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木の成分
素朴な質問なんですが、木が燃えるときはどのようなガスが出て燃えているのですか? 知っている方、教えてください。
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「わけのわからない化学反応」について. 最初に.有機合成化学とかの本を見つけてください。 そこで.ラジカル反応の種類の中に.ラジカルの生成を記載した内容が多分1行程度かいてあると思います。 PV=mRT という気体の状態方程式は.ご存知でしょう。式を変形して温度Tの関数として変形すると(単位の換算が面倒で.私ではできません)温度の関数としてエネルギーを規定できます。 ラジカルの生成反応の数値表(比較的身近な例としては.化学便覧.丸善)から.それぞれのラシカルが生成するエネルギーがわかりますから.目的としている化学反応を見つけられれば.この反応がおこっているかもしれないな.とわかりますが.ラジカル反応は星の数ほどあって.簡単に見つかるものではありません。 慣れれば.構造式を見て.ここが切れて.この反応がおこりやすいとか.わかるようになりますが.これは.単純な物質(ベンゼン等)で化学系大学生程度.天然物のような複雑な化合物では合成化学の大学院生程度の話になってしまうのです。 電子雲の構造がEかTか.化学反応で発する光は蛍光か燐光か.とか.一般の方にはちょっと高度な話になってしまいます。一応.有機合成化学の内容をご存知として.実験化学講座.巻番号不明.有機合成化学.丸善を図書館で見つけて読んでください。 ラジカル反応は.その反応機構から.瞬間的に複数の反応がいも蔓式におこり.収率も低く.結果として何がなんだかわからないのが.現状です。 木材加熱ガスの分析は.昭和のはじめから戦争前後にかけて.多くの研究がありました。1度でかけてみても良いかもしれません。栃木県宇都宮市からちょっと離れた市民公園があるのですが.その一角に草薮に埋もれた日本初の工業的酢酸工場があったという石碑があります(見に行ったのは20年か30年前なので今もあるかどうか不明です。県観光課か市観光課で聞いてみてください。今行けといわれてもどこにあるのかわかりません。バスの終点で池で釣りをしている人を見掛けました)。当時の日本化学会誌(当時の名称は異なっていたと思います)を探せば.多分載っているでしょう。「日本化学会」で検索すると.古い会誌の表題ぐらいはホームページで見られるかもしれません 昭和30年代から1970年代にかけて.木炭乾留や石炭乾留に関する書籍が多く発行されました。お知らせした内容はこの本の内容ですが.いかんせん.20-30年前にちょっと眺めた書籍なので.手持ちがありません。 又.燃焼ガスの影響は焼き物にも多く現れます。同時期の窯業協会誌とその派生雑誌セラミックに記載されているかもしれません。きぶし粘土(木片が混ざって採掘される粘土)の加熱分解の話が.素木洋一の本のどこかに書いてあったような気がしますが.これも20-30年前に読んだきりなので.自信がありません。 テルペノイドに関しては.航空燃料の不足から松の根を乾留して作った頃(2次対戦)の話を当時の関係者から聞いた話で.これも又.50年以上前の話です。なお.香水の原料として多く使われていますので.香料の本を探すと載っているかもしれません。 化学を専門としている大学の図書館の書庫に眠っていると思いますので.生涯学習の観点から図書館の一般利用を認めている大学を見つけて本を探していただけませんか。20-30年前の古い知識しかありませんから。
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木材の主成分はセルロースなのですが.程度の差はあれ水分が含まれています。 ですから.温度が110度程度まで.水分が蒸発します。 木材の中で.針葉樹系木材は.テルペノイドを多く含みます。この沸点が60から200度で200度程度まで.テルペノイドが蒸発します。テルペノイドと書きましたが.身近なものでは油絵に使われている松根油というとわかりやすいでしょうか。リグニンもテルペノイドといえばま-いえるでしょう。 最後にセルロースが分解します。熱分解ですから.温度が低い場合には.水が分解します。が.温度が高い場合には.炭化水素やその酸素置換体.一酸化炭素などが出ます。炭化水素は温度が低いとちょくさですが.温度が高いと環状化合物が出てきます。このあたりになると.ラジカル反応なので.何がなんだかわからない化学反応が起こっています。 なお.古い建築廃材では.防腐剤として砒素が使われています。したがって.300度超過あたりで.防腐剤が炭化水素や一酸化炭素で還元され.砒素蒸気となり高温ですから.直後に酸素と反応して酸化砒素になり.これら蒸気が飛び出します。 ペンキが付着している建築廃材では.ペンキの主成分鉛が分解し.金属鉛蒸気と直後に反応して酸化鉛蒸気が飛び出します。ただ.反応が早いので.金属酸化物は蒸気というよりも固体で飛び出してくるような感じです。 他の物質については.以前回答があったようなので省略します。
お礼
大変詳しく回答を寄せていただいてありがとうございます。 読めば読むほど興味のわいてきました。もっと、わけのわからない化学反応なんかも知りたくなってきました。何か参考になる本やホームページがありましたたら教えていただけないでしょうか? よろしくおねがいいたします。
- joshua01
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基本的に、大抵のものが燃えるときには、いったん、ガスとなって燃えるという認識は正しいはずです。 木の場合には、炭素と水素が大量に組み合わさった、セルロースという物質が主成分で、これは分子としても大きいので通常は固体ですが、これに熱が加わると、セルロースが分解・再結合する過程で、蒸発しやすい(分子の小さい)水素やメタン・エタンの等のガスが発生します。通常の燃焼はこれらが空気中に出て、酸素と結合することで進み、この揮発成分中では炭素の比率が少ないため、取り残された炭素が、黒く(焦げ・炭)残ります。 単体の炭素(炭)になると、ガス化しないので、燃焼部分が炭の中に食い込むように燃焼しますが、酸素との結合前にはいったん炭素同士の結合が離れてからなので、広くいえば、「炭素ガス」が出ているとも言えます。 なお、水素も、メタン・エタン類も、燃えるときはほとんど炎として見えません。明るい炎が見えるのは、多くは飛び出した炭素粒が加熱されて発光しているのですから、この炭素粒の広がりも「ガス」の仲間としてみるのも良いでしょう。
お礼
回答ありがとうございます。 てっきり、明るい炎はなにかガスが燃えて見えるのかと思いました。炭素粒が加熱されて、発光していつとは、とても興味深いです。これについて、何か参考になる本やホームページがありましたら教えていただけないでしょうか?
- inorganicchemist
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全てのものは一度気体になってから燃える と、高校か中学で教わるんですよね。きっと。 rei00さんが回答されているとおり、例外があります。 「表面燃焼」という現象です。
お礼
わざわざ、参考URLまで探して頂いてありがとうございました。 大学でいろいろな研究がされるような、深い問題なのですね。
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
ご質問の意味がチョットあいまいなんですが,「木が燃えるとき」には「ガスが出て燃えている」わけではありません。紙が燃える時にもガスは出ていないですね。それと同じです。 それとも,「木が燃えるとき」に「どのようなガスが出て」いるか,との質問でしょうか。 木は,炭水化物,タンパク質,核酸等が主な成分です。これらの中の炭水化物は炭素,酸素,水素からなります。また,タンパク質と核酸には,炭素,水素,酸素,硫黄,窒素が含まれています。 したがって,これらが燃える(酸素と反応する)と,炭素は二酸化炭素に,水素は水に,窒素は二酸化窒素に,硫黄は三酸化硫黄に,それぞれなってガスになります。
お礼
rei00さんありがとうございます。 てっきり、木から何かガスが出て燃えているのかと思いました。
お礼
ありがとうございました。 素朴な疑問だったですが、こんなに難しかったことがよくわかりました。 丁寧に、回答していただきまして感謝しています。