今の技術では、とても無理です。
というよりも、「21世紀の夢の技術」と言われていたものの研究が、21世紀になってから下火になっているので、勉強するならば80年代ぐらいから調べたほうが良いと思います。
困難な点として、まず画像が画面の手前に見えるようにすることはできても、画面の見えている範囲から飛び出すようにはできないこと。 SF映画では空中に画像が現れるという表現方法を良く使いますが、これは簡単そうで難しいことのひとつです。(むしろSF映画表現の必殺技に近い) あらゆる方向から見えるようにするには球形の画面を用いますが、それでも画像は画面の見えている範囲の中になります。
つぎに情報量が大きくなりすぎること。 上記の球形画面のディスプレイでも、ハイビジョンの数10万倍の情報量を必要とします。(それをひとりで見てたらもったいない)
さらに費用がかかりすぎること。 一番リアルな画像を映し出す装置は、レーザー位相制御ディスプレイだと思いますが、1cm角の画面の試作品を作るのに100億円もかかり、製品販売に漕ぎ着けても、赤字になることが目に見えているので誰も手を出しません。(この技術は、干渉縞形ホログラムディスプレイの対抗案として開発されたもので、動画応答処理能力が高く画素数が数10分の1で同等の表現力がある一方、屈折率可変素子の加工技術が未開発という問題をかかえています)
今は不況で優秀な研究者は、携帯電話の画面のほうにいっちゃたなんて話も聞きますが。(食っていけなきゃどうにもならないですから)
お礼
う~~~~んなんとも詳しいご説明ありがとうございます。 こういった技術もお金が絡んでくるとなかなか難しいんですね、とにかく非常に参考になりました。ありがとうございます。