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なぜ戦前に体罰禁止が解除されたのですか?
日本の学校において1879年に制定された教育令第46条で初めて体罰が禁止され、現在も禁止されています。ただ1885年から1947年までは体罰禁止が解除されています。なぜ解除されたのでしょうか?
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回答者も質問者も間違っているようなので指摘しておこう 基本的には、”教育令第46条で初めて体罰が禁止され、現在も禁止されています。”という認識は適切ではない。 教育令第46条「凡学校ニ於テハ、生徒ニ体罰(殴チ或ハ縛スルノ類)ヲ加フヘカラス」とあるが、これは、懲戒権を否定していない。懲戒権は、旧民法から規定されている親権者の体罰権限と言える 「殴チ或ハ縛スルノ類」の体罰以外については、何ら戒める法令ではない 例えば、校庭を周回させたり、廊下に立たせたり、独房などに閉じ込める などの措置は法令に反しないのである なお、教育令は教育基本法と同じ「教育全体」の法令であるから、家庭教育も内在するのは当然であり、旧民法が懲罰権との整合性から、教育令46条は、懲罰権を否定する法令たりえることはない >ただ1885年から1947年までは体罰禁止が解除されています。なぜ解除されたのでしょうか? 小学校令などには教育令第46条と類似した条文が復活している 教育令そのものが学校教育以外の家庭教育も内在させる実情から考えれば、当時は、直接的体罰が一般的であり、それが親権者の権利として認識されていた背景が指摘できるだろう つまり、実態として体罰が横行する現実を鑑みて解除しないと教育令第46条が無為になってしまい法令としての説得力が失われてしまうことが動機でもあろう 懲戒権とは http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/soumu/somu/reiki_int/reiki_honbun/ao40011531.html なお、現行の教育法令においては、上記した校庭周回・廊下に立たせるなどは体罰になりえる
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- hpsg
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「1879年から1885年までは教育令に体罰禁止の記述を行い,1890年からは小学校令に体罰禁止の記述を行なう」とするのが体罰の禁止に関する規定の歴史だと思います. つまり空白期間は1985年から1890年までとなり,現代の庶民感覚ではちょっと長く感じますがこれは方針変更に伴う移行期間になるのでは. 専門家ではなく,検索して調べただけなので外してたらすいません.
お礼
ちょっと違っているようです。
- mekuriya
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簡単です。体罰禁止が問題とされたからです。 現代感覚で理解しようとしてはいけない。生麦事件を知っていますか?1862年です。薩摩藩士が無邪気なイギリス人を無礼を働いたと咎めて斬りつけてしまった事件です。明治の初めは、まだそんな江戸時代からさほど時間も経っていません。そういう時代に何が正解かなど誰にも分からない。教員は公務員ですが、その時代の公務員は武士階級の家柄の出です。中央も地方も同じ。制度上は武士も町民も百姓もないとはいっても、まだ江戸時代の気風は残っている。武士が明治維新で特権を失うとどうやって身を立てるか考える必要があった。屯田兵となって北海道の開拓を志願するか、公務員になるか二者択一です。西南雄藩の武士は中央の高級官僚として出世したが、賊軍系の武士は地方で教員にでもなるしかなかった。まだそういう戊辰戦争、明治維新の流れも引きずっている。しかし元武士の教員には、無学無教養の百姓の子せがれをどう教育してよいか分からない。そういう時代に一定の基準を定めようとしたのが教育令です。なにか基準を定めないと生麦事件のように過激に子供を成敗してしまう教師が現れないとも限らない。そういう当時の時代背景を理解していただきたい。解除じゃないんです。そんなことじゃない。当時はまだ大日本国憲法も制定されていない時代です。当時はまだ大日本帝国憲法も定められていない時代です。政府の中だって激しく意見対立があった時代です。教育はどうあるべきなのか。何が正解か誰にも分からない時代なんです。だから政府の権力闘争を反映して、教育令もああでもないこうでもないと激しく改正されました。体罰を認めるべきか認めないべきか。その議論は容易に収束せず結論が出なかった。今だって結論が出たというわけじゃないのです。戦後は体罰否定派が教育界を支配した。ただそれだけの話です。逆に言えば、戦前は体罰肯定派が教育界を支配した。ただそれだけの話です。 どちらが正解なのか、それは誰にも分からない問題です。
お礼
なるほどです。時代の変革期であったこと。そしてその背景には戦時中という問題があったのかもしれませんね。とてもわかりやすかったです。有難うございました。
お礼
直接的な体罰はもちろんダメでその他の場合もやりすぎはダメということですね。とてもわかりやすくて参考になりました。誠にありがとうございました。 ただ実際に体罰が横行していたので、それを禁ずる法令が無駄になってしまうので解除したというのはなんだか情けないですね。時代背景のせいなのでしょうね。