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福祉国家の類型について
現在、福祉国家の類型について調べています。 政治経済学者エスピン・アンデルセンが 福祉国家の類型を、 「リベラル型」 「保守的コーポラティズム型」 「社会民主主義型」 の3つに分けたと聞きました。 それぞれの特徴、特に「保守的コーポラティズム型」が よくわかりません。 みなさん教えてください。よろしくお願いします。
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僕も福祉レジーム類型を勉強中です、一緒に勉強させて下さい。 以下テキストからの編集抜粋ですが・・・保守主義的福祉レジーム(regime=体制、政権)あるいはコーポラティズム的福祉レジームは歴史的に国家主義的体制、コーポラティズムの伝統を有し、カトリック教会などの保守主義勢力の主導によって形成された福祉国家で、この類型を代表する国はオーストラリア、フランス、ドイツ、イタリアなどであるが。これらの国の体制は階層構造に適応するように改善されて来た。社会政策は社会保険の給付などにおいて職業的地位による格差の維持を重視するため社会政策の諸権利は所属階層や職業的地位に付随する。またこれらの国家では伝統的な家族制度の維持を重視するため社会保険制度の給付対象に非就労主婦などは直接包括せず、そのかわり家族による養育・介護サービスを奨励するための家族手当を給付する。社会保険などの社会保障制度における包括性や普遍性はそれほど高くなく、社会階層を大きく反映するものである。・・・とあります。 それぞれの類型の社会政策システムにおける相違点をまとめると「リベラル型」では国家の役割は最小限で教会や他の組織による慈善事業が根強い。(福祉サービスは最小限)「保守的コーポラティズム型」では国家は家族や市場によって解決できない場合にのみ個人のニーズに対して援助する。任意的社会事業の役割については「リベラル型」同様教会や労働組合による任意的福祉事業が発達している。(福祉サービスは限定的)「社会民主主義型」 では公共が福祉給付の最大の責任を負うため、慈善事業や任組織におけるボランティア事業の占める比重は小さい。(福祉サービスは普遍的に供給されている。) 概略こんなところでしょうか?僕自身まだ漠然とわかったような感じがするだけですが、参考になれば幸いです。
お礼
3つの類型について詳細にご説明いただき、たいへん参考になりました。 ありがとうございました。