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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:夫はまた免責決定される?)

夫の再度の免責決定による慰謝料支払い義務と公正証書の変更について

このQ&Aのポイント
  • 夫が再度自己破産・免責決定された場合、不貞行為の慰謝料の支払い義務がなくなる可能性があるか心配しています。
  • 夫は3年前に自己破産をして免責してもらっており、免責決定から7年経過すれば再度自己破産が可能と思われます。
  • 公正証書の内容には自己破産に伴う利益の喪失についての記載がないため、変更した方が良いか教えていただきたいです。

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回答No.1

 破産免責については,一般に誤解があるようですので,ちょっと説明します。  破産の申立ては,前の破産申立から7年以内にはできないということはありません。極端にいえば,前の破産手続が終了してから1年後でも6か月後でも,破産の申立ては出来ますし,それに併せて,免責の申し立てもすることが出来ます。そもそも,個人が自己破産を申し立てる場合には,わざわざ免責は要らないといわない限り,免責の申し立てがあったものとされています。(破産法248条)  では,7年とは何でしょうか。それは,破産法では,原則として債務者は免責されることになっており,免責を不相当とする理由がある場合に限って,免責しないことが出来る(そのような理由があっても,裁判所は免責をすることも出来る。)という仕組みになっており,その免責をしないことが出来る理由の1つが,前に免責決定を受けてそれから7年以内に免責の申し立てをしたことが掲げられているということです。(破産法252条1項10号イ)  現実の裁判所の運用として,個人の自己破産は,債務者救済の方法として運用されているため,7年以内の免責も,かなり広く認められていると聞いたことがあります。  その上での話になりますが,免責が受けられるかどうかとは別の法律上の制度として,非免責債権というものがあります。これは,仮に免責決定が得られても,その債権については,個別に免責の対象にはならないというものです。  この中に,「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」というものが含まれています。(破産法253条1項2号)  悪意の不法行為というのは,必ずしもイコールではないものの,故意の不法行為(わざとやった不法行為)は,おおむねこれに当たると考えられていますので,同じ離婚慰謝料でも,不貞行為を原因とする離婚慰謝料は,基本的に,悪意の不法行為に基づく損害賠償請求権と考えられます。不貞行為を過失でやること(不貞行為を不貞行為と知らずにやること)は,常識的には考えられませんからね。その点で,正確不一致とは違います。  ですから,離婚原因が,不貞行為にある場合には,破産免責を受けても,それによる慰謝料は,免責の対象とはならず,免責決定が確定した後にも,強制執行をしてでも取り立てることが出来ます。  ただし,ちょっと厄介なのは,離婚慰謝料は,離婚原因が不貞行為であっても,そのすべてが不貞行為による損害の賠償であるのかどうか,微妙なところがあります。ことによると,新たな免責決定の後に離婚慰謝料を請求した際に,不貞行為に基づくものは全体のうちのいくら,その他の離婚原因(正確不一致など)に基づくものは全体のうちのいくら,と割り振るとの要求が出ることも考えられないわけではありません。そのような場合には,公正証書があっても,改めて訴訟をする必要が生じて来ることもあり得ます。  これは,ものごとの仕組み上,仕方のないことです。

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