• ベストアンサー
※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:過去と今年のF1のローノーズの違いについて)

過去と今年のF1のローノーズの違いについて

このQ&Aのポイント
  • 今年からF1マシンはローノーズになりましたが、ノーズ先端を突起のように細く伸ばした醜いマシンが多く存在します。前方からノーズ下に流れる気流の妨げを、可能な限り少なくするためだと言われてます。
  • 2001年以降のフェラーリでもローノーズにしていた過去がございますが、今年とは違い、ノーズ先端の太さは、ノーズ中央部からの太さのまま、つまり太い先端となっています。同じローノーズのマシンであっても今年のF1マシンのような醜さはありません。あれだけ太いノーズであればノーズ下に流れる気流の妨げになっていたと思われますが、2001年から2004年までチャンピオンになった実績があります。
  • こうした実績があるので、ノーズ下に流れる気流が太いノーズによって妨げられていても速い車が作れるのでは?今年のマシンも太いノーズにする事でわざわざノーズとマシンを醜くしなくていいのでは?と思ってしまいます。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • LB05
  • ベストアンサー率52% (593/1121)
回答No.4

 元レーシングカーデザイナです。といってもさすがにF1は設計した事がありませんが、当時のF3000の空力やサスペンションの開発を担当した事があり、一応F1並みの馬力&サイズのレーシングカーを触ったことがある、というワケで。 >前方からノーズ下に流れる気流の妨げを、可能な限り少なくするためだと言われてます。  御意。現代のF1ではフロア下面に可能な限り空気を流す必要があり、しかしレギュレーションでローノーズが義務化されてしまったので、なるべく気流の妨げにならない様に薄くしたり細くしたり穴をあけたりしています。 >こうした実績があるので、ノーズ下に流れる気流が太いノーズによって妨げられていても速い車が作れるのでは?  現在ではハイノーズの流体力学的効果が追及し尽くされているので、『ノーズ下に流れる気流が太いノーズによって妨げられていても速い車が作れる』と言うことはありません。 >1.当時のフェラーリ陣営も太いローノーズにすればノーズ下に流れる気流の妨げになると分かっていたと思いますが  当時のフェラーリも、それ以前のマシンと比較すると十分ハイノーズ&ペンシルノーズだったのですが・・・現代のF1の様な思い切ったハイノーズに出来ない理由が、幾つかありました。 ※サスペンション・ジオメトリの問題  サスペンションを1度でも設計した事があればすぐに判る事ですが、理想的なサスペンション・ジオメトリ(理想的なロールセンタ位置やホイールアライメント変化)を与える為には、まずロワアームを出来るだけ長く、低く、路面と水平に配置する必要があります。  これは、ペダル周りのフロアを思い切り持ちあげなければならない今日的なハイノーズとは相反する要素です。  当時のF1は現代とはタイヤの性能が違い、メカニカルグリップ(サスペンションによる左右荷重移動量変化に伴うタイヤの摩擦力の増減)を考慮したサス設計をしなければならなかった為、思い切ったハイノーズを採用し難かったということが上げられます。 ※重心高の問題  サスペンションの働きを前提としたマシンでは1ミリでも重心高を下げる必要があり、この『重心を下げる』設計は、F1に限らずかつての全てのレーシングカーの設計に於けるMUST条件の一つでした。  フロント周りの重心を下げる事を前提とした場合、極端に高いフロア(故にモノコックの構造体やペダル、ばねやダンパなど全ての要素が高い位置に配置されるレイアウト)が必要な今日的ハイノーズに踏み切る度胸は、なかなかありませんでした。 ※流体力学上の追求度の問題  実は、1990年頃にはハイノーズの流体力学的メリットが発見されていましたが、しかし2000年代初頭では未だハイノーズのメリットの全てが判っていたワケではなく、既に具体的に解明されていたサスペンションジオメトリの効果や低重心化の方が重視されていました。 >2.今年のF1マシンでは2001年のフェラーリのような太いローノーズにする事はデメリット・・・  これも御意。ローノーズは今日的空力デザインにはデメリットしかありません。  ハイノーズのメリットを具体的に考えてみると、主に下記3点が予想されます。 (1)CD値の低減  高速走行するボディには誘導抵抗という空気抵抗が発生しますが、ハイノーズ化によって抵抗が減らせます。 (2)リヤディフューザの高効率化  フロア下面の流量UPは、リヤディフューザの働きをよくします (3)サイドポンツーンの高効率化  これは、実際に風洞実験をやらなければなかなか理解し難い話ですが・・・床面が平らなフラットボトム規制があっても、サイドポンツーン側面の形状の工夫によりある程度のダウンフォースが得られたり、パージボードによってトップスピードUPが狙えたりします。  ハイノーズによる床面空気流量UPはサイドポンツーンへの流量UPにつながり、これらの働きを一層よく出来ます。 ・・・っというワケで、ハイノーズというのは現状では代替の利かない優れた空力デザインと言えるでしょう。  尚、今日のF1がどれほど空力重視(=サスペンション無視)となっているか?というと。 ※現代のF1中継のオンボードカメラ映像をよく見て下さい。フロンサスは全くと言ってよいほど動いていませんが、しかし路面の凹凸による車体の上下動も見られません。これはフロントウイングのダウンフォースの大きさとタイヤの縦ばね特性によるものと考えられ、今日のF1ではフロントサスペンションなど動かなくてよいということを示しています。 ※特にここ2年のF1マシンのフロントサスペンションは、TVの映像だけでもF1史上最悪のジオメトリとなっている事が判るほどひどい設計です。要するに殆ど動かないので、ジオメトリなどどうでもよい、それよりメ一杯ハイノーズだ、っということなんですね。(現在では乗用車のサスペンションと操縦性の研究をしているワタシには、今日のF1のフロントサスのジオメトリが理解出来ません。よくこんなサスであれほどのコーナリングスピードが維持出来るものです。) ※昔の、ペダル周りのフロアが路面から50mm程度しか離れてなく、ばねもフットボックス上でなくフットボックス左右に配置されたローノーズと今日のハイノーズのペダル周りの重心高をザックリ計算してみると、大体20%以上の違いがある様です。  レーシングカーで20%も重心高が違うとは、昔の設計基準からすると致命的と言えるほどの大失敗設計です。  しかし今年のマシンも、F1にふさわしい驚異的なコーナリングスピードを持っているのは御存知の通り。  それほど今日では空力が重要(=サスや重心高を犠牲にしても空力優先で設計している)っというワケです。  

TAKU24
質問者

お礼

お返事が遅くなりまして申し訳ございません。 非常に細かな解説をしてくださりよく分かりました。

その他の回答 (3)

回答No.3

その時その時のレギュレーションに合致することが最前提ではあるものの その時その時のトレンドに追随した結果であることもデザイン上の変遷としてあります。 それに付け加えて以下の内容が当てはまると思います。 1、 ノーズを持ち上げることで第三の気流を手に入れることができました。 しかし第三の気流をどのように処理してよいか当時はまだまだ手探り状態だった。 いたずらにノーズを持ち上げ大量に流れ込む気流の処理を誤ると乗りにくい車になってしまう。 そうであるならばあえてローノーズとすることで ノーズ下~フロントモノコックに流れ込む気流の抑制、コントロールしたほうが 後々のセッティングの方向性をつかみやすく乗りやすい車になる。 そのため「良く分かっている空力エンジニア」が所属していたチームはあえてローノーズを採用したと考えられます。 これは当時A・ニューウェイが所属していたマクラ―レンにも言えると思います。 2、 ハイノーズの優位性は分かっているのでその後も第三の気流の処理方法は試行錯誤、 ここ数年になってようやく一定の見解が定まってきたようです。 さらに近年になってCFD等の解析精度が高くなり気流の流れを詳細につかめるようになりました。 そのため一度手に入れた第三の気流の優位性を手放すわけにはいかない、大いに活用しよう。 その判断からノーズ下~フロントモノコック下部に大空間を設ける必要があったのです。 2001年当時のような太いノーズは気流の妨げでしかないのでできるだけ細くしたいのは山々ですが レギュレーションに合致させるには・・・・・・・あそこまで酷いデザインにするしかなかったのでしょう。 現状を打破するにはレギュレーションでノーズ形状変更を強制するか 新進デザイナーによる新たな方向性が提示されるまで待つしかないのかもしれません。

TAKU24
質問者

お礼

お返事が遅くなりまして申し訳ございません。 回答ありがとうございます。

  • rgm79quel
  • ベストアンサー率17% (1578/9190)
回答No.2

車体形状は、それが優れているからそうなるのではなく それがレギュレーションに合致しているからそうなるのです。 それだけのことです。

TAKU24
質問者

お礼

お返事が遅くなりまして申し訳ございません。 回答ありがとうございます。

  • Sasakik
  • ベストアンサー率34% (1695/4882)
回答No.1

>2001年以降のフェラーリでもローノーズにしていた過去がございますが、今年とは違い、ノーズ先端の太さは、ノーズ中央部からの太さのまま、つまり太い先端となっています。 ノーズの”高さ”だけしか見えていないようだけど、ノーズ周りだけでもレギュレーションは随分変わっている。 1.”当時の”レギュレーションをクリアできたから。 2.他にメリットがあったとしても、”当時の設計では今年のレースに出走できない”という最大のデメリットが・・・

TAKU24
質問者

お礼

お返事が遅くなりまして申し訳ございません。 回答ありがとうございます。

関連するQ&A