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鉄鋼材料の熱処理

鉄鋼材料の熱処理について教えて下さい。 材料によって焼き入れが出来ないと聞いた事があるのですが、その理由を知りたいです。 当方、漠然と熱処理によって材料の特性が変わるんだと思っている程度の素人です。 焼き入れが出来ない=焼き入れしても特性が変わらない ということでしょうか? 宜しくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Nebusoku3
  • ベストアンサー率38% (1464/3823)
回答No.1

焼入れができないのは人間にもありますが鉄にもあります。 鉄で焼入れができるものには炭素の含有量がある一定は必要です。 急冷したときに炭素の組成が鉄との合金をなさずに硬くなったマルテンサイトという形をとります。 脆くなることがありますので焼きなまし、たたき、焼入れを組み合わせて組織を頑丈にします。 炭素含有量がポイントですね。 炭素のない鉄を 生鉄と言います。 これは焼きが入らないですね。 参考: http://ameblo.jp/rin-sus304/entry-10296508245.html http://www.dainetsu.co.jp/chishiki/index.html

LePenseur
質問者

お礼

炭素含有量がポイントなのですね。 温度域によってに固溶する炭素量が変わること、それを温度操作によって常温域でも維持させたり、若干戻したりというのが熱処理だと理解出来ました。 甲乙付け難く、どちらの方もベストアンサーだと思いますが、質問に対して単純明快に答えて頂いたNebusoku3さんをベストアンサーに選ばせて頂きます。

その他の回答 (1)

  • ORUKA1951
  • ベストアンサー率45% (5062/11036)
回答No.2

鉄は最も身近でありながら、それを理解するのは容易ではありません。 鉄は、とても柔らかくて錆び難い金属ですが、炭素と混ざることで様々な性質をもちます。 炭素を含む鉄を炭素鋼(鋼とは鉄の合金のこと)といい、炭素鋼のうち、C含有量が 純鉄 炭素鋼 0.3~2% 鋳鉄 2%~7%  など・・(%は目安)・・ 鉄は高温で溶けますが、溶けた鉄は炭素と任意の割合で溶け合いますが、冷えて結晶になる時に色々な結晶の形をとります。アルファ鉄、ガンマ鉄・・。高温で安定なアルファ鉄には炭素をどの程度含むことができるかなどがあり、炭素を多く含んだ状態でアルファ鉄になると、硬くて脆い結晶になります。それを加熱すると余分な鉄が搾り出されてガンマ鉄の結晶になり、にじみ出た炭素はフェライトなどの鉄-炭素化合物の結晶を隙間に形成します。  以上が焼きいれ、焼きなましの工程ですが・・  ⇒鉄-炭素状態図( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Diag_phase_fer_carbone1.PNG )  が鉄と炭素の状態図です。炭素の割合を横軸で選択して下に下りたところでそのタイプの結晶ができる。そこで温度を再度上げると、より安定なほうに境界線を移動して、余分な炭素が析出する。 鋼の熱処理については、  ⇒焼入れ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E5%85%A5%E3%82%8C ) 詳しい組成は  ⇒マルテンサイト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88 )  ⇒オーステナイト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88 )  ⇒フェライト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E7%9B%B8 )  ⇒セメンタイト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88 )  ⇒パーライト( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88 )  などを知らなければならないので、大変です。  焼入れは、過剰な炭素が、アルファ鉄の状態で無理やり隙間にわり込んだ状態。炭素が少ないと無理はないということ。  鉄--炭素鋼--だけで何冊も厚い本が書ける分野です。もっとも身近な金属でありながら、教育課程からは完全に脱落している分野ですね。

LePenseur
質問者

お礼

非常に丁寧に説明頂き、ありがとうございます。 高校までに学んだ物理には無い、同じFeでも温度域によって構造が違う等、奥が深い世界が有る事を知る事が出来ました。 炭素鋼、非常に興味深いです。 これからも学んでいきたいと思います。

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