COPは投入したエネルギーに対してどれだけの熱エネルギーを生じたかを示す係数(成績係数)のことです。
室内で電熱線に1kWの電気を通したら室内に生じる熱エネルギーは1kWx通電時間です。
ところで外から台車で真っ赤に焼けた鉄を部屋に持ち込んだら運搬に必要なエネルギーだけですみます。
(ただし赤熱させるために電熱線を使ったら1kW以下です)
ヒートポンプエアコンは、外の気温の持っているエネルギー(0℃でも、絶対温度では273度ある)を室内に運び込む仕組みです。
圧縮機を使って作った外気温より冷たい液体(冷媒)と外気とを熱交換することで外気から液体にエネルギーを受け取り、それをポンプ圧縮しながら高温にして室内に運び、高温の液体と室内の空気と熱交換をするという動きをします。
ここでは圧縮機やポンプに使う動力だけが必要になります。そこでポンプなどに1kWの動力を投入しても外から3kWとか4kWのエネルギーを持ち込むことができるわけです。