村山由佳さんは、どうして男性のことがあんなによく分かるのでしょうか?
私が今まで読んだ村山由佳さんの小説を、男性からの視点で書かれている作品と女性からのそれとに分類すると、次の様になりました。
○ 男性からの視点
『天使の卵―エンジェルス・エッグ』
『天使の梯子』
『キスまでの距離 おいしいコーヒーの入れ方I』
『きみのためにできること』
『すべての雲は銀の…』
『星々の舟』所収の『雪虫』、『青葉闇』、『名の木散る』
『BAD KIDS』(これは両方の視点からですが)
『海を抱く BAD KIDS』(同上)
計10点
○ 女性からの視点
『野生の風』
『翼 cry for the moon』
『青のフェルマータ』
『星々の舟』所収の『子どもの神様』、『ひとりしずか』、『雲の澪』
『BAD KIDS』
『海を抱く BAD KIDS』
計8点
一般的に女流作家の場合、女性が主人公で女性の視点から書かれている作品が多いと思うのですが、村山さんの場合はその逆だし、しかも男性が読んでも男性の心理とか性的欲求などが極めて的確に描写されていて、女性から見たとはとても思えないのが不思議です。村山さん風の表現をすれば「思わず心臓を鷲づかみされるような思い」がします。
この謎はエッセイに書かれているかもしれない、と思い、『海風通信 カモガワ開拓日記』と『晴れ ときどき猫背』も読んでみましたが、お兄さんが2人いらっしゃることとご結婚されていることくらいで、結局この謎は解けず仕舞でした。
1つ予想されるのは、『海を抱く BAD KIDS』の女性主人公・藤沢恵理が「精神的ヘルマフロディトス」ではないか、と思い悩む箇所がありますが、これが村山さんご自身のことなのでは、と想像してみたりもしたのですが、まさかご本人に確かめるわけにもいきませんし……。
ご存知の方は教えて下さい。
お礼
回答、ありがとうございます。 もう一度読んで確かめてみます。