「油」と「混和」の定義によります。
分野や業界によるかもしれませんけど、化学分野で「混和」というときには、任意の割合で液体が均一に混ざり合うことをいいます。それ以外の意味はありません。例えば、メチルエチルケトンは水にそこそこ溶けますけど、メチルエチルケトンと水が混和する、とは決して言いません。“水と油は混和する”という言い方は、化学では避けたほうが無難でしょう。
> C、H、Oをすべて含み、それ以外は含まない化合物で、1気圧20度で液体、という条件で、
> 水にも油にも混和しない液体ってあるんでしょうか?
水にもアルカンにも混和しない液体の例として、フルフラールという物質があります。ただし、この物質はベンゼンとは混和します。アルカンもベンゼンも非極性溶媒です。
また、水にも油にも混和する液体の例としてアセトンがあります。この二つの例から、極性溶媒と混和するか非極性溶媒と混和するかの二択、などとはいえないことが分かると思います。
> もし原理的にあり得ないなら、その理屈の概要を知りたいのですが。
「油」の定義の仕方によっては、原理的にありえない、ということもできます。例えば、「油」の定義は分野や業界によってさまざまでしょうけど、仮に「油」を「水と混和しない有機溶媒」と定義したとします。すると「C、H、Oをすべて含み、それ以外は含まない化合物で、1気圧20度で液体で、水と混和しないもの」は、それ自身が「水と混和しない油」になりますから、原理的にありえない、というか、質問自体がナンセンスになります。
「水と混和しない有機溶媒」という「油」の定義は、「油」の定義としてはわりと広い定義だと思います。「油」の定義としてもう少し狭いものを採用すれば、条件を満たす液体が出てくるかもしれないです。
お礼
なるほど厳密には、水と油という分類ではないんですねえ。 水に混ざらないもの同士でも混ざらない場合があることはあるということなんですね? 実はつい最近まで、アルコールと油は全く別のものと思っていましたが、 乙種4類の勉強を始めて、はて油って何だろう?と疑問が湧きました。 そもそも乙種4類では危険物を、特殊引火物、アルコール類、石油類、動植物油類に分類していますけど、 アルコール類はメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールだけで、 それ以外のアルコールは石油類に分類されているのです。その時ですね、油って何だろう?って思ったのは。 高校時代に有機化学は多少やりました(嫌いでした)し、親水基も親油基も出て来ましたが、 そういうことは考えてもみませんでした。 たぶん乙種4類には高度過ぎて無関係とは思いますが面白い物質があるんですね。 ありがとうございました。