしゃいましたら、教えてください。
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たとえばトルエンは脳や脂肪の脂質にくっつきますが、基本的には脂質への親 和性はそう高くないので血中濃度が下がればどんどん脂質から遊離していきます。 血中濃度の低下は肝臓での代謝・分解でもたらされ、最終産物として馬尿酸が 生成され尿から体外に排出されます。よって、普通の肝機能であれば脳内の トルエンの濃度もどんどん低下します。 ただし、長期暴露するとトルエンによる脳内物質(ノルアド、ドーパミン) の生成・代謝に不可逆的な影響がおこります。それによって身体的依存が 生じます。すわわち、身体的依存はトルエンが脳の残っていることによって 起こるのではなく、トルエンによる脳内物質代謝の永続的な破壊によっておこ るという事です。
お礼
納得のいく回答です。身体的依存が起きていなければ、肝機能が正常に機能しているかぎり時間と共に浄化され、BBBを 通過する前と同様の状態に戻るのですね。 アルコールも同様の機序を辿るのでしょうか。分かりやすい説明ありがとうございました。