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放射線の種類による危険度について
- 放射線の種類による危険度について調査しました。センセーショナルなタイトルとして「放射線の種類による危険度とは?」を提案します。
- 放射線の種類による危険度について、チェルノブイリ原発事故やJCO臨界事故の例を挙げながら説明しました。また、放射線の種類による危険度の順序や内部被ばくの状況についても触れました。
- 放射線の種類による危険度について、α線、β線、γ線、中性子線の危険度の順序や、X線とγ線の比較について説明しました。また、中性子線の危険度について疑問を提起しました。
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No3で書いたものです。 会津の方でしたか、福島には度々お邪魔しています。 放射線量の単位については非常に分かりにくいと思います。 webの情報や過去の記録などを見ているとSv(シーベルト),Gy(グレイ),rem(レム),rad(ラド),R(レントゲン)などで線量が表記されたものが書かれていると思います。自分が放射線関連の仕事をするようになった時期はすでにGy,Svが主流でしたので、その辺りで混乱したのを覚えています。 まずは種類ごとに分けていくと ・線量当量:人体影響の度合いを表すための放射線量で単位はrem,Sv ・吸収線量:放射線が物質に吸収される量を表し単位はrad,Gy ・照射線量:放射線源から空気中に照射された線量を表し単位はR といった感じになります。 また、1rad=0.01Gyで換算してください。 ちなみに、線量当量の場合は1rem=0.01Svで計算されれば大丈夫です。 (正確にとなるとこれだけではないのですが、大体の場合この換算で大丈夫です) なお補足に書かれていた >また広島の半径1km以内での被爆者の方々は、当時現代のような医療技 >術ではなかったので、即死状態で亡くなっただろうとも聞きます。 とありましたが、実際のところは爆心地から1kmで原爆で直接的に死亡されず、放射線の影響で亡くなった方々の場合、当時の死亡原因としては腸管(主に小腸)の機能不全が多かったようです。 当時の証言などを集められた情報には下痢などについての記載が多く、下痢が続き感染症にかかって亡くなったような証言が多くあります。 ですのでそのような方の場合、2~3週間程度生存されていたようです。 更に追記が必要であれば言ってください。 参考になりましたら幸いです。
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- rkobayashi
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かなり調べてらっしゃるようですので、どの程度で書けばいいのか分かりませんが、情報として書かせていただきます。 まず1つ目から 多少追記の必要がいるもしれません。 チェルノブイリの場合、高線量被ばくをした方々は消防、救急の方がメインだったのですが、作業員と記載がある方もいらっしゃいました。 ただ、この単語がチェルノブイリ原発作業員のみを指すのか国連の報告書では不明ですので、収束作業員として事故直後に動員された方(陸軍兵士とその他動員労働者)を含むのかは不明です。 なお、公式では134人が「急性放射線症」により入院、うち28名が死亡となっています。 チェルノブイリについては亡くなった方々は短い期間だった(1週間から7週間程度)との情報がありますが、こちらはしっかりとした全員分の記録がありません。 JCOについては1名が3か月程度、もう1名が7か月程度後に亡くなっています。 死亡された原因としては、JCOでは高線量のガンマ線、中性子線を浴びたことによる多臓器の機能不全が最終的な報告としてあがっています。 重箱の隅をつつくような補足ですが、参考にしていただければと思います。 次に2つ目について書かせていただきます。 死亡者数は1つ目の回答内のとおり2名です。 JCOの事故の際に被ばく線量の推定は以下のように行ったと緊急被ばく医療の講習会などで話をしたり聞いたりしています。 まず、患者の吐瀉物、携行品(携帯電話)などから中性子線が当たった際にできる放射化物(主に吐瀉物の中の24Na(ナトリウム24))が確認されたため、臨界事故であることを確認し、患者の浴びた線種がガンマ線、中性子線が主であることが確認されました。 その後、臨床症状や血液中の24Naの量、リンパ球数の変化、染色体の異常数やその状態の分析などから総合的に判断され、各患者の被ばく線量が推定されました。 なお、このあたりの情報については、放医研のHP(http://www.nirs.go.jp/index.shtml)や緊急被ばく医療のHP(http://www.remnet.jp/)でサイト内検索をしていただければもっと詳細な情報もあります。 線量推定の方法は様々あり、人体なら爪や歯などを利用したものもありますし、木綿やポリプロピレン繊維でできた衣服でも可能です。 ちなみに、急性の線量評価にはSv(シーベルト)ではなく、GyEq(グレイ・イクイバレント)が用いられます。Svは版発影響など、中長期的な影響を評価するために作られた単位ですので、書いてある線量はHPによって多少違いがあるかもしれません。 最後に3つ目にです。 線種による危険度の違いということですが、テレビなどで言っていたのは外部被ばくにおける遮へいのしにくさ(飛程の長さ)から考えた防護のしにくい順番を書いたものと思ってください。 同じ吸収線量(Gy)の場合には、線種ごとに放射線荷重係数で考えると、順番としては ベータ線=ガンマ線<中性子線≦アルファ線(中性子線の危険度はエネルギーにより変化するため) となってしましまいす。 ただ、アルファ線を出すものが皮膚表面にあったとしても、皮膚の表面数マイクロmで止まってしまうため人体影響自体はほぼないと考えて問題ありません。 β線であれば体表面から数mmですのでこちらも表皮の熱傷などが主な影響となってきます。 中性子線の危険性が高く言われているのは人体内にある水への電離作用が大きいためで、それによって発生したラジカルがDNAなどへダメージを与えるため、ガンマ線と同じような透過率でも人体影響はより大きくなるということを言っています。 日常的になじみがない事柄だらけですので、多分混乱する内容が多い分野かと思います。 長々と書き連ねましたが、追記が必要であれば言ってください。 参考になりましたら幸いです。
補足
rkobayashiさん、原子力については、ほとんど素人の私に回答を頂き、 感謝の念で一杯です。なかなか一般人には難しい内容ですが、おかげさ まで、疑問点が解決した内容もあるようです。 実は、私の住んでいるところは福島県の会津です。事故が起きたところ からは半径120km程です。柏崎刈羽原発の方が83km程で、こちらの方 が近いくらいです。 いわゆる福島県は浜通り地方、中通り地方、会津地方と三つの区域に分 けられますが、比較的被害が小さいといわれている会津地方でも、場所 によっては、放射線量が今でも高いところもあり、また風評被害等で、 人事ではありません。 今回、ご好意に甘えまして追記をお願いしたく思います。 第二次世界大戦が終結するまじかに、広島にはウラン235の濃縮度が80% の原子爆弾、一方長崎にはプルトニウム型のタイプが投下され、甚大な 被害をもたらしたわけですが、広島の被害について、簡単にお聞きしたく 思います。 NHKのサイエンスZEROと言う番組で、広島の爆心地から、半径1km以内 は外部被爆線量は、今のシーベルトに直すと6800mSv程だったと述べて いました。東海村のJCOの職員で、8Sv浴びてしまい、亡くなってしまっ た方がおりますが、大体同じくらいの線量だったのかのと思います。 チェルノブイリ事故の場合も、急性放射線症で亡くなった方々も単位は グレイでしたが、たしか10Gyくらいでした。 また広島の半径1km以内での被爆者の方々は、当時現代のような医療技 術ではなかったので、即死状態で亡くなっただろうとも聞きます。 前置きが長くなりましたが、広島に投下された当時は、放射線量はシー ベルトでもなく、グレイでもなく、レムではなく、ラドと言った単位で 表していたと聞きます。ラドとは、いったいどんな単位なのですか?。 シーベルトやグレイレムとかとも相関関係はあるのでしょうか? それら の単位に補正可能なのでしょうか?
- honegon
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放射線の専門家ではありませんが、高校の物理で習った範囲でお答えします。 >放射線の種類の危険度ととして、 >α線<β線<γ線<中性子線 一概には言えません。簡略化して言うと アルファ線は陽子2つと中性子2つが結合したもの(言い換えれば4He) ベータ線は電子 ガンマ線は電磁波 中性子線は中性子です アルファ線は陽子2つを含んで電荷を帯びており透過性は低いので、容易に遮蔽することができます。そういう観点から見ると安全な放射線ということになります。 しかし、逆に言うと容易に遮蔽されるので、内部被ばくなどごく至近距離での被曝では体を突き抜けることなく全エネルギーが人体に吸収されることになります。電離作用も強いので、そういう観点から見ると危険な放射線とも言えます。 ガンマ線は電磁波ですが、可視光線よりも格段に波長が短くエネルギーが強いです。透過力も強く危険です。 中性子線は電荷をもたず遮蔽することが困難なので、そういう意味でいうときわめて危険です。しかし逆に言うと、人体もそのまま透過してしまうこともあります。そのため、きわめて高エネルギーの中性子線は中等度のエネルギーの中性子線に比べ人体に影響はかえって少ないということも起こりえます。
お礼
honegonさん、有難うございます。私は、単純に、 α線<β線<γ線<中性子線 の順で、右に行けば行くほど外部被爆の危険度は増していくと思って いました。 特に、理由は分からないが、中性子線を高線量浴びると大変危険と思って いました。しかしhonegonさんのご説明で、 >きわめて高エネルギーの中性子線は中等度のエネルギーの中性子線 >に比べ人体に影響はかえって少ないということも起こりえます。 と聞きまして、こう言う事もあり得るのだなと驚いています。 有難うございます。
- blastma
- ベストアンサー率52% (402/768)
たしかに放射線の種類によって、 同じ線量を浴びても人体に対しての影響は異なります。 そうであると比較が難しいので、 「放射線荷重係数」というものを用います。 これは 放射線 の種類(線質 )によって異なる確率的影響 を同じ尺度で評価するために決められた係数。 β線およびγ線に対しては1、 α線に対しては20など、 放射線荷重係数が与えられている。 なお、放射線荷重係数は、従来は線質係数 と呼ばれていた。 放射線の直接障害としては「死」となる放射線量はつぎのようである。 a.分子死 1、000Gy以上の線量で数分以内の死 b.中枢神経死 100~1、000Gyの線量で数時間~48時間での死 c.腸死 10~100Gyの線量で2日~6日間での死 d.骨髄死 3~10Gyの線量で30日程度での死 JCOでの亡くなった方は、「腸死」とされています。 なので、本来ならば1週間以内で亡くなっても おかしくない状況であったとのことですが、 死なないように高度の医療が施されたために、 3ヶ月ほど生きられたらしいです。 実際には何回か心停止をしたらしいです。 被ばく線量はその症状や、実際の作業状況からの 推測だそうです。 質問が多いので、的を得た回答になっていないかもしれません。 もう少し整理をしないと行けないようです。
補足
blastmaさん、回答を寄せていただき、有難うございます。 大昔、高校で、物理の授業で、原子力の講義を受けた程度で すから、「放射線荷重係数」とか、「腸死」とか言った用語 を目に出来た事、意味を理解できた事を大変喜んでおります。 今回、blastmaさんに放射線の直接障害として、「a.分子死」、 「b.中枢神経死」、「c.腸死」、「d.骨髄死」の四種類 を挙げていただきました。四種類のいずれもGy、たぶんグレイ と単位の表記方法だと思います。このGy、グレイについてお聞 きしたく思います。お手数をおかけします。 チェルノブイリ事故での三ヶ月以内で亡くなった方々の被爆線量 も、「腸死」の10Gyぐらいだったと書いてある記事を、福島原 発事故以降ですが、インターネットで見た覚えがあります。 また数値は忘れましたが、レムと言った表記もされたいた覚え があります。現在でも、シーベルトではなく、グレイやレムでの 表記も多いのでしょうか? ただグレイは、がんなどの放射線治療で患部に照射される放射線 量の単位として使われていると言った事は聞いています。
お礼
rkobayashiさん、やはり素人の私では知りえなかった、当時広島の爆心地から 1km程の被爆者のお話、 またSv(シーベルト),Gy(グレイ),rem(レム),rad(ラド),R(レントゲン)の線 量表記の違いについても詳しく教えていただき、大変ありがたく思っております。 会津も、福島の他の地域も、まだまだ大変ですが、何とか頑張って行きたいと 思います。 長きに渡って、原子力について、素人同然の私にお付き合いして頂き、感謝の 気持ちで一杯です。 僅かなお礼ですが、rkobayashiさんの回答に「ベストアンサー」をつけさせて ください。