地球の歳差運動には色々な面があります。
基本的には、回転する独楽の回転軸が傾いて首を振るように廻るのと同じです。
このところの地球は約2万5千8百年周期で歳差運動をしているようです。
あなたがあなたの故郷で見ることが出来る星座が、少しずつ西にずれていって(「春分点」・「秋分点」の西移動)遥か未来に一周するということですね。
この地球の歳差運動する回転軸には色々な宇宙の力がかかっています。
地球は真ん丸ではなく赤道部分が膨らんでいるため、太陽や月の引力の潮汐力が歳差運動にも影響を与え、「天の北極」や「天の赤道」を動かします(北極星がわずかに動く、「日月歳差」といいます)。
また歳差運動は、地球の公転軌道にも影響を与えます。
そもそも地球の公転軌道も真円ではありません。
この歳差状況が太陽と地球との引っ張り合いに影響を与えて、楕円形を強くしたり公転芯をずらしたりしています(軌道がずれて太陽から遠くなったり近くなったりする、ということ)。
これを「惑星歳差」といい、わずかでも春分点の移動や「黄道」傾斜角度に影響しているとのことです。
こうした地球の歳差運動や公転芯のずれは、万年単位の地球の寒暖(氷期と亜氷期)にも影響しているといいます。
そもそも地球の自転が止まらないことには歳差運動がなくなることはありませんし(自転が止まったら公転力も弱まり太陽に飲まれる)、赤道付近のふくらみを削って地球を真球にすることもできません。
さらに、地球の公転軌道のずれは歳差運動だけのせいとも判明していません。
つまり歳差運動がなくなることで星空・星座の見え方が個定化されるということはなく、むしろ大きく変わるだろうということです。
そして太陽系自体が、天の川銀河の回転にあわせて移動していることも忘れてはなりません(さらに銀河の回転軸も横移動していて、遠い未来に我々の天の川銀河はアンドロメダ銀河と接触、一体化するか一部崩壊するかするのだそうです)。
我々が生きている間の星空に変化はなくとも、他銀河にある星を含んだ星座・星空は徐々に形を変えて移動していくのです。
仮に地球が動かずとも、絶えず宇宙は動き変化していきます。
その変化は森羅万象が複雑に絡み合って生み出されていると思われ、いまだ我々はそのほんの一部しか解明できていないのです。
お礼
ありがとうございます。なんとなく、理解出来ました。宇宙の動きはなにもかもが調和していて完璧なのですね。宇宙の動きを考えると、あまりにも壮大過ぎて言葉がでません。