> 高校の生物の教科書で、ブドウ糖による酸素呼吸のしくみや
> 無気呼吸について学習したことがあります。
参考 URL 1番目を参考にして頂きたいのですが,『酸素呼吸』とは「好気呼吸」の事で,『無気呼吸』とは「嫌気呼吸」の事ですね。これで分かる様に,「嫌気呼吸」はブドウ糖1分子を【酸素を使わずに】ピルビン酸(乳酸)2分子に換える反応で,その間にATP2分子を生成します。
一方,「好気呼吸」とは,ブドウ糖1分子を「嫌気呼吸」でピルビン酸2分子に換えた後,【酸素(6分子)を使って】二酸化炭素(6分子)と水(6分子)に換える反応で,その間にATP(38分子)が生成します。ここで,ピルビン酸はアセチル-CoAと呼ばれる中間体に変換された後,二酸化炭素と水にまで分解されます。
詳しくは,参考 URL 2つ目のサイトの「解糖」,「クエン酸(TCA)回路」,「呼吸鎖(電子伝達系と酸化的リン酸化)」を御覧下さい。
> だけど脂肪を使った酸素呼吸のしくみについても
> どういうものなのか知りたいと思います。
参考 URL 2番目の「脂肪酸の分解 (b-酸化)」にある様に,脂肪は『膵臓のリパーゼで消化されて,脂肪酸とグリセリンになり』ます。生じた『グリセリンはグリセロール-3-リン酸を経てジヒドロキシアセトンリン酸 (DHAP) になり,解糖経路に入って代謝され』ます。一方,『脂肪酸はミトコンドリアに運ばれた後,β-酸化によってアセチル-CoAにまで代謝され』ます。後はブドウ糖から生じるアセチル-CoAと同じ経路です。
> また、脂肪でも無気呼吸はできるのでしょうか?
上記の様に,脂肪の場合は加水分解(消化)で生じる脂肪酸から好気呼吸の中間体であるアセチル-CoAが生じます。アセチル-CoAを二酸化炭素と水に分解してATPを生産する過程では酸素が必要ですので「無気呼吸」はできない事になります。
お礼
ありがとうございました。 やっぱり無気呼吸はできないんですね! 参考URLも後ほど見てみます。