基本的に不必要と言って良いでしょう。但しその予算は以下に考えられる別投資として利用すべきだと思います。日本が最重要とするのは戦争抑止力です。その基本はアメリカとの協力関係ですが、単独でもかなりの抑止力が必要な事は昨年来のトラブルを見れば殆どの国民が実感した所ですね。その抑止力の背景があって初めて小競り合いをリードできるからです。その力がなければ昔ローマに抹殺されたフェニキアのように日本が歴史の彼方に消えて行くだけでしょう。
現在日本から見て最も理不尽な国々は東アジアにあります。その内の1国はすでに世界を消滅させる軍事力や十分な量の原水爆を持っていて、本来は世界の良識の国であるべきですが自国の利益最優の侵略国と言って良いでしょう。日本のような軍事小国を脅している事や、軍備もたないと覚悟をした日本に平然と軍事実行支配しているなどの国々は昔の日本が非難された侵略国の姿そのものである事はご存じの通りです。
これに対して日本の国土保全が目的として、核攻撃された時の問題の国にある軍事拠点をすべて消滅させる以外殆ど抑止力の方法がないと言って良いでしょう。逆に抑止力としてはそれ以上必要ないと思ます。現在の日本の置かれている状況を米国から見れば、「日本に総合的利益が見込めなくなれば、”自分でで守ろうとしない不必要な国を何で米国の若者の血で守らなければならないか?”」という疑問が湧くのは当然でしょう。実際私はかって、科学の国際会議のパーティで米国人研究者からそのような質問を受けた覚えがあります。ちなみに話し合いで・・等が幻想であることは彼らの戦略下でながされている最も好ましい台詞です(もちろん表向きはかの国々のように屁理屈でも正論を言うべきですが)。
21世紀の戦争は今までと全く異なって、ロボットと有能な戦闘人材の関係が中心となり、その技術の良さを生かした戦いでとなり、数ヶ月以内で終わる戦いという事になるでしょう。むしろその後の人工衛星による監視力を基本として自国守備のフォローの通常戦力が重要となるでしょう。それに向けた戦力整備と戦略性を持つ事が必須です。それなら航空母艦を建造、保持の予算より十分安く、民生研究の利益に還元しながらシステム形成すべきだというのが私見です。要は高能率防衛システム構築による抑止力保持とその実際のリードの仕方次第だと思います。
例えばパトリオットで1発くらい落としてもあまり意味がなく、続いてくる攻撃に対処する処方が重要です。その危険の根源にある発射組織そのものを滅亡させる事で被害を最小限にとどめる事が可能でしょう。それ以後、すべての戦力に対するフォローを含めて実現する基本技術は今でも作ろうと思えば、おそらく日本にその力があると思います。
特に技術的には既に、民間のトップクラスの技術をまとめる事である程度対応できる力を備えていると思われます。例えば無人飛行機、上陸された場合の無人タンク、核攻撃に対する潜水艦からのロケット攻撃などについて組織的研究は不可欠でしょう。その研究は防衛以外の形であっても産業にとって利用できる条件ですし、現在でもそれらの基本的な科学技術は、敵対が予想される(あるいはすべての)国々に漏らすべきではありません。
問題なのは文官の非常な能力不足のため、その全体を俯瞰してリードできる防衛省内部の戦略立案組織が存在しないか、骨抜きにされている点にあるように見えます。科学、技術の最先端と防衛を融合させる有機的セクションがあれば空母を持つなど必要無く、そのような予算は無駄遣いと言って良いでしょう。むしろ世界一の圧倒的な高速で動ける高性能沿岸警備船とその活動を支える強力な抑止力が重要という事です。そのような研究は能力高い戦略的マネージメントを基に、総合的、戦略的にしかも安価に研究の促進だと思います。以上が長年多くの国際会議に参加し、アングロサクソン、ゲルマン民族系の人々とのやり合いの中から得た私の意見です。
お礼
ありがとうございました! 今後空母を派遣する規模の平和維持活動を行う日本の姿は私には想像できません(泣)