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体心立方格子の基本単位格子

キッテルの固体物理学入門第八版のP.11の図9に体心立方格子の基本単位格子が書いてありますが,その基本単位格子以外にも基本単位格子は存在しますよね.そこで,体心立方格子の底面4つと体心の位置の4つを結んでできる平行六面体(図にのせたものです.)は基本単位格子になっていると思うのですが,あっていますか ?

質問者が選んだベストアンサー

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  • eatern27
  • ベストアンサー率55% (635/1135)
回答No.1

対称性が良くないので分かりにくくなるとか計算が煩雑になるなどの点を気にしないのなら、仰るような基本単位格子を選んでも問題はありません。

masics
質問者

お礼

すばやくずばっと疑問に答えていただけたのでベストアンサーに選びました.

masics
質問者

補足

回答ありがとうございます。すっきりしました。 図の基本単位格子は対称性がよく扱いやすいものを選んでいるということですよね。 一番扱いやすいものを見つける方法というのは、ありますか?

その他の回答 (1)

  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.2

キッテルでは「基本単位格子」をどのように定義していますか。 手元にある辞典で定義の確認をしてみます。 理化学辞典(岩波)、化学辞典(東京化学同人) ・単位格子:空間格子の3方向の基本併進ベクトルで定義される平行6面体 ・単純単位格子:平行6面体の頂点以外には格子点を含まない単位格子 したがって、単位格子は併進の対称性だけについて言っている言葉です。繰り返しの単位になるものであればすべて単位格子です。含まれている格子点の数には何の制限もありません。その中で頂点以外に格子点を含まないような単位格子が単純単位格子です。(単純単位格子という言葉は理化学辞典、化学辞典のどちらにも載っています。しかし基本単位格子という言葉は理化学辞典には出てきていません。化学辞典には「基本単位格子=単純単位格子」であると書かれています。) この定義であれば単位格子、単純単位格子はともに1つではありません。 頂点以外には格子点を含まないような平行6面体を書くことはいくらでもできます。体心立方格子だけでなく単純立方格子でも可能です。でもどの基本単位格子でも単位胞の体積は同じです。 理化学辞典では ・規約単位格子:基本併進ベクトルa,b,cの長さが最短になるような単純単位格子 という定義が出てきます。 体心の頂点の1つから体心に引いたベクトルの長さは(1/2)a√3です。 キッテルに載っている図は頂点から3つの体心に引いたベクトルを基本併進ベクトルとする平行6面体ではないでしょうか。あなたの書いた、底面の4つの点と体心の点の作る平行6面体では基本併進ベクトルはa,a,(1/2)a√3です。あなたの書いた図は基本単位格子にはなっていますが規約単位格子ではありません。   「規約単位格子」という言葉は化学辞典には出てきていません。しかし結晶形を示す図の中に「基本単位格子」として書き込まれているものは「規約単位格子」です。 キッテルも、化学辞典も基本単位格子の図を書くときは規約単位格子の図を描いていることになります。 一言断りがあってもいいでしょう。 ついでに 「基本単位格子」は「基本になる単位格子」という意味ではありません。こういう風に受け取ると面心や体心という、対称性から考えた7つの結晶形と混同してしまうことが起こります。その意味でも「単純基本格子」という言葉のほうがいいだろうと考えられます。basicではなくてprimitiveです。(ブラベー格子の対称性は単位格子について回転や鏡映を考えた場合のものです。) 面心や体心については理化学辞典では「多重単位格子」、化学辞典では「複合格子compound lattice」という言葉を使っています。

masics
質問者

お礼

回等ありがとうございます. 事典の引用たいへん勉強になりました.