墨汁淋漓として未だ尚乾かず
誰、醉筆をふるい琅玕(こんかん)を写すや
秋風無限にして江南の心
影瀟湘に落ち、雨寒に暮る
なみなみにと墨汁を使うとも描ききれず。
酔いどれが筆を振るっているようなものである。
誰がこの深緑の青碧を表現できるというのか。
あきかぜは限りなく江南の風景は心にさえ納めることができない。
見とれているうちに瀟湘に影も落ち、雨の中、寒々と日が暮れる。
擬古典だと思います。
墨汁という言い方が洒落てません。
日本人お好きな言葉が多いようなので
おそらく日本人が書いた模倣の漢詩でしょう。
プロだとしても仕事で頼まれた装飾漢詩です。
古くても1900年ぐらい以降のものだと思います。
作者はわかりません。