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腫瘍マーカー高数値と他の癌検査
腫瘍マーカーCA19-9の基準値37U/ml以下(RIA法)で、検査数値が400程あっても、CTなどの一般的な癌検査で癌が見つからないことがよくありますか?
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癌とは、もともと自分の細胞が遺伝子異常を起こして、 異常に増殖をした細胞の塊です。 となると、癌は、もともと正常な細胞の性質を持っているのです。 腫瘍マーカーとは、癌細胞が出す色々な物質の「濃度」を 測ることで、癌があることを「予想」する資料です。 ここで、重要なことは、「濃度」を計測することであって、 決して「プラス・マイナス」ではないということです。 例えば、O157による食中毒が疑われるならば、 O157の毒素が検出されるか、されないか、 ということがとても重要です。 でも、腫瘍マーカーでは、検出される・されないではなく、 濃度が問題なのです。 つまり、健常人でも「検出される」場合が多いのです。 だから、ある濃度をもって、これ以上は異常だと言うのですが、 何をもって異常というかは、統計処理なのですよ。 例えば、基準値が50だとすると…… 50以上では、90%に癌が発見できるが、 50未満では、10%に癌が発見されるだけ…… という結果なので、50を基準値にしようということをします。 つまり、基準値以上だから、100%癌だとは言えないと同時に、 基準値以下だから100%癌ではない、とも言えないのです。 腫瘍マーカーとは、その程度のものなのです。 こんなことが起きるのは、最初に述べたように、 癌がもともと自分の細胞が遺伝子異常を起こした細胞なので、 正常細胞の性質を受け継いでいるのです。 だから、癌細胞が出す物質は、正常細胞も出すのです。 もしも、癌細胞だけが出す物質を特定できて、 その物質を検出する方法が見つかれば、 血液検査だけで癌の有無がわかることになり、 それこそノーベル賞ものですよ。 さて、腫瘍マーカーとは、このようなものなので、 癌なのに定値しか検出されないという例外があるのと同じように、 健常なのに高値が検出されるという例外もあるのです。 では、それなのに、腫瘍マーカーが重要視されるのは、なぜか? それは、経時変化がとても重要だからです。 つまり、数値が徐々に上がるということは、悪化している 数値が下がっているということは、良くなっている ということだからです。 (手術で癌を切除すると、一般的には数値が激減する) 体質で高値ならば、変化するはずがないからです。 なので、数値が高いだけでは、「疑い」だけでしかないのです。 そこで、画像検査などが行われます。 それで発見できなければ、疑いのまま「経過観察」となり、 数値の変化を見ることになります。 そこで、数値の変化がなく、画像検査にも引っかからないとなると、 「体質」となるのです。 または、別の病気が見つかることになります。
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先程の質問に回答した者です。 がん以外の疾患で高値を示しているのであれば、がんは見つかりません。がんでは無いのですから。 その代わりと言ってはなんですが、他の良性疾患が見つかる例がほとんどです。 蛇足ですが、CA19-9は、原発(転移や再発ではないがん)で初期の胃がんや大腸がんは半分以下しか高値を示さないので、マーカーはあくまで指標程度にしか参考にはされず、他の検査と併用します。
お礼
再度ご回答いただき大変ありがとうございます。 とても感謝致します。
お礼
詳しいご回答ありがとうございました。 とても参考になりました。 大変感謝いたします。