はじめまして、専門家ではありませんが天文学ファンの一人として回答させていただきます。
>1.最新宇宙論では、振動宇宙説は完全に否定されてしまったのですか?
>2.私は現存宇宙が、膨張し続けて、収縮しないという理論にあくまで反対したいのですが?・・・・・・・・・
振動宇宙論というのは二つ問題点をクリアする必要があります。
宇宙には基本的に二つの力が働いています。ひとつは膨張しようとする力であり、もう
ひとつが収縮しようとする力です。膨張しようとする力が大きければ宇宙は永遠に拡大
し平均密度が薄くなる一方ですし、もし収縮する力が大きければ、宇宙はいつの日か膨
張を停止し収縮をはじめ、やがて一点になります。
この宇宙の収縮した場合ですが、一点に収縮した場合(ビッグクランチ)、一般相対論
では、これを跳ね返す方法がでてきません。きちんと理論化されている重力理論は一般
相対論以外にもいろいろあるのですが、どの理論でも一点に収縮するという解しかでて
こないのです。
現在の宇宙をみてみましょう。現在、宇宙の質量がいろいろ計算されていますが、膨張
を引き留めるだけの質量は観測されていません。また空間の曲率がほとんど平坦である
ことから、宇宙の収縮はあり得ないとされています。
しかも、これまで宇宙の膨張速度は重力により減少すると信じられていましたが、前世
紀の終わりには、超新星の光度の観測の結果、宇宙の膨張は加速度的に速くなっている
ことが確認されました。
したがいまして、現在の宇宙論の体制はほぼ「振動宇宙論」を否定しているといえます。
ただ、振動宇宙論が全くなくなったわけではありません。すべての素粒子は「ひも」の
振動によるという超ひも理論がありますが、その論者の一人である川合光京都大教授は
超ひも理論の考察から、宇宙は振動しており、現在の宇宙は50回目にあたると考察さ
れておられます。(厳密な理論化はできていないようですね)
しかし、超ひも理論は非常に難解な数式を駆使しており、何度もブームになりつつも
なかなか研究の飛躍的発展ができていない状況があります。
質問者様がお若いのならばぜひ超ひも理論に挑戦してみてください。