>この地球は、今や「ケスラーシンドローム(宇宙塵の幾何級数的増加問題)」という、危機的というより、破滅的な(回避できない)状況にあるそうです。
そんなことはありませんよ。
未だに「打ち上げた Rocket が Space Debris にぶつかって破壊された」などという事故は起きていません。
誰が「破滅的な状況にる」と言い切っているのか、紹介していただきたいものです。
>物理的に必ずやこのような事態に至るということを、科学者たち、宇宙開発事業者たちには、ロケット・人工衛星を宇宙空間へ打ち上げる前の段階で、予想出来ていなかったのでしょうか。
とっくに予想しています・・・だから Kessler Syndrome という言葉が広く知られているのですよ。
対処法は大事に至る前に地道に回収するか墜っことして燃え尽きさせるしかありません。
幸い地上に墜ちるまでに大気との摩擦熱で蒸散してしまう大きさのものであれば墜っことしてしまえば良く、地上に墜ちると惨事になるようなものはもっともっと広い空間が広がっている高軌道に蹴り上げて、最終的には地球軌道以外の空間、例えば太陽の方向にでも放り出してしまえば済むことです。・・・Recycle できるものは回収して分解して Recycle すれば良いでしょう。
Animation にもなった漫画「プラネテス」などはこの Debris を処理することを仕事にしている人達の物語ですよね。
日本ではこの漫画のおかげで世間知らず (?) の漫画/アニメオタクでも Kessler Syndrome やその対処法が知られるようになっています。・・・大半の人は Kessler Syndrome とか Debris と聞けばこの漫画を思い付くのはないでしょうか。
ちなみにプラネテスでの回収作業はゴミを回収して捨てるのではなく、Recycle するものを回収して、他は蹴り落とすなり蹴り上げるなどする仕事と見るべきでしょうね。
Rocket を打ち上げたら Debris とぶつかって大損害を被ったなどという事態になる前に宇宙産業を発達させてプラネテスのような Debris 回収業を稼働させる・・・そんな予想の下に宇宙開発が行われているのです。
>論理的な思考が出来る筈の他の多くの分野の学者たちなどにも、それは言えると思いますが。
他の分野の学者は数え切れないほどいますので将来の危険を鑑みる学者が居るか居ないかは分野にも因ります。
宇宙関係は数億年、数十億年先の破滅的天体現象まで気にしたり数億年、数十億年前の地球に何が墜ちたのかまで研究する分野ですので我々一般人から見れば「そんなこと気にしてどうすんの?」というほど細かいことまで詳細に検討していますよ。
人の (人種という種の) 存亡に関わる分野の学問ならば皆、当然のようにそのようなことまで考えるものだと思います。
あまり考えないのは人の存亡に大きく関与するものではなく、少し手も安価で手軽で便利なものを作るにはどうすれば良いかという工業原料 (材料) や加工法などを研究する分野などの経済優先型の分野でしょうね・・・だから公害が絶えないのですが。
かつて Cassette Tape の磁性体として従来の Ferrite よりも高性能な Chromium や Cobalt を用いた Type II (または High) Position Tape が持て囃されたことがありますが、六価クロム公害などの重金属公害が問題になったのもこうした重金属系の新しい工業素材の研究が経済性重視で先行したからとも言えます。・・・現在は Ferrite を蒸着したものの方が高性能であることから Video Tape から Computer の Backup Tape などに用途が変遷した磁性体 Tape は Ferrite 蒸着 Tape が用いられるようになりましたが・・・。
Lithium Ion 電池は従来の常識を覆す高性能電池として注目され、再充電可能なものが開発されると瞬く間に Nickel-Cadmium 系や Nickel Hydlide 系充電池に取って代わるようになりましたが、Hybrid 自動車の電池には初めから Lithium Ion 電池は過充電による発火爆発の危険性は初めから判っていましたので用いられていません。
B787 の事故は未だに原因が解明されていませんが、学者 Level の考え方では「自動車には用いない Lithium Ion 電池を航空機に用いることなどしない」とすべきところでしょう。・・・でも機体開発設計製造側は技術の発達に伴って危険は回避できるので安価で高性能な Lithium Ion 電池を採用しようと踏んだのでしょうね。
お礼
> Hybrid 自動車の電池には初めから Lithium Ion 電池は過充電による発火爆発の危険性は初めから判っていましたので用いられていません。 単純ですが、過充電とは、紙袋に容量以上のリンゴを詰め込めば、紙袋は弾けて破れてしまう、と。 電池・電気についてお詳しいようですが、 次の問題は、如何でしょうか。 何らかのヒントを頂けるようでしたら、又再開してみたいのですが。 [宇宙太陽光発電衛星]について 衛星内の集光部が超高温になって、衛星は大丈夫なのですか。 その集光部・装置は、一体どの位の温度になるのでしょう。 太陽炉みたいになりませんか。 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7884055.html 勝手ながら、お礼投稿枠に書かせていただきました。
補足
(ウィキペディアより) 1976年、NASAのドナルド・ケスラーは http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A0 [衝突事例] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%87%E3%83%96%E3%83%AA ○ それ(1976年)より以前、ロケットの打ち上げ実験をするまでの段階で、科学者や技術者、宇宙開発業者たちの間で、将来そのような破滅的状況が必然的に起こり得ると予想出来ていなかったのかどうか、ということです。