現在の日本の民事関係の問題に関しては、「契約自由の原則」というものがあり、契約内容は当事者間で自由に取り決めることができます。ただし、公序良俗に反する内容のものは無効です(民法90条)。
ですから、借主側も条件を提示して契約内容を変更させることは理論的には可能です。
単に、貸主側がそれを拒絶すれば、契約が成立しないというだけのことです。
ですから、この点で借主側が不利とも言えます。
ご懸念の「退去時のクリーニング」に関してですが、契約前にこの『クリーニング』の内容を詳細に確認なさったほうが宜しいと思います。
一般的に言えば、借主は、『原状回復義務』を負います。
しかし、この『原状回復義務』の範囲が問題で、借主側の責任で傷をつけたというような物を回復するのは当然のこととして、それ以外の物の取扱いについて、各地でトラブルが続出しています。
通常、畳、ふすま等の建具、壁・天井・床・浴室、便所・台所などの設備等の経年劣化・日焼けによる変色、消耗については、通常の用法によって使用している限り、変色、損耗、汚れなどが生じたとしても、それは既に受領した賃料などによって償われており、借主側が負担すべき物とは考えられておりません。
ですから、自然に汚れたカーペット、壁や天井のクロスおよび畳などの取替えなどにつき、借主が新品の状態に戻す義務はなく,また、その諸費用を預かり敷金から当然に差し引いて清算することはできません。
しかし,この点を誤解なさっている不動産業者の方が、依然として多数おられるのも事実でして、その辺りの所を、契約前にしっかりと確認しておくべきです。
但し、退去時のクリーニングを借主側が負担することを前提に家賃を安くしているという場合もあり得ますので(あまり望ましいことではありませんが)、よくその辺りの所も確認しておくべきです。
そして、できれば、入居前に、現状(特に入居前からできているシミやキズなど)を詳細に写真に撮っておかれた方が、後々のトラブルを防ぐためにもベターです。
お礼
早速に有難うございました。クリーニングとは、水周り(風呂、トイレ、流し台)、壁紙、クーラー、床(コルク)、畳などのクリーニングの事のようです。お風呂だけでも3万から4万が相場といわれました。とても2ヶ月の敷金20万では収まらないと思います。ともかく借主が契約書にサインをしていますので、保証人としては問題がおきないよう祈るばかりです。 入居前にはそれぞれの写真を撮っておくよう知人に伝えます。