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天狗と言われる由来を教えてください
天狗はなぜ鼻が高いのですか。「あの人は天狗だ」と耳にすることがありますがなぜ天狗と言われるのですか。
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古代中国の天文学において、彗星や流れ星を「禍/柾(まが)い星」と呼び、そのうち声のないのは「柾矢」と呼び、声のある方は「天狗」と呼んでいたようです。 参照:串田久治「古代中国天文学の社会科学的研究-彗星と流星の「予言」と災異説」 https://kaken.nii.ac.jp/d/p/11610017/2001/3/ja.ja.html また「山海経」では首の白い狸のような「貛(カン/まみ)」の類とあるようです。 我が国伝統の天狗の場合は修験道行者の装束で、顔は赤く目は鋭く輝き鼻は長く垂れ爪煌めきて長く肩の後ろに翅を持ち一本足下駄で深山を走破する、まさに「怪力乱神」そのものを表しています。 そこで、高々人間の身でありながら、なまじいに自身の能力をひけらかす増上慢が鼻息も荒くのさばっていると、鼻の高い人が現れて彼らをたしなめ懲らしめる。 例えば内野七本松勧進相撲の大関に対して小柄で細身の比丘尼(「義残後覚」)であり、深川八幡開帳での大石挙げ力自慢に対しての色白痩せ侍(「真佐喜のかつら」)であり、日光山院坊での囲碁自慢に向っての皺嗄れ声の鳴り響き(「譚海」)など。 ですから、これら例のように、「鼻高々」や「天狗になる」とは、天狗が人間の陥った慢心という生半可な「似非(えせ)天狗道」の危うさを警(いまし)める教訓として、もともとは使われていた傾向があるようです。 「天狗の鼻が高いのは何でもないが、人が妄(みだ)りに鼻を高くするのは危い。そこで鼻高族の天狗が何等かの形で警告を与えるのかも知れぬ。」(柴田宵曲「妖異博物館」ちくま文庫)
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- hakobulu
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おそらく#1さんのご回答が正解でしょう。 重要な点はすでに答えが出ていますが、補足的に投稿してみます。 1. 天狗の鼻は、明らかにと言って良いと思いますが、男根の象徴です。 顔というのは、他者に自分自身を知らしめるための、ひとつの大きな対外的要素であり、心理学的に言えば自我が現われている箇所と言うことができます。 男根というのは本能を現していて、つまり、自我と本能が一箇所に集約された生き物として天狗は創造されたのだと思います。 どういった必要性によって創造されたのかということまでは、わたしはわかりませんが、おそらく一般民衆を畏怖させるひとつの形態だったのではないか、と推測します。 自我と本能が一体化しているということは、つまり、人間と獣の間の生き物だということになります。 2. 「天狗になる」というのは「鼻を高くする」ということ。 「鼻を高くする」というのは、誇らしさを表すとか、得意がる態度ですが、では、なぜそういう意味になるのか。 二つの解釈が可能だと思います。 ひとつは、鼻の高い天狗のように自分の力を誇示して他人を畏怖させることから。 もうひとつは、すでに#1さんのご回答にもありますが、天狗のように鼻を高く見せようとすれば、必然的に顎を上げて他人を下に見る態勢になるため、他人に対して自分が優位であることを表明していることになるから。 こちらも一素人としての見解ですが、天狗を知らない幼児でも、おそらく、こういう仕草はすると思います。 つまり、もって生まれた本能的な所作を生む動機として人間に備わっている心理である確率が高いと考えます。
- toast5
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天狗がなぜ鼻が高いかは知りませんが、 得意がることを「天狗になる」と言います。 これはですね、 得意がる、自慢する、威張る、ときの仕草(の描写)として 「鼻の穴を膨らませる」というのがありますが、その他に 「胸を張る」「昂然と顎を上げる」「鼻高々」なども使いますよね。 このみっつは「同じ動作の別表現」です。 胸を反らせて顎を上げると鼻が高く上げるわけです。 で、「鼻高々」を天狗になぞらえて「天狗になる」。 大喜びで全力で媚び隷属することを「尻尾を振る」とか、 黙秘することを「貝になる」と言うのと同じです。 (以上、単なる想像、根拠ナシ)