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千花ちゃんちはふつう
くらもちふさこ「千花ちゃんちはふつう」のラストなんですが、カイくんと千花ちゃんは、恋仲なんですか? 大泣きの千花ちゃん、抱きとめたカイくん、兄妹愛には見えなかったんですが・・・読んだ事ある方、解釈聞かせてくれませんか?
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こんにちは。くらもちふさこさんの漫画が 大好きで、書き込みさせて頂きました! 「千花ちゃんちはふつう」では、千花の方は もちろん、腹違いの兄に恋心のようなものを 抱いてますよね。 兄のカイくんの方はというと、初めのほうでは 冷静でクールで、他を受け付けないような雰囲気を 自ら出していますが、千花や友人、家族との やりとりの中で千花との距離や関係は変わって いっています。 ラストで千花を抱きしめるシーンですが、 カイくんが千花を好きになったから、と 簡単に片付けられない感じです。 カイくんの本当の母親への思いとして 象徴的に水晶の置物が出てきますが、 それを手に入れるという カイくんにとっての 大仕事を終えて、彼の心境は大きく変わった というのが、ひとつあると思います。 ましてや、その大博打?を千花と一緒に 成し遂げたようなものですから、 千花への思いは初めとはまったく違った はずだと考えます。 くらもちふさこさんの話は、こうだと解釈 できないような、余韻のあるものが多いと 思います。そこが芸術的で、感覚的で、 とても好きな理由です。 千花の心理描写なども、お兄ちゃんが好き!とか はっきりと「恋している」と描かれては いないですが、オシャマな感じの(古い)千花が クールでつれないカイくんに必然的に惹かれて しまった、という感じがします。 上手く表せず、すみません! とにかく「兄弟愛」ではないはずです。 かといって、「恋仲」と一言で片付けるのも 違うと思います。 ぎこちなかった新しい家族が、ラストでは 「今後多少なごやかになり落ち着くのでは」 と想像するような様子に描かれていますよね。 それと同じように、カイくんと千花ちゃんが 今後どうなるかということも、 今はわからないですが・・というような、 曖昧な雰囲気がくらもち作品の良さだと 私は思っています。 答えになってるでしょうか(^^)
お礼
ああ・・・素晴らしい書評に感激しました・・・大納得です!! これからもよろしくお願いします・・・敬礼。