ウィルスと細菌の違いを分けるとき、どこに眼をつけるかでいろいろな言い方ができるわけですが、「自立増殖ができるかできないか」で区別できるんだそうです。
ウィルスは自分では増殖できないので、「ウィルスは生物と物質の中間的存在」と言われたり、ずばり「ウィルスは生物ではない」と言われたりするくらいです。
※生物:代謝を行い、自己増殖および自己保存の能力を持つもの※
なので、言ってみれば、「人間の体がウィルスを増産している」と言ってもいいし、ウィルス感染するとは「人間が毒薬を飲んだのと同じ」と言っていいかもしれません。
毒はナニも考えませんが、ウィルス自身も、なんだかわからないうちに同類が増えてるね、的な状況なんじゃないかと思いますねぇ。
増産して困ったかうれしいかは、人間側の受け取り方です。ウィルス側としては興味がないことでしょう。
例えば増産できてうれしかった、というケースもあります。
典型は今の細胞ですね。細胞の中のミトコンドリアは、独自のDNAを持つので「別な生物だった」と言われています。自己増殖できる、ウィルスよりは高等な「細菌」の一種です。
今は細胞内でせっせとエネルギーを作ってくれていますが、助けるツモリで侵入してきたわけではないと思いますよねぇ。
また、ウィルスの例ではキリンです。キリンはクビが長いので有名ですが、あのクビの長さを作ったのは、侵入してきたウィルスではないかと言われています。
キリンの先祖と言われる動物の化石はあり、キリンの化石もあるのですが、途中のがない。「高い所の枝の葉を食べている間にだんだん進化してクビが伸びてきた」というなら、進化の途中の化石もあっていいはずなのに、ないのです。
これを説明するのに一番ありうるのは、「あるとき、キリンの先祖にウィルス病が蔓延してDNAが変化し、生き残ったキリンはクビの長い子を産むようになった」という仮説。
iPS細胞を作る時にもウィルスを使いますが、あんなふうに、ウィルスは細胞を変化させます(変化の手助け?)からありえない話ではナイと。
話を戻すと、ウィルスは、厳密な意味での生物でないので、生物である細菌以上になんも考えてないだろうと思います。
お礼
人間を殺したくて殺すわけじゃなかったんですね